朝日新聞3/27「風考計」で
・・・近刊の「リベラルからの反撃」(朝日選書)に収める原稿を頼まれ、年表を眺めていると・・・
とある。これは楽しみだ。題名がね。
というのは、何度も繰り返すがこの「風考計」や「いっそ竹島は韓国に譲り、『友情島』と・・・」という主張で誤解されているが、「若宮氏の論説主幹は内部での「左派封じ込め」シフトだ」というのが周囲から朝日をウォッチしているときの常識だ。
今回の書名も示唆的で、ようはリベラルを自称するのは「左派なんじゃないですよ、リベラルなんですよ」ということだ。「左派」では守らなければいけないが、どう考えても守りきれない陣地から撤退をして、もう一度防衛線を引きなおすのが彼の朝日の中での言論活動だと思われる。
朝日新聞が有事法制に賛成したのは彼の主導だと言う説もあるし、靖国神社批判を「遊就館」「A級戦犯」のふたつに絞ったのも、彼のうまい「一部撤退、新防衛ラインからの反撃」なのだろう。
ただ、今回のコラム、ちょっとトリックがあるような気がする。
というのは中曽根首相による80年代の韓国訪問と、全斗煥大統領の訪日は当時だーれもここに書いているように「歴史的な和解」「険悪だった日韓関係を一気に改善させた」なんて評価はしなかった。
「レーガン、中曽根、全斗煥のごりごりのタカ派どもが、反共トラインアングルを築いている!危険だ危険だ、軍靴の足音だ」という主張を、なんとかジャーナルやナントカ新聞はやっていたような気がするんだが(笑)。今度訪日当時の記事をひもといてみるか・・・・
・・・・・・ととと、実はこういうところ(さりげなく中曽根政権を再評価する)ところも、静かなる若宮氏のペレストロイカなのかもしれない。若宮氏にはとにかく注目を続けないといけません。