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John 8:32 Then you will know the truth, and the truth will set you free."  複数ブログの過去記事を移管し、管理の委託を受けています/※場合により、語る対象の「ネタバレ」も在ります。ご了承ください 

経済発展と自由と中国文化−シンガポール国民は自由を欲するのか?

昨日夜は、朝まで生テレビをやっておりました。
そんなに面白くなかったのだけど、田岡元帥こと田岡俊次氏が久々に朝生に出演。
中国軍の軍拡や台湾との海軍力などは「愛川欽也パックインジャーナル」視聴者ならおなじみのネタですが、もうひとつの氏の持論として「政治体制は、最終的には伝統文化に大きく依存する」という話がありました。そして、その結論として「中国人は、文化的にそもそも民主主義がそれほど好きではないんじゃないか。経済的にはすごく自由で、政治は自由じゃないという体制が一番しっくりくる」と。
それへの反論として
「経済が発展すればどこも自由と民主主義を求めるものだ」という意見が出されると、「シンガポールはそうじゃないでしょう。あの国は自由が無いまま経済発展を成し遂げた」と。


もともと、個人的には「民族性(国柄)は30年ていどで変わるのでは?」という疑問もあり、いろいろ留保はあるのだが、まずもって「シンガポールの今」について、あまり分からないということに気づいた。
同国の、実質的な一党独裁っぷりはそれなりに聞くんだが、シンガポールだってIT、ネット環境はそれなりに充実しているし、高等教育に至っては重視し過ぎるぐらいしている。
でも「シンガポールには自由が無くてうんざりさ。リー・クアンユーの一族はファックだ!」みたいなネット言論がどれぐらいあるんだろうか。
twitterでそんなつぶやきがどれぐらいあるんだろうか。


こういう体制。
経済は制約なくみんなが勝手に商売に血道を上げる。
政治はというと、試験をくぐった知的エリート官僚にお任せみたいな感じ。
これが科挙1000年の伝統っつーか。千年でいいのか?まあ適当です。

と同時に、シンガポールは「伝統なんて為政者と体制の構築の仕方しだいで一掃できる」という例にも挙げられます。それは官僚の清潔度ですね。中華人民共和国でいまや百花斉放、百花繚乱な(笑)官僚の汚職に関しては司馬遼太郎が「儒教体制の宿命」ぐらいにまで評価し、さじを投げるようだったのだが、シンガポールは日本なんかより清潔だと評価されている。

つうか3位と17位か!
http://www.47news.jp/CN/200911/CN2009111701000780.html

日本「清潔度」17位に改善 各国の汚職指数調査

 【ベルリン共同】世界各国の汚職を監視している非政府組織(NGO)トランスペアレンシー・インターナショナルは17日、2009年版「汚職指数」を発表した。日本の「清潔度」は180カ国・地域のうち17位で、昨年(同じ国・地域数)の18位からやや改善した。

 汚職指数は、さまざまな国際機関などが集めた各国データや分析に基づき、政治家と公務員らの「清潔度」を10点満点で評価。1995年から毎年公表している。

 今年の1位はニュージーランドで9・4点、2位が9・3点のデンマーク、3位はともに9・2点のシンガポールスウェーデン。日本は7・7点。米国は19位で7・5点、中国は79位で3・6点。最下位はソマリア(1・1点)、179位はアフガニスタン(1・3点)だった。

リー・クアンユーという強烈な個性と、都市国家の特性といろいろある。
なんでもこの国、観光してもちっとも面白くないらしいんだが(笑)、ちょっと「あの国のかたち」をしらべると面白そうではある。