モーニング誌上だったか、ネット情報だったか。
http://morningmanga.com/news/1070
と聞いたときはねぇ。
いやこのブログの歴史は、自分が「こんなの絶対に映像(アニメ、ドラマ)化できんわ」と思っていた作品が次々とアニメ化されて「もう、XXはアニメやドラマにはならないだろう・・・という先入観は持たないようにしよう」と反省しつつ、それでも自分の予想を次々と超えていく、という歴史だった、ような気がする。
に、してもだなァ……。まあこういうチャレンジャーぶりを天下のNHKがしたのなら、それはそれで受信料払ってる甲斐があるってものよ。一笑一笑。
とか言ってたら
■「かってに改蔵」アニメ化決定!
http://natalie.mu/comic/news/43385
もうホントにホントに、次なにが来ても驚かないつもりだったが…また負ケタ。勝ち負けでいうと負け。
その一方で、年末にとよ田みのる「ラブロマ」が演劇化されたものがUstで流れていたりして、そうか「漫画を演劇化するってのもありなんだよな」なんてことをあらためて納得した次第。
http://chisachimatsumura.wordpress.com/2010/12/29/
、
ではこんなのもドラマ・舞台化できないか?
で、逆に、こちらの側から
「これをドラマ化(演劇化)しては?」つう提案をしてみようかな、と考えたですよ。
・・・・・・いや、誰が望んだわけじゃないが、自分の中での映像化、のハードルってどんなものかをちょっと形にしてみたくてね。基本実写。
そして、この思考実験でのルールをあらためて宣言しよう
「予算のことを考える。できるかぎり低予算で、実現できぞうな漫画や小説を推薦する」ということです。
( ちなみに、以前も「これをドラマ化したら?」という想定をしながら、本の内容を紹介するという芸をやったことがある。立川談春「赤めだか」→http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20100129#p3 )
それでは始めてみよう。
「誰も寝てはならぬ」サラ・イイネス ■予算低 ■構成難
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「不安の立像」諸星大二郎 ■予算低 ■構成易
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「カレチ」池田邦彦 ■予算中 ■構成易
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「雪の峠」岩明均■予算やや高 ■構成中
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だけどそれ以外は、城内での会議を撮影すればいいんだからね。
「未来ドロボウ」「ひとりぼっちの宇宙戦争」藤子・F・不二雄 ■予算低〜中 ■構成易
藤子・F・不二雄SF短編集
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「オールラウンダー廻」遠藤浩輝 ■予算中 ■構成やや難
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「中国嫁日記」KEUMAYA ■予算低 ■構成やや難
http://blog.livedoor.jp/keumaya-china/
すまん反則(笑)。4こま漫画をドラマ化すると、けっこう残念な出来になることが多いような気がしますので、そこは構成する脚本家にカネをかけないといけないのでしょうね。
「それでも町は廻っている」石黒正数 ■予算中 ■構成中
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最近一気に読んで面白かった(ヒラコー「ドリフターズ」から派生して掲載誌を知った)のだが、ところが!最近アニメ化され、最近終わったらしいのよ(笑)。まったくそっちのブーム??とすれ違ったままになっちゃいましたが、アニメよりドラマに向いてる気がするけどなぁ。
「怪獣の家」星里もちる ■予算極めて低 ■構成極めて易
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ある意味これが本命!!
というのは上の作品は大方がこういう形で紹介しなくても有名な作品だろうけど、これは正直そんなに大きな評価をされないままの作品だろうからね。
ところがこの作品って・・もともと星里作品の大半がそうなんだけれど。
すごく等身大のスケールでまとまっていて、またこの作品が全2巻ということもあり、ほぼそのままストーリーを脚本起こしすれば、ドラマや演劇としてやれそうな気がするんですわ。
非常にいい話ですよ。
これを含めた上の作品のいくつかは単独での作品紹介をしていきたい。
今日はまあ、実はそういう「本格的に紹介したい作品」の予告編でありました。
そうそう谷口ジローの「遥かな町へ」が欧州で映画化されてるんだよ
産経新聞の名物フランス特派員・山口昌子が昨年書いている。
このテーマのときに一緒に紹介しようと暖めていたら、ウェブファーストのはずの産経サイトに無くなっていたので、転載サイトのこちらから紹介
http://blog.goo.ne.jp/zouroku-rg/e/3b543ff9ace7de197beac023b43a0fb0
2010年12月1日(水)08:00
【パリの屋根の下で】谷口ジロー氏の漫画「遥かな町へ」がフランス、ベルギーなどの共同制作で実写映画化され、パリなどで絶賛上映中だ。
中年男性が14歳の中学時代にタイムスリップして、初恋の少女と再会したり父親の失踪の謎を追ったりするという物語は原作をほぼ忠実に再現している。
監督はサム・ガルバルスキ、中年男性は渋い役柄で定評のあるパスカル・グレゴリー。少年時代をレオ・ルグランが演じ、谷口氏自身も特別出演。音楽は仏ポップ・ミュージックのグループAir。
ほとんどまだ、日本では報道が無いな。
もしコミックナタリーとか、漫画専門サイトでございという顔をしているところが産経新聞より情報が遅いようじゃあ駄目だね(って、もし記事にしてたらすいません)
この山口氏は結構古いタイプなので、
谷口作品は通常の「MANGA」やアニメと異なり、ごく普通の男女や親子の機微、日常生活や風景に潜む深淵(しんえん)さを淡々と、しかも圧倒的な描写力で描いているのが特徴なだけに「第9芸術」の呼び名が、ふさわしそうだ。
「遥かな町へ」の仏語版は、2002年に権威ある「アングレーム国際漫画祭最優秀脚本賞、優秀書店賞」を受賞。約20万部のベストセラーだ。
と、「谷口作品は普通の低俗マンガとは違うぞよ」というスタンスだが、いまさら説得する必要も無いので置いていこう。とにかく欧州に舞台を変えて、あの名作が実写映画化されて評価が高いことを喜ぶ。
これも、単独で作品を紹介したいと前から思っていた作品だ。
- 作者: 谷口ジロー
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おや、自分が持っているのは「上」「下」2巻だけど、1冊にまとまったバージョンも出ているみたいね。
しかし、ひとつ疑問なのは、欧州映画版では「中身は未来から来た少年が、当時は誰も見たことの無いコブラツイストを極めて喧嘩に勝利し、教室のヒーローになる」というシーンをどういう風にアレンジしたんだろうか?という点だ(笑)。