- 作者: ミスター高橋
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2010/09/28
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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という本が出ています。ミスター高橋が「プロレスは勝敗もストーリーも、あらかじめ決めている」と記した往年のベストセラーにして「悪魔の書だ」「いや、救世主の書だ」と今なお評価を二分する「流血の魔術 最強の演技」。
- 作者: ミスター高橋
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2003/05/21
- メディア: 文庫
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続編といっても、前回の本は前回で完結しているので、そこから新しい論点を付け加えるのは難しい。基本は前回の本が出た後の反響まとめと、あとは個別の試合のアイデアや実現までの具体的なデティール、エピソードの紹介であります。
・・・ただ、ここにあるエピソード、普通の読者なら面白いのかもしれないけど、個人的には氏がムックなどで小出しにしたネタを既にチェックしているから「既出だよなあ」という話が多かった。そういう点で、全体的にはまあまあだがインパクトはないなあというのが個人的な結論だけど、ひとつだけ大爆笑、大感心したエピソードがありました。
それがエントリ表題にした「タイガー・ジェット・シンの感謝」の話。
私が『流血の魔術〜』を出してから1年後ぐらいに、シンから電話があった。「ピーター(※高橋の愛称)、ありがとう」。彼は電話口で何度も言った。すでに第一線から退いていた彼は、貿易業のビジネスで来日することが多くなっており、『俺が本当の狂人じゃなく、すべてはヒールを演じていたいうことを取引先が理解してくれてね。仕事がやりやすくなった』。
シンとは思い出話をした後、再会を約束して電話を切った。
いいなあ、
すごくいいなあ。
この冷え切った時代の、コンクリートジャングルに咲く一輪の花。(なんか最近、この言い回し多いな)
例えばさあ…
「いまは相談役に退いたとはいえ、この大河原権左衛門の目の黒いうちは断じて大河原グループとシン・カンパニーの取引を認めるわけにいかーん!!忘れたかこのバカ息子、あの会社の社長のシン…。きゃつはコスチュームだと言い訳して頭に巻いたターバンを、卑怯にも首を絞める道具に使っていた大悪党じゃぞ!天が許してもわしが許さーーん!!」
とか、まともな会社のビジネスの会議中にそういうやり取りがあるかと思うと、やっぱりプロレスって捨てたもんじゃない気がする。
でしょ?