INVISIBLE Dojo. ーQUIET & COLORFUL PLACE-

John 8:32 Then you will know the truth, and the truth will set you free."  複数ブログの過去記事を移管し、管理の委託を受けています/※場合により、語る対象の「ネタバレ」も在ります。ご了承ください 

趣味は合わないが面白い(面白くなる?)漫画

イカロス」で思い出したが、週刊モーニング堀内夏子塀内夏子がなんか連載してたな。イカロスの山だった。
夢枕獏(+谷口ジロー)の「神々の頂」の枠組みを相当踏襲している部分もあり、要は完全に「針を振り切った」人種・・・目に入るのは山だけのエゴイスト、変人と、同じく山を愛してはいるが、日常や常識を捨てきれず、反発や羨望の入り混じった目を彼に向けている男との対比というのが軸になりそうなんだが、そこでお昼のメロドラマのように、その常識派を旦那に持つ美人の妻が入ってくるわけよ。これが一話目から、揺れ動きはじめる(笑)。
おお大衆的ですね。
ま、ま、まだまだ始まったばかりですから、それこそ一段も二段も上のストーリー展開を見せるかもしれない。馬券だったら、一応抑えとけぐらいで。
http://www.ponytail.co.jp/index2.html


あとひとつが、ヤングアニマル誌上で「ホーリーランド」や「拳闘士セスタス」を読むついでになんか目に入ってくるヘビメタ漫画。
いま、「ヤングアニマル ヘビメタ」「ヤングアニマル 悪魔」などのキーワードで検索したが、けっこう発見に苦労した(笑)。

デトロイト・メタル・シティ」という作品だった。

何度も私は書いているが、タイガー・ジェット・シンはあるとき東京の雑踏を、単なる一インド人として歩いていた。
しかし、運の悪いことに、その群集の一人が「あ、シンだ」と指差してしまったのですね。

T・J・シンは「俺がシンであるとバレた以上、シンらしくしなければ!」と一瞬あたりを見渡すと、いきなりそのへんの一般人に殴りかかっていったと(笑)


つまりはそんな感じで、めちゃくちゃ話はコテコテです。
気の弱い、ホントはフォークや甘いラブソングを愛する若者が、ちょっとした弾みで、顔にデーモン小暮風の厚塗りメイクをした悪魔バンドとして売れてしまい、そのギャップでいろんな珍騒動を起こす・・・つうストーリーです。厚塗りメイクなので正体は、昔の友人などにはバレておらず、そのぶんギャップも拡大するという趣向。

http://blog.livedoor.jp/yu_ke/

オサレポップ好きのヘタレ青年が、ライブになると
デーモン閣下よろしくなメイクで暴れ倒します。
マントを翻し、ギターを叩き割り、叫ぶ歌詞は
「グロテスク流血噴射 グロテス目ん玉とびちり グロテスク精神破壊
グロテスク愛犬惨殺 グロテスク生爪はがされ グロテスク末裔抹殺」
(;´Д`)
クラウザー状態と、クラウザーである事に苦悩する根岸。
その落差が痛快です。
いつも性格豹変する訳でなく、嫌々発狂して更に
ドツボにはまっていく姿もまたおかしい。

だいたい、話は覆面の大悪役、大ヒールに置き換えても成立する、
というか、一通り、上のシチュエーションでひっぱれるようなお話がそのまま展開されている。
昔、気になる存在だった女の子は、再会したとき、やっぱり彼が演じるそのバンドは大嫌い。で、一緒になって悪口を言い合う(笑)とか、フォーク時代に意気投合した後輩が、「今でも尊敬する人がいます。○○先輩です」と、正体を知らずにいうとか。

画力も、もういい悪いをうんぬんする以前。

なのだが、たしかに楽しんで読んでいるのも事実だから、結果オーライなんだろうな。


ただ一つ問題がある。
私は「ヘビメタとはこういうものである」と、この漫画だけで認識しつつあるという点だ(笑)

(司会)「それでは自己紹介を」
「貴様 俺に指図する気か」


(司会)「年内にはアルバム発売予定だそうで」
「ハハハッ 年内に貴様を殺す予定も入れておこう」


なんかしらんが、このセリフはめちゃくちゃ笑った。