http://www.nhk.or.jp/special/onair/090215.html
2009年2月15日(日) 午後9時00分〜9時49分 総合テレビ
沸騰都市 第7回 シンガポール 世界の頭脳を呼び寄せろ
東京23区程度の面積に480万人が住む都市国家シンガポール。最新の統計では、一人あたりのGDPは3万5千ドルを超え、日本を抜いてアジアで最も豊かな国となった。日本以上に狭く資源もないこの国の急成長を支えているのは、独自の人材確保政策。政府は『向こう20年間に200万人の高度専門人材の移民を受け入れる』という大胆な方針を発表した。世界的な金融危機の影響を大きく受ける中でも、その方針は揺らいでいない。
現在は将来を見据え、バイオや環境などの研究開発分野で優秀な人材獲得に力を注いでいる。最新の研究施設バイオポリスには、クローン羊を生んだイギリスのコールマン博士や日本人の研究者が、破格の研究費と待遇で続々と集められている。一方で、この政策は冷徹な側面も併せ持つ。未熟練の外国人労働者は家族を呼びよせることはもちろん、永住を防ぐため住民との結婚も許されない。
リー・シェンロン首相のもと強引とも言えるトップダウンで政策を実現してきた『シンガポール株式会社』のしたたかな戦略を描く。
いま、ぼくはアドリブで「リアルフェザーン」と書いたが、われながら言い得て妙すぎると自画自賛する。
もうひとつの「日本の敵」という見出しは、別にドンパチとかじゃなくて「日本のこの、豊かな生活を維持したい。そのためには海外から富を集め続けたい、儲けたい。そのためには他国より優位に立たねばならない」という、ホンネのあさましい国家目標に賛同するなら、こういうシンガポールのような国より上に立つ、優位性を保つ、あちらが儲けている商売を奪う・・・必要があるんじゃないかということ。
このブログの読者には港湾問題に詳しい方がいたが、シンガポールは港湾流通ビジネスでも、もーけている。日本はそれに対抗できるかといったら、詳しい方のコメントによると統一戦略ですら心もとないわけでさ。
また、思想的には「真面目なエリートが国を指導していれば、民主主義のあれやこれやの条件は守らなくてもよくね?」「エリートが経済を支えるんだから、エリート選抜してエリート教育すれば効率的じゃね?ついでに他国からエリート”だけ”集めればよくね?」という身もふたもない政策をやっているらしいわけだが、それでいいのか。
ある意味北朝鮮やスーダン以上に、例えばアメリカ流の民主主義に挑戦している国なのかもしれない。