INVISIBLE Dojo. ーQUIET & COLORFUL PLACE-

John 8:32 Then you will know the truth, and the truth will set you free."  複数ブログの過去記事を移管し、管理の委託を受けています/※場合により、語る対象の「ネタバレ」も在ります。ご了承ください 

麻生太郎と野中広務

だが、その麻生関連でだ。

麻生氏の総裁選出馬を批判=野中元自民党幹事長
9月21日21時1分配信 時事通信


 野中広務自民党幹事長は21日のTBS番組の収録で、麻生太郎幹事長が自民党総裁選に立候補したことについて「(安倍晋三首相の辞意を)知りながら3日間も隠し、自分が首相になろうとクーデターみたいなことを考えるのは政治家として絶対に許せない」と批判した。
 また、野中氏は麻生氏に関し「平等社会なんて言っているが、3段ぐらい上から下を見下ろすような、言葉に責任を持てない男だ」と酷評。「幹事長として(首相退陣の)責任を感じてもらわなければならない」と述べた。(略)

最終更新:9月21日21時1分

週刊新潮には「今回の総裁選でも野中が影響力を行使した」みたいなことも書かれているらしい。
あ、該当記事あった。

http://d.hatena.ne.jp/Wallerstein/20070921

・・・同じ日の午後、ある人物が動き出していた。自民党関係者がいう。「京都にいた野中広務元幹事長が上京してきました。そして古賀誠氏のメッセンジャーとなって、"出馬すれば古賀派はあなたを支援する"と福田さんに伝えたのです」そして翌13日夜−。ある派閥幹部が明かす。「福田さんは都内で青木、森、中川秀直、野中の4氏と密会しました。この場で福田さんの決意表明と、残り4人がどこまでも福田氏を支えていくという確認がなされたのです。"新5人組"の結成ですよ。そして、翌14日には8派閥が福田支持を表明することになったのです」


青木、森と再び手を組んでしまうという、現実の野中の融通無碍ぶり(無節操ぶりともいうか)にはこっちの想像力が色あせてしまうのだが(笑)、私は「野中はいっそ民主党と手を組めばいいんじゃないんでないかい」とここで書いた。

http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20070818#p2
■[時事][政治][読書]未来予想「野中広務小沢一郎によって復活する日」。

ここでも引用しているし
http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20051102#p4
http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20050515#p1 

でも、繰り返し触れているのだが、これがもし事実ならば野中氏の

平等社会なんて言っているが、3段ぐらい上から下を見下ろすような、言葉に責任を持てない男だ

との感想もむべなるかなだ。というか実に生々しいものになる。野中が政界から消えたこと自体が小泉改革の大きな成果だ、とは思うが、この怒りはそれとは別に納得しえる。

ただその後、調べてみたら麻生氏は国会の場でこの発言疑惑を否定したこともあるそうだし「麻生は『野中(個人に問題があるので、彼)を総理には出来ん』と言ったのに、野中が『私の出身を理由にした』と誤解または曲解した」という弁明もどこかで聞いた。


ならば尚のこと、注目が集まる今回の総裁選でだれかが質問するべきだったと思う。
あれだけ討論会、記者会見があり、ジャーナリストが質問を浴びせる場もあったのに、私の見る限り一回もこのことについて問われる機会は無かったようだ。それは解せないし、「事実なら」と留保をつけた上で、過去エントリで麻生を総理にしてはならないと書いた評価も変えようが無い。

野中広務 差別と権力 (講談社文庫)

野中広務 差別と権力 (講談社文庫)


【追記】
麻生の事実関係否定は国会の総務委員会
http://www.tetsu-chan.com/katsudo/kokkai/gijiroku/050222.html
総務大臣に予定されていると言われましたけれども、私は、総務大臣に予定されていたのはその次の日でありまして、前の日に自分が何大臣になるかということを知っていた大臣はゼロです」

「何という人が書かれたか知りませんけれども、その方の取材も受けたこともないし、面識もない、それをまず第一に申し上げておきたいと思います」


とはいうが、野中の情報力なら秘中の秘とされた「小泉人事」すらつかみそうな気もする。
魚住氏は、直接取材はまあ、したほうがよかったかな。