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John 8:32 Then you will know the truth, and the truth will set you free."  複数ブログの過去記事を移管し、管理の委託を受けています/※場合により、語る対象の「ネタバレ」も在ります。ご了承ください 

萩原遼、井沢元彦 共著で新書『朝鮮学校「歴史教科書」を読む』

http://nyt.trycomp.net/
経由で
http://hrnk.trycomp.net/news.php?eid=00692

朝鮮学校「歴史教科書」を読む(祥伝社新書)
萩原遼 (著), 井沢元彦 (著)

内容紹介 高校の授業料無償化の対象に、朝鮮高級学校を含めるか除外するかで議論が起こっています。 けれどもその前に、当の朝鮮学校ではどのような「歴史教育」が行なわれているのか、多くの日本人が知りません。文部省指導要領の拘束も及ばず、朝鮮学校の方でもカリキュラムを明かさず、教科書も門外不出で日本人の目に触れないようにしているからです。 共著者の一人である萩原氏は、独自にその教科書を入手し、全文を翻訳、出版。それをもとに、井沢氏とともにその内容を検証していきます。 はたして朝鮮学校では、「金日成の出生と独裁」「朝鮮戦争」「大韓航空機爆破事件」「日本人拉致問題」などの問題を、どう教えているのか。 本書を読むと、北朝鮮歴史教育の実態がわかるとともに、歴史をどのように捏造し、いかにつじつま合わせの整理をしているかが理解できます。 まずは歴史教科書の実態を知ろう、という思いから本書は誕生しました。
 
出版社からのコメント 謎に包まれた北朝鮮。日本国内にその北朝鮮が管理運営している学校があります。それが朝鮮学校ですが、そのこ中学・高校の歴史教育はどうなっているのか。使用されている歴史教科書を一字一句翻訳して世に問うた萩原遼氏と、朝鮮問題に造詣が深い井沢元彦氏が その驚くべき内容を論議します。日本国内でこのような歴史教育が行なわれているということを知れば、驚かない人はいないでしょう。

すでに萩原氏らが翻訳した同学校の教科書が「星への歩み出版」から出版されている

http://d.hatena.ne.jp/keyword/%C0%B1%A4%D8%A4%CE%CA%E2%A4%DF%BD%D0%C8%C7
が、全部購入するのは大変なので、ダイジェスト版的な新書が生まれるのは有り難い。
異文化に触れる、知る。いいことです。
これを読んで面白かった方は、「星への歩み出版」の全訳版教科書を購入したり、地元図書館に購入を要望して頂きたい

この新書を読んでもらいたいなあ、という人が他に3人いる。
昨年、東京新聞こちら特報部」で朝鮮学校のルポ記事
( http://d.hatena.ne.jp/vanacoral/20100228 参照)
を書いた岩岡千景、加藤裕治、出田阿生の3記者である。

教科書を見せてもらった。大きさ、厚さは日本の教科書と変わらない。ページを開くとハングルが並ぶ。「私たち現場の教員が作り、改訂は十年に一度。日本の生徒と同等の学力をと、日本の学習指導要領を参考にしています」と尹氏は説明する。とはいえ授業は日本の学校と異なる部分も多い。
 興味深いのは地理歴史だろう。日本と国交のない北朝鮮については「チュチェ(主体)思想という形ではないが、自力で社会主義国家建設をしていることを教えている」(尹氏)。日韓懸念の竹島問題は「(領有権を主張する)韓国と同様の立場だ」。昨年、北朝鮮でミサイル実験が相次いだが、生徒には「ロケットの発射だった」と説明している。
 ただ、それは決して反日教育ではないと主張する・・・(後略)

うむ、教科書の大きさ、厚さはその目で見て確認したらしい(笑)。
「大きさと厚さは日本の教科書と変わらない」
たいへん重要な情報です(笑)
だが好漢惜しむべし、どうも「ハングル」で書かれたその内容は自分で読解したり、「専門家に訳してもらいますので、この教科書をお借りしたい」と申し出たりしなかったふしがある。(少なくともルポにはその形跡はない)。ぜんぶ朝鮮学校側の説明を、そのまま書いちゃっただけみたいですね。
ちなみに、朝鮮学校の教育内容については「部外者(日本国籍者ということだろうか?)は別に知る必要ない」との主張も聞くが、当事者は「私たちは何も隠さない」と断言してる由。じゃあこのルポ当時教科書も門外不出じゃなかったのかどうか。記者は申し出たのか?スクープを逃して惜しかった!

鳩山由紀夫首相も「国交がなく、教科内容の中身がみえません」。だが鳩山首相が、朝鮮学校について、どれほど知ろうと努力しただろうか

・・・・。 
さて、もしも今回の新書を彼らが仮に読んだとしたら、3記者は
「自分は学校をルポしたけど、教科書のこのような内容はまったく把握できなかった」
とするのか、
「こういう内容は、とっくに取材で知っていた。それは書かなかっただけだ」
とするのか。興味深いIfである。

関川夏央「退屈な迷宮」から孫引き)

退屈な迷宮―「北朝鮮」とは何だったのか (新潮文庫)

退屈な迷宮―「北朝鮮」とは何だったのか (新潮文庫)

サルトルはわれわれの偽りの主張を告発する発言を行ったが、その主たる論拠はこうだった。『わたしたちも中国に行って来たが、この二人の人物がいわゆる事実として伝えているようなことは、一切、何も見なかった』彼らは何も見なかった・・・それこそわたしが考えて、いったことである。何も見聞きしないか、十分見聞きしなかったのだ>

ちなみに今回のエントリ後半は、昨年4月のエントリと骨子がおなじとなっております。
http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20100424/p3