昨日、「なにか映画制作の面白い話があったはずだが忘れた」という話を書いたが、切り抜きが見つかったよ。
夢枕獏「大帝の剣」じゃ。
大帝の剣〈1〉天魔の章―天魔降臨編・妖魔復活編 (角川文庫)
- 作者: 夢枕獏,天野喜孝
- 出版社/メーカー: 角川書店
- 発売日: 2002/11/22
- メディア: 文庫
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この文庫版は、「天魔降臨編」「妖魔復活編」をまとめたもの
この作品も、完結の気配すらないねえ。
コメント欄より
http://www.famitsu.com/game/news/2005/11/25/103,1132908514,46047,0,0.html
2007年公開予定。東映配給。
テレビ版「世界の中心で愛を叫ぶ」「TRICK」劇場版の堤幸彦監督。
阿部寛(源九郎)&長谷川京子(舞)&宮藤官九郎
産経新聞 2/7
原作は、夢枕が20年前から雑誌連載を続け、単行本として5巻まで刊行したもの。今回は第一巻「天魔降臨編」が映画化される。
20年で5巻とはヒドい・・・と思ったが、
本人がかく書いている。(「妖魔復活編」あとがき)
おれは怖くなった。
いくらでも広がっていきそうになる風呂敷を、なんと、このおれは、押さえながら書いているのであった。(略)ようするに、思いつきの垂れ流しになってしまうのではないか。【註:そうしたら、ある編集者が】
「かまうことはありません。大風呂敷、結構ではありませんか。いくらでもがんがん広げてしまえばいいではありませんか」
どん。
「しかし、そうなるとプロとして結末の責任をどうとってゆけばいいのか、非常にむずかしくなってしまうのではありませんか」(略)
「これこれという作品をごらんなさい。だれそれさんのあれはどうですか。それに、あの作品があるではありませんか。それらはみな、どれも、伝奇小説としては傑作と呼ばれているものです。しかし、どの作品も例外なく結末が書かれていないのです」
言葉の正確な意味においての、確信犯でした(笑)。
いや、おれの拙い要約では、弁護人陳述の迫力が伝わらない!
— gryphon(まとめ用RT多) (@gryphonjapan) 2018年5月14日
もういちどhttps://t.co/2tSaMK61Mcに関連して、「大帝の剣」妖魔復活編あとがきのアレを、それする!!どやっ!! pic.twitter.com/TQJcblMFk7
たしかに拙作「リングス・スターウォーズ」もそうであったが、話を広げるときっつうのは、ほんとに面白いもんなんですわな。あれもつながる、おおこれも絡まるとかで。
日本の?伝奇小説のかなりの部分は、当方が折に触れ偏愛を表明している「同時代の架空人・実在人が入り乱れるフィクション」とかなり重なる部分があり、大帝の剣も、宮本武蔵、(蘇った)佐々木小次郎、天草四郎?猿飛佐助に霧隠才蔵が入り乱れるのだが、そうそう、こういうジャンルだとほんとに「あ!こいつが登場させられる!」「あ!この事件が挿入できる!」という時期は一番楽しい。
そこだけ味わって、最後の収拾をつけないというのは、うん小説的にも正しい・・・わけがないんだが!