ここに最近の菊田早苗インタビューがあるが、「保身術」開祖だ達人だとなんか守りに入った感じの漂う菊田、いやいや、ある意味「上昇志向」はあるじゃないか。こういう方向性なんだけどさ。
http://dorastruggle.blog82.fc2.com/blog-entry-907.html
『吉田さんが石井選手とやるのなら、瀧本選手と吉田さん、金メダリスト2人に勝っている自分とやるほうが、石井選手にとってもお客さんにとってもベストではないか、と。』
『吉田さんは前回ボクに負けてるわけだし、緊張感からいってもボクのほうがふさわしいんじゃなかなと思いますね。』
なる
ほど。
だがリンク先で論じられているように、自分の柔道時代への思い、柔道と自分の因縁浅からぬ歴史への決着だと考えればその考え方も分からんではない、気はする。これもまたひとつの競技への愛情、恩返しなのだろう。
・・・・だが、その思いを伝えるための相手は「銀メダリストじゃいやだ、金じゃないとね」というところがなんともぜーたくだ。
言っちゃあなんだが菊田の柔道の地位なら、銀メダリスト(泉浩)どころか、アジア大会優勝者(中村和裕)とかとだって、自分の柔道の<中略>ならば喜んで戦ってみせるべきじゃないかなあ、って気がするんだが。
まあ、そんなに金メダリストと戦いたいのならこの前戦極にやってきたパウエル・ナツラもいるな。体重差はあるのだろうけど、吉田秀彦との試合でも「体格差は気にしない」と言ってたから可能のような気もする。
ま、柔道人脈の対決はともかく、菊田早苗の今の肩書きは「寝技世界一」であり、その肩書きの由来はアブダビ・コンバット(ADCC)である。
マッチメーカーが「ADCC対決」とかの路線くんだっておかしかないよねぇ。だが「キクシャン」なんて言葉が生まれるのが現状だ。その言葉を生んだの俺だけど(というか別に流行ってない)。
【「キクシャン」とは http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20090508#p3 】
もしADCCで5位とかに終わったMMA選手が、「僕はADCCのおちこぼれでした。だからこそ、ADCC優勝のキクタサンと戦いたい」とか言ったら、菊田はそのオファーを受けるのかどうか。ちょっと見てみたい気がする。