普通、週刊誌というのは鮮度が勝負だから、あまりひとつの話題を続けると飽きられる、という商業的な理由からそう長いキャンペーンを続けることはまれだ。それも新聞に載らないような、事件でないものを一誌単独で告発するようなものは。
80年代末、「花田文春」の幕開けを実質的に告げたといえる「社会党パチンコ疑惑キャンペーン」やサンデー毎日の勲章となった「オウム真理教追求キャンペーン」、週刊ポスト大相撲八百長疑惑キャンペーンなどが思い出される。
なんといっても、これに読者ニーズがあるという判断を同誌はしているらしいということだな。たぶんそれは、部数や反響的に裏付けもあるんだろう。
さて実質として、今回の記事の中身はどんなもんだろうか。
当然まだ見てないけど、コンビニでいまちょっと見てこようか。よし少し待て。
(続く)
今読んできました。
まず、結論を言うとストーリーの骨格は、既に出ているものがほとんどだ。
それはそうで、基本的に「川又誠矢証言」を基にしての記事だからね。
新事実と言えるのは
◆川又氏は一連の経緯を、一般のインタビューなどだけでは無く正式に「上申書」という形で警察に提出している。
◆渦中の「I組長」は韓国で行方をくらませたらしい
◆榊原信行社長は「週刊現代は何の取材も無かった」と記者会見で発言したが、週刊現代はこれを「ウソ」と断言。広報担当者が否定コメントを最初の取材で残したほか、その後も何度も申し込み、先方に無視されただけだという(これは確認が取れることなので、まあ一番重要かも)
◆フジテレビも取材拒否、日本テレビは正式に「取材拒否通知書」を送った。
「捜査関係者」の証言もいろいろあるけど、これは確定情報として扱えるもんじゃないからあえてそれほどは触れないようにしよう。
これ以降は感想。
こういうときに、攻撃する側は、独自取材での踏み込んだ未確定情報と、ほぼ確実な部分でがある。週刊現代は、とりあえず確実で絶対勝てる部分として「日本テレビもフジテレビもDSEも暴力団と『面識・交流がある』。それだけでも問題じゃないか?」という部分を突いてきている。
これに関して「Aプロデューサー」は、取材を断っているし、ここをどう公共のメディアとして反論を組み立てていくのか・・・・力道山の時代から続くつながりも実際にあるだろうし、そこがチト難しいところだ。
「Aさんは事情聴取を受けたか、受けなかったか?」という問いは、関連事件が事件化されていることは間違いないのだから、周辺情報を聞きにきただけだという話になるのかもしれないけどね。
そして、ここの「陣地」があれば、DSEが公言し、公約としている「週刊現代を告訴する」というのも困難な部分もあるんじゃないかと思う。
そこをあえて告訴すると言った榊原信行氏の心意気を買う。ただ、それに関してのリアクションという形で週刊現代は記事を書くことが出来るんだよな、今週もそうだった。