ホットエントリ経由で話題だったブログ
http://d.hatena.ne.jp/teruyastar/20100810/1281453713
僕はスポーツ全く見ない人なんだけど、
今回地元の高校野球が連覇するかもとかで
偶然TVつけて見て楽しんだ。
さすがに野球のルールは知ってる。
で、観てて非常に違和感あったのが「送りバント」という戦略だ。
1塁に走者がいたら2塁に送るためワンアウト犠牲になるバントである。
これ、1回3アウトしかないんだからゲームとして考えたら
1進塁と1アウトじゃ全然割りに合わないと感じた。
4ベースを単純に割れば1進塁0.25点だ。
3アウト消費しても0.75点にしかならない。もちろんホームまでこなければ0.75点はゼロと一緒だ。
(略)
いろんな理由があるんだろうけど、それでもなお分が悪いと感じる。
いや、野球を全く見ない人の論考と、大リーグチームのゼネラルマネジャーとの見解が一致してますヨ?
そのGMの野球理論が分かる本はこれ。
- 作者: マイケル・ルイス,中山宥
- 出版社/メーカー: 武田ランダムハウスジャパン
- 発売日: 2006/03/02
- メディア: 文庫
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アスレチックスは小技を使わない。バント、盗塁、エンドラン等々のベンチワークは御法度なのだ。攻撃は四球で塁を埋め、長打で返すという戦法だ。日本の野球指導者が一番嫌う戦術だが、これでアスレチックスは毎回プレーオフに進出している。
なぜこんなチーム運営をするのか。まず資金力の問題がある。プレーオフの常連ヤンキースの資金力と比べれば、アスレチックスの資金力はないも同然だ。ヤンキースとは違うアプローチで選手を集めなければ、資金力で上回るチームに勝てるはずがない。
そこでアスレチックスがとったのは、野球に統計学の手法を採りいれることだ。過去のメジャーの試合のデータを調べ、エラー数や打点などのあいまいなデータを取捨選択し、本当に勝利に関係しているポイントはどこかを探りだした。打線において重要なのは出塁率と長打率である。勝利のためには守備力より打撃力のほうが重要であり、守備力は5%の重要性しか持っていないとの結論に達した。
(略)
アスレチックスは他のチームが見向きもしないロートルや鈍足、ふとっちょでも出塁率がすばらしければ獲得するのである。
バント等の小技についてもそうだ。データを調べてみるとバントやエンドラン、盗塁はやってもやらなくても得点力にはあまり関係なく、むしろアウトカウントを相手にくれてやるだけの、無駄なことなのだ。アスレチックスのフロントはバント等のベンチワークを監督のいいわけ以外の何者でもないと完全に禁止した・・・
こちらはシリーズ
■汝、バントするなかれ(1)〜(3)
http://blog.livedoor.jp/goredsox-baseballnumbers/archives/50322248.html
http://blog.livedoor.jp/goredsox-baseballnumbers/archives/50327519.html
http://blog.livedoor.jp/goredsox-baseballnumbers/archives/50334948.html
バントは野球における最大の「罪」となってしまうのだが、セイバーメトリシャンがなぜバントを毛嫌いするのかというと、その根底にある理由は、守備の評価(4)で紹介した「状況別得点期待値表(The Run Matrix)」にある・・・
「データによれば・・・」とかぱちぱちコンピュータをはじく、というのはスポーツ漫画の仇役の定番だが(笑)、やってみるとやっぱり有効だったりするんだろうね。
ワインの利き酒ですら統計と数字でソムリエたちを圧倒する、なんて笑えない説(実例?)もあるとかないとか。
あっ、その本が2か月前に文庫になってた!!
- 作者: イアンエアーズ,Ian Ayres,山形浩生
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2010/06/10
- メディア: 文庫
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