INVISIBLE Dojo. ーQUIET & COLORFUL PLACE-

John 8:32 Then you will know the truth, and the truth will set you free."  複数ブログの過去記事を移管し、管理の委託を受けています/※場合により、語る対象の「ネタバレ」も在ります。ご了承ください 

サバイバルゲーム反対運動、やっぱり「戦争ごっこは子供の教育に悪いから」だそうだ(完全版)

<21日スーパーモーニングより。最初の1、2分は未録画。8:34からの録画です。>

反対運動リーダーの女性、八王子青少年対策中山地区委員会S・H会長(番組中では実名)

世界でいろいろ起こっていることをニュースで聞くたびにつらい思いをしているのに、なぜここで、その模倣みたいな、疑似体験ですね・・・をやるんだと。そもそも、それ(戦争)をゲームにすることがおかしい。っていうふうに。それを子供たちになんか絶対見せたくない・・・ということです。そういう観点です、はい

ナレーション(N)

「問題の場所は、周囲を住宅地に囲まれた山の中。敷地はおよそ6000坪。衛星写真で見ると、いかに住宅密集地に隣接しているかがわかる。さらに保育園や小中学校、休日には家族連れが集う「いこいの広場」などとも、まさに目と鼻の先の場所」

レポーター(R)

「問題の場所は街の人が親しんでいるハクサン神社のすぐ左手、この先になりますがご覧の通りうっそうとした雑木林、丈もきれいです。耳を澄ますと鳥のさえずりが聞こえてきたりします。この先がちょっと開けてますけど竹が切られていますね。そしてここに境界線のブロックがふたつありますけど、ここから先が業者が借りてサバイバルゲーム場を作ろうとしているところなんですけど、そのすぐ脇にはご覧の通り小道があります。ここを散歩で歩く人もたくさんいますし、学校の子供たちも遊びでこのあたりをよく通るそうです」

N

「住宅地からゲーム場への予定地へつながる道、通称「トトロの道」。ここは近所の幼稚園児の散歩コースにもなっているという。そうした幼い子供たちへの影響や、安全性を懸念する住民たち。先日行われた業者側の説明会でも、争点はやはりその問題だった」

住民

「通常こういうサバイバルゲームを営業してらっしゃる方は、人里はなれた場所で設置して営業なさってらっしゃいます。なのになぜ、あえて小学校中学校幼稚園保育園が近くて、住宅が隣接している場所。こんな場所であえてやらなければならない理由もお教えください。以上です」(拍手)


(会場から)
・しっかり答えてくださいよ
・それができないならよそでやってよ
・そうだ
・何にも計画性ないじゃないか。

N

怒号飛び交う住民説明会。業者側から肝心な部分の回答が得られないことに、住民が苛立ちを感じたのだ。

住民

皆さんの質問に答えなさい。その義務があるのです。責任があるはずです。それをしっかりやってください。

N

「なぜこの地域にゲーム場をつくるのか。住民の最大の疑問に最後まで答えられなかった業者側。結局この日、住民の理解を得られるまでは工事を行わないと事業凍結の約束を交わした。子供たちの住環境を守るため、一歩も譲らない姿勢の住民側。説明会に先立ち、10000えお越える反対署名を提出した。」

八王子市の開発指導課 O・H課長(放送は実名)

事業者は事業活動、経済活動ということで一部法的にも認められる部分があるかと思います・・・いま相談の段階ですけど。そういった中で方や近隣の住民の皆さんは、反対の署名を短期間のうちに、市のほうに出されたということについては、やはりそれなりの重みというのがあるかと思います。お互いによく話し合って・・・十分話し合っていただいて、どこかで解決策を見出してほしいということは考えております」

N

「事業は凍結されたものの、今だぬぐいきれない住民たちの大きな疑問。説明会から一週間あまり、私たちはあらためて業者に今の気持ちを聞いた」

業者

「学校が近くにあるのはどうですか、と言う点ではちょっと、今のところうまくお答えできることがないと思うので、コメントは控えさせてもらいたいんですけど」

R

「そこのところが・・・」

業者

「一番重要だということなんでその辺を含めて計画見直しというのを含めて”凍結”という段階になっているのですね」

R

「どれぐらい凍結するか、説得するかはみんな個人の意思で決められるということですか?」

業者

「そうですね」

R

「じゃあ今後の見通しは今のところ立たないということですね。」

業者

今のところは。・・・でもあんまりダラダラしているのもしょうがないんで、なるべく早めには。

R

「夏オープンのことについてはどうですか」

業者

「まあめどがつかないです。遅れる可能性もありますし、なくなるっていうこともあるかもしれないですし、そこはなんとも言えないですし」

R

「中断する、中止する可能性もあるわけですか?」

業者

「まあ多少なりとも」


====スタジオに========

女性司会

「うーーーん、鳥越さん、たしかに子供をここで育てて生活を営んでいらっしゃるというかたからしたら、まあ感覚的には反発するっていうのは当然という気がしますことですね」

鳥越俊太郎

僕自身もね、戦争というのは、まあ戦場の取材何べんも行ってますけど、戦争というのはもっとこう、ほんとに恐ろしいものですよね。人と人が命の取り合いっこするわけですからね。だからぼくはもう戦争、大嫌いなんですよ。だから戦争ごっこなんていうのはね、ああいうかたちで模擬戦みたいなとかをやるのはね、ぼく自身は嫌いなんですね。まあこれは法に触れることはないわけですから、やることの自由はあるでしょうから、そりゃやってもいいんですけけど、場所を選んでほしいですね。やっぱ子供がね、やっぱああいう戦闘行為をいつも見るってのはやっぱよくないなあ(笑)

R

トトロの道で銃撃戦、という話が対立構造をよくあらわしているんですが、サバイバル場は関東にはおよそ30箇所あるそうですが、ほとんどが千葉県で八王子あたりには一箇所しかないです。だから東京の人も神奈川の人も行きやすいということがあると思うんですが。
住民と業者の言い分を見たいのですが

(フィリップ、以下レポーターがフィリップの解説)
迷彩服と銃はイヤ/ マナーを守ります
子供の教育上よくない /18歳未満は利用禁止に
流れ弾の危険 /ネットを張る、威力は無い
奇声や銃等が見える /目隠しのフェンスをする
なぜ”文教地区”に・・/  ?


答えが出来なかったということで、今現在、凍結ということになっているのですが、


作家・若井氏

サバイバルゲームといいますけど実質的にはう戦争ゲームなんですね。そしたらこの戦争ゲームと市民生活とがどうすみ分けるか、一定のルールなり、配慮が必要だと思うんですよ。だからこそいままで先行したやつは人里はなれた山の中で、今回のやつを認めてしまうとね、先例になって文教地区や住宅密集地でもこういうことができるというひとつの前例になると思いますね。そういうこともふくめて地元の皆さん反対していると思うんですよ。だからやっぱこれはね、私は基本的に住民の側に立ちますね。
まだ良心的な人だと思うんですよ、この業者はね。もっときつい業者だったら「法律で認められているんだから」とパッパとやってしまうんでしょうからね。その思いやりを全体に拡張してほしいと思うんですけどね。

男性司会者

「大澤さん、法律上はやっぱり『ごっこ』ですから、これ自体は問題ない…わけですよね?

大澤弁護士

「と思いますね。法律から言うとこれを禁止したりダメというのは非常に難しいだろうと思いますね。ですけど住民からも理解を得られない、住民の支持がないのは好ましくない−−という行政指導は行われることになるでしょうね。ただそれでも、法律上いいんだからやるんだ、と。これはどの場面でも出てくるけど、法律上禁止されなければ何をやってもいいのか、それが許されるのか」

作家・若井氏

もうちょっと問題を拡大して言えばね、ゲームセンター、いわゆるゲーセンにいけば戦争に近いゲームがたくさんあるんですよ、どつきまわしたり人を殺したりするゲームがね。それも問題といえば問題だし、さらに拡大していけば、沖縄に行きますとね、日本の米軍基地の七割があそこに密集している。本土にももちろん、いろいろあったりしますよね。そういうところで身近に暮らしている人たちの苦痛といいますか、精神的なしんどさもこの一件を通してやっぱり見えてくるわけですね。
そういうところからすとなんかそういう世界全体のひとつの基調といいますかね、ベースにおいて一番先に鳥越さんおっしゃったように、戦争につながるようなものは我々厳しく対応していくんだみたいなもんがね、社会全体のベースにもっと広がってほしいなと思いますね」

女性司会

そうですね、ごっこ遊びをする人はその非現実性につかりたい、その場でつかりたいというのがあるかもしれませんけど、そこには現実のちゃんとした社会があるということですね。

R

許認可権は東京都にあるんだそうですが、自然保護に関する条例がありまして、それさえ守れば、まだ正式な申請は出ていないけれども、書類が整えば許可を出さざるを得ない状態だ。と。まあ10000人の反対があるんですから、よく話し合いをしてほしいと。やっぱり事業をする自由も一方であるわけですね。


※私のサバイバルゲーム場騒動に関するオピニオンは
http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20090415#p5
■「サバイバルゲーム場」建設企画、周辺住民が反対し紛糾。まあ普通に偏見だが
に書いています。

付記6月13日

5月末から6月にかけて、性犯罪を扱ったゲームの規制という話がはてなダイアリーのブロガーの間で話題となりました。「被害者がいない、架空の世界の話ではないか」「いや、そういう表現自体が問題なのだ」などの論点は、このサバイバルゲームの話と類似するのではないか?という指摘を受けました。なるほどそういう見方もあるかと。
この問題のどれにTBすればいいのかとちょっと思ったが、たまたまアンテナ登録ブログの中で目に付いり、ホットエントリで話題になったところを。
http://d.hatena.ne.jp/sk-44/20090612/1244774693
http://d.hatena.ne.jp/mojimoji/20090611/p2