INVISIBLE Dojo. ーQUIET & COLORFUL PLACE-

John 8:32 Then you will know the truth, and the truth will set you free."  複数ブログの過去記事を移管し、管理の委託を受けています/※場合により、語る対象の「ネタバレ」も在ります。ご了承ください 

トルコで与党(公正発展党)が勝利し続投も、改憲必要議席は取れず

http://mainichi.jp/select/world/europe/news/20110614k0000m030098000c.html

トルコ:首相「野党と謙虚に協議」 新憲法制定合意目指す

 【エルサレム花岡洋二】12日に実施されたトルコ国会(1院制、定数550、任期4年)総選挙で、与党・公正発展党(AKP)は勝利したものの、新憲法案を国民投票に諮る要件(330議席)には届かなかった。エルドアン首相(AKP党首)は今後、野党などとの話し合いを通じ、新憲法案制定を目指す考えを示した。

 現地からの報道では、開票率99.99%でAKP党の得票率は49.8%。しかし、獲得議席は326で前回07年選挙に比べ15議席減った。そのほか、▽最大野党・共和人民党(CHP)135議席民族主義者行動党(MHP)53議席▽平和民主党(BDP)系の無所属候補36議席

 現憲法は80〜83年の軍政下で制定され、昨年の憲法改正で軍や最高裁の権限が若干弱められた。トルコでは国是である世俗主義の担い手を自任する軍がたびたびクーデターなどで政治介入してきた。新憲法案はさらに軍の権限を抑える内容になる見通しで、AKPは新憲法案について軍の介入を抑制する「民主化」と主張してきた。(略)

トルコの政情(特に世俗と宗教をめぐる問題)についてはずっと興味を持って書いてきた。ので今回も、この結果に関してというより以前の感想を読んでもらったほうが早い。
■トルコとイスラム政教分離
http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20070812/p3
■トルコの政教分離裁判、与党AKP解党まぬがれる。”ケマルの共和国”は第二革命を成し遂げられるか
http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20080802/p3

 で、この選挙があることを知らずに偶然、この二つの書を最近読んでいまして・・・どちらも面白かったのに加え、各種新聞記事の細かい部分もやや詳しく把握できた。

トルコ近現代史―イスラム国家から国民国家へ

トルコ近現代史―イスラム国家から国民国家へ

イスラム世界はなぜ没落したか?―西洋近代と中東

イスラム世界はなぜ没落したか?―西洋近代と中東

とくに前の書は、記事に出てきた各政党の「流れ」がよく分かる。トルコの政党はかなり離合集散が激しく、クーデターによる解党などもあって「流れ」が分かることが重要な部分もある(どこがケマル派だとか)


下に紹介する「中東TODAY」ブログは今までみていると、ややトルコ現政府への思い入れが強すぎるようにも感じるが、やはり参考になる。
http://www.tkfd.or.jp/blog/sasaki/

昨年の「スカーフ問題」(※大統領(権限は小さい)は首相と出身母体、スタンスが違う)
http://d.hatena.ne.jp/turkdunyasi-japonya/20101117#1290003320