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John 8:32 Then you will know the truth, and the truth will set you free."  複数ブログの過去記事を移管し、管理の委託を受けています/※場合により、語る対象の「ネタバレ」も在ります。ご了承ください 

最近の漫画に関する一言メモ

それぞれにエントリを書きたいが時間がないので、備忘録として。今後展開できれば

ゆうきまさみ「鉄腕バーディ」

・「鉄腕バーディ」は『最終章に入った』とアナウンスされている。現在の流れで面白いのは、宇宙人と地球(日本国政府)がまともに外交交渉を行っているという展開。武力に関しては基本的に圧倒的な差があるのだが、強者の宇宙人側もやはり「力に任せてあからさまな不正義」をすることは避けたい意識がある。その一方で、本音では相手を対等な交渉相手となんか見なしていない。
風雲児たちなどでも描かれる、黒船ペリーと江戸幕府の交渉もそうだろうし、日本の江華島条約や対華二十一カ条要求などの交渉の場もそうだったのだろう。そういう事例をたぶん作者のゆうきまさみ氏も念頭においているんじゃないか。

センゴク天正記」

・「センゴク天正記」は完結。武田家が亡びるまでを描いた。7月から「本能寺編」が始まる。武田勝頼は決して愚将ではないという解釈は聞くが、それをここまで描いたのは初めての作品じゃないかな。あまり一般性があるかというとそうじゃなく、奔放な想像力も駆使しているが。

細野不二彦「ヤミの乱破」「電波の城

・イブニング「ヤミの乱破」、相変わらず緊張感があって読ませるが、現在の号の一つ前かな?そこの引きが「偽装して潜入している工作員が、図らずも能力を発揮せざるを得なくなり、そしたらその能力自体が『ただものではない』証明になってしまう」という展開だった。いや、白土三平漫画でよくあった名場面だなあと思って。(金庫破りを描いたO・ヘンリーの短編が元祖かしらね?)実際にすぐれた忍者・武芸者って、構えや歩き方に隙が無いんだろうけど、もし諜報活動をしていて、身のこなしが完璧な一介の行商人とかがいたらすぐバレるよね(笑)。ジレンマだ。
そして同じ細野不二彦は「電波の城」でも、俗物としての弱みと強みを持っていた立花キャスターが自殺するという衝撃の展開。よくこの2作を同時並行で執筆できるよなあ・・・

秋本治こちら葛飾区亀有公園前派出所

・最晩年の黒澤明北野武が評した言葉として「柔道の元名人のおじいさんが、今でのオリンピックで優勝できるわけがない。型を演武してもらって、そのところどころの動きを見て『全盛期はすごかったんだろうな』と思えばいいんだ」というのがあるが、自分は今の秋本治こち亀」をそういうふうな目で見ている。
先々週だったかな?「なつかしの短波ラジオ」、先週が「墨田区スカイツリーオープン」、最新号は「軌道エレベーター」が話題だった。ただの解説漫画っぽいですねと言われればそのとおりだし、昔はここからギャグをばんばん展開してたよね、といえばそうなんだけど、その話題のチョイス自体がちょっと往年のこち亀らしく、なつかしかった。

さいとう・たかをゴルゴ13

・もう次の号がでちゃったが、前号のビッグコミックの「ゴルゴ13」が味わい深かった。ポテトチップは僕も好きです。あとで詳しく。

森薫乙嫁語り

森薫乙嫁語り」の英語版が出たとか。その読者の感想がこちら
http://asnyaro.blog129.fc2.com/blog-entry-273.html
舞台になった国からのレスポンスはまだ無い様子。「テルマエ・ロマエ」映画がイタリア公開、は置いておいても、外国を舞台にした作品はどんなに詳しく資料を集めても「?」「違うんだよなあ」というところが出てくると思うので、そういう差異の指摘があれば面白かったんだが。