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John 8:32 Then you will know the truth, and the truth will set you free."  複数ブログの過去記事を移管し、管理の委託を受けています/※場合により、語る対象の「ネタバレ」も在ります。ご了承ください 

映画「グラン・トリノ」のイーストウッド=神成さん(ドロンパの保護者)説

一寸おもしろい見立てでしょう。
http://d.hatena.ne.jp/gaikichi/20090521#p2

この映画でのイーストウッド演じるウォルト爺さんは、『オバケのQ太郎』でいうところの神成のおじいちゃんみたいに見えなくない。オバQでの神成の爺さんは若いアメリカ人のオバケであるドロンパをホームステイさせてたわけだが、そう考えると立場が逆転だ。

従来、老人の知恵を授けるのは東洋人の側だった。1980年代には、白人少年が空手を習う『ベスト・キッド』なんて映画がヒットしたっけ。それからすると隔世の感という皮肉。


これに関連して「神成さん」の画像を挿入したいと思って探したが、見つからなかった。
だが代わりに、こちらも覚えている、あるエピソードの紹介を見つけた。
なかす。ハンカチを二枚ご用意ください。
id:koikesanに意味無くTBを送信。


http://www.senmaike.net/color/html/yume/q09.html

オバQドロンパ。どちらも極めて魅力的なキャラクターですが、その魅力の質には大きな違いがあるように思います。
 一方のオバQは天真爛漫で素直。子供のように無垢で純粋で、他人に騙されることはあっても騙すことなど思いもよりません。バカにされると怒り、困った人を見ると助けずにはいられないオバQは、裏表のなさ故に誰にも愛される存在だと言えるでしょう。
 一方ドロンパはといえば、自惚れが強く、いじっぱりで負けず嫌い。素直じゃないうえに平気で人をバカにしたりウソをついたりします。お世辞にもかわいげがあるとは言えません。
 にもかかわらず、ドロンパは子供にとってオバQに劣らず魅力的なキャラクターでした。

(略)

 天気の良いある日、神成さんがドロンパを釣りに行こうと誘いますが、ドロンパは気乗りしない様子。
 「また今度にしようよ。今日はいそがしい」
 「いそがしいってべつに何もしてないくせに」
 「だからこれから何をするか考えるのにいそがしいんだ」
 ドロンパの返事に少しばかり気分を害した神成さん。仕方がないので一人で出掛けようとしたところ、なんとゲタが釘で打ちつけられていました。ドロンパの仕業です。これでは外には出れません。ひどいイタズラに腹を立て、気分直しに酒でも飲もうと一升瓶を手に取ったところ、中は空っぽ。これまたドロンパのイタズラでした。
 「実験してみたんだよ。イヌにお酒を飲ませたらどうなるか」さすがに腹を立てた神成さんは、ドロンパをしかろうと追い掛けますが逃げられてしまいました。
 すっかり落ち込んでしまった神成さんは、たまたま通りがかったオバQに悩みを打ち明けます。
 「わしはあいつがかわいいんだ。孫みたいに思ってる。ところがドロンパの方はわしをどう思ってるのかさっぱりわからんのだ
 「つまりおじいさんをすきかきらいか知りたいというんだね。そんなら・・・・・(後略)」

ちなみに、いまちょん切った部分は中盤のクスグリ部分で、オチはまた別なのだが、この部分は落語「厩火事」からの本歌取り
自分はこっちのほうが先だったので、本家の落語を聴いたら「ああ、あれか」と分かった。

藤子・F・不二雄先生の、とくにオバQは落語のネタを換骨奪胎したものが多い。