今月号のゴン格柔道特集はすごく面白い!!
あとで詳しくここでも書かせていただきたいと思います
- 出版社/メーカー: イースト・プレス
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http://mainichi.jp/select/jiken/news/20100328ddm041040109000c.html
柔道事故:部活の事故防止を 家族らが「被害者の会」
学校の柔道部で練習中に死亡したり、後遺症を負った子供らの家族が27日、「全国柔道事故被害者の会」を設立した。柔道の死亡事故の発生率が高いとの調査もあり、会は「柔道は大切なスポーツだが、学校管理下の事故は原因の究明や責任の追及に大きな壁がある。被害者が連携し再発防止に取り組みたい」と話している。
会長に選ばれた横浜市の小林泰彦さん(63)の三男(20)は、市立中3年だった04年、柔道部の練習中に顧問教諭に絞め技などをかけられ、脳挫傷を負った。脳に重い障害が残り、教諭は傷害容疑で書類送検されたが、横浜地検は昨年、容疑不十分で不起訴処分・・・
(略)
学校でのスポーツ事故を研究する愛知教育大の内田良講師(教育社会学)が調査したところ、98〜07年度の部活動による死亡事故発生確率(10万人当たり)は、中学校で柔道が2・259とトップ。野球やバスケットボールの0・287を大きく上回った。学習指導要領の改定で中学校の保健体育では、12年度から柔道などの武道が必修化される・・・(略)
この講師・内田良氏が研究をまとめた昨年末にも紹介している。
研究結果は
http://www.geocities.jp/rischool_blind/sports.html
さて、この研究の数字が正しいとして「10万人あたりの確率」や「絶対値」をどう”評価”するか、ということになる。柔道が、格闘技として安全面では最高度に考慮されたものだけれども、それでもリスクの高いスポーツであること、それは疑うまでも無い話だ。
問題はそのリスクをどう評価し、受け入れるべきかあるいはそうでないのかということなんだろう。それは事実というより価値観の問題だ。
ただ、2012年度から始まる必修化には、今回結成された団体の動きが大きくなって、その上でストップがかかる可能性は大きいかもしれない。なぜならスポーツ事故は「本人が望んだ上でのこと」であるから、それ以上の問題にならないという面が大きいからだ。私も実際、義務ではないが選択科目としての柔道をやり、たいへん楽しかったし学ぶところも大だった。その後もお遊びのようなぬるさながら、自腹で柔道をやったこともある。
だが、当然柔道なんか興味もやる気もない人だっているはずで、その人がいやいや柔道を学校でやらされ、低モチベーションから技術の習得も不十分な結果として重大な事故が起きたら、また変わってくるだろう。
また、なまぐさい話として、武道必修化は06-07年の安倍晋三政権によって決められた教育改革の一環であり、坊主憎けりゃなんとやらで(笑)、トータルに否定的な見方をする論調は強い。今回、被害者の会という情報発信基地ができたことで、いわゆる「アジェンダ・セッティング」がなされ、一気に否定に傾くということは大いにある話だ。そしてそれは「事業仕分け」にもつながっていくだろう。
なぜなら武道必修化は武道館、少なくとも畳−−−や剣道の防具などけっこう金がかかる。さらにいえば柔道・剣道のスキルがある教育者をあらたに雇い入れる必要がある学校もあるからだ。
いま、予算をどこからか削る必要に迫られている民主政権が、これに手をつけないのが本当に不思議なぐらいだ(笑)。
さて、柔道・武道推進側がこれに対してどういうロジックを組み立てていくか。
これはファイト&ライフやゴング格闘技が一緒になって考えていくべき話だと思う。kamiproは別にいい(笑)。
あとは、柔道内部から、鋭い論理を持つ山口香氏などがきちんと考えを語ってもらいたい。古賀とか吉田はムリだと思う(笑)。
あ、あと増田俊成氏と松原隆一郎氏にも力と知恵をお借りしないと危ないのではないか。
彼らが武道必修化をどう思っているのかはわからんけど。
あと、ここでの議論がめずらしく経験談の多い、生産的なものなので紹介したい
■【社会】部活動や授業で108人が死亡…「柔道事故被害者の会」発足、再発防止目指す
http://tsushima.2ch.net/test/read.cgi/newsplus/1269703502/
文部省は武道必修化をこう説明している
http://www.mext.go.jp/a_menu/sports/jyujitsu/1221013.htm
文部科学省では、平成20年3月28日に中学校学習指導要領の改訂を告示し、新学習指導要領では中学校保健体育において、武道を含めたすべての領域を必修とすることとしました。
武道は、武技、武術などから発生した我が国固有の文化であり、相手の動きに応じて、基本動作や基本となる技を身に付け、相手を攻撃したり相手の技を防御したりすることによって、勝敗を競い合う楽しさや喜びを味わうことができる運動です。また、武道に積極的に取り組むことを通して、武道の伝統的な考え方を理解し、相手を尊重して練習や試合ができるようにすることを重視する運動です。
まあ、こう書くしかないわな。
「相手の首が絞まってひゅうひゅういう音、腕の関節がバキバキと折れる音・・・たまんねぇえぜ!殺し合いに理屈はいらねぇ!生き残ったやつが正義さ!」
みたいな、エリア88のベトナム兵士みたいなことはいえない。
左の画像の人も、そう怒るな。