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John 8:32 Then you will know the truth, and the truth will set you free."  複数ブログの過去記事を移管し、管理の委託を受けています/※場合により、語る対象の「ネタバレ」も在ります。ご了承ください 

ジョシュと鈴木のキャッチ話2 「相手の裏切り」にどう対処する?

昨日のエントリ http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20070125#p1 の続きでR(マネ)。

元は最新のゴン格ね。

GONG (ゴング) 格闘技 2007年 03月号 [雑誌]

GONG (ゴング) 格闘技 2007年 03月号 [雑誌]

カール・ゴッチや藤原嘉明が、鈴木みのるに授けたキャッチレスリングは、そういう競技である以上に、プロレスの中で相手が裏切って「仕掛けた」場合に対処するためのスキルであるとのべた。

「けっこういいこと書くなあ、俺」と思ったが、実はもう書いてたよ。それもアイデアの大方は他人だ(笑)
http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20061006#p1

ひねリン 『・・・「CATCH the hold not taken」というイギリスで作られた映像・・・をこないだ見たら、スネークピットの昔のレスラーがアメリカだかカナダだか行くことになった時に「試合で裏切られることがあればこれを使え」と例のグロヴィット(フェースロック)を教えられた思い出を語ってました。』


・・・さて、プロレスとは、ミスター高橋が言うような意味で「プロレス」である。真剣勝負ではない。
しかし、どこかで相手が「裏切る」かもしれないという不信を相互が持ち、そのときにはてめぇ、こうするぞ、と反撃の技を身に着けて・・・・ライガーの言うところの「ナイフを隠し持って」やっているはずだ。
少なくとも、かくあるべしという理想はあった・・・・


さて、その過去エントリにも書いているが、鈴木は確かにこれらのテクを深く学び、身に着けているのだろうが、肝心の「相手が仕掛けた」本番の時・・・・・・すなわちアポロ菅原戦の時、鈴木はそれなりに自分の身は守れたものの、こちらから「仕掛け」ることができず、ゴッチ翁からはたいへん怒られたという。(インタビュー自伝「風になれ」による)
これはいわゆるキラー・インスティンクト(「殺し」の本能)の有無であって、責めてもしょうがないといえばしょうがない話だとは思うし、そうそう「仕掛け」るような人間だったら、今、純プロレスであそこまでの成功を収めまい。


ただ。
ここで、最近ブログを始めて話題の、そしてみのると因縁浅からぬ前田日明に思いを馳せるのですよ。

前田はHERO'Sスーパーバイザーではあるが、「格闘競技」(C:朝岡格通)の経験はどうなんですか、てな部分を深く突っ込んだら、お前ちょっと便所に来いという話になってしまう。


ただし・・・、周辺の情報として、おそらくではあるが相手が(部分的に?)「仕掛けた」と思われる試合というのが複数ある。


vsアンドレ・ザ・ジャイアント
vsディック・フライ(いつだっけ?「10年分キレた」試合)
vs長井満也(長井離脱直前)


こういうのが映像に残ってるというのもある意味凄い。
アンドレ戦はさすがに出回ったものを見た経験があるしフライ戦もたぶん見たと思います。長井戦は未見。
でも、見た当時は今ほどのファイト・リテラシーも無かったし(今自分にあるのかしらんが)な。

格闘競技の試合経験は無くとも、こういう試合に対処できたというなら、ある意味キャッチレスリングに関しては鈴木みのるを超える伝承者なのではないか・・・・と、やれりゃいいのだがが、またここから二重三重にナゾは深い。
まさに故井上氏がいうところの、「底が丸見えの底なし沼」だ。



とくにフライ戦や長井戦を前田は乗り切ったといえば乗り切ったのだが、「もともと『仕掛けた』といっても、最後のフィニッシュまで破って仕掛けるつもりはなく、『途中、ちょっと仕掛けるけど最後はジョブで寝るよ』という程度だった」という説も聞く。
こういう例としては川田利明高山善廣が「仕掛けた」とされる試合がある。
http://www20.tok2.com/home/gryphon/JAPANESE/list/legend.htm

あの試合のゲスト解説者、川合俊一による「天然シュート解説」は日本プロレス史上、
最もデンジャラスだと思うけど、どーよ?

                                                                                    • -

>解説者の話ってどんなのでした?
>教えていただけませんか?お願いします。

それじゃ、ざっとした流れを・・・

一方的にボコられる川田をアナウンサーが「あえて受けているんです!」とフォローすれば、「受けてるわりにはダメージ相当スゴイですよぉ〜?(笑)」とツッコみ、腰が引けて手も足も出せない川田を観て「だって前は勝ってるんですよねえ?」と前回の試合に不信感を訴え、川田が腕ひしぎを極められると、「折れるぞぉぉおーっ!(笑)」
と大喜び、随所に「一方的ですよぉ〜!(笑)」を散りばめつつも、「会場の雰囲気が違いますよぉ〜っ」、「プロレスは観ますけど、こーいうのは記憶にないですネェ〜」
と視聴者に異変を伝える事も忘れない。

さらに、いつまでたっても攻められっぱなしの川田を、「まだ何もやってませんからねぇ〜」「始まってからずっと防御してますからね!攻めたのが一度もないんじゃないですか?アハハハハ!(笑)」と、一刀両断!

トドメに15分以降、取って付けた様に川田が逆転勝ちすると、「こんなに・・・こんな逆転勝ちってあるんですかぁぁああっ??????」とトンデモナイ問題提起!(←よく放送したよ)
てな訳で川田より、川合の方がよっぽど「デンジャラスK」だと思うんですが、どーですか?

だとしたら前田のこのリングス試合も「武勇伝、デンデンデン!!」と簡単に言うわけにはいかなくなるのかもしれないわけで。



そこからこんなことも夢想

今年は、リングス解散5周年なのである。
このへんも含めて、例えばリングスのこういう映像を皆でもう一回見直し、自由に語ってもりあがるような催しでも開ければ面白いかもしれないけどね(といっても、自分はWOWOW無かったからリングス映像を殆ど持っていないが)。


そこから話は唐突にアイザック・アシモフ黒後家蜘蛛の会」なんぞに飛ぶかもしれないんだが、それに関しては、またおって(・∀・)/