高谷裕之vs所英男は、かつてHERO'Sに両者が参戦していたこともあり、両者のキャラクターの違いも相まって数年前から期待する人が多かったが、その際には互いのファイトスタイルの相性から、高谷有利を予想する人が多かった。それは「圧力」と「テイクダウンを奪われない」「寝技に付き合わない」という高谷スタイルに、もつれた寝技から「関節技の一発」を決める所スタイルはグーチョキパー的に弱い気がしていたからだ。私も終わってからいうのもなんだが、その一人だった。
で、多少のずれを除いてはほぼそういう形で推移した。のだが。
その「多少のずれ」が半端じゃ無かった!千葉の喧嘩番長、津田沼KGB特攻隊長、”ワンパンの高谷”に飛び膝げりからパンチでフラッシュダウンを奪う。
格闘技の試合、ことに打撃戦はどっちのパンチが当たるかってことは、あとから「偶然」「必然」をあれやこれやと言っても仕方ないことなんだけど、これが偶然にせよ必然にせよ、とにかく所英男がそれをやってのけ、この試合をワンサイドゲームから「伝説の名勝負」としたことは間違いない。
と同時に、そのダウンから喧嘩上等で復活して(同時に上を取ってしばらくちゃんと休むクレバーさも見逃せない)そこからガツガツと殴っていくのを、偶然か必然か高谷もやってのけた。
結果的に、前半では獅子の顎のように、ある意味所の守護神だったともいえる、ガードからの足捌きに高谷は入らなかったが(相手が入らないと、そこからの一手が無いとは意外な発見だった)、フラッシュダウンを奪われてからは上を取って休んでから、パウンドの雨を降らせる戦法に切り替えて、所をKOした。
これで、DREAMフェザー級で1、2を争う人気だった所を、高谷はのみ込んで、一回りもふた回りも大きくなった。
じゃあ所は?
ぜんぜん、その人気に衰えなどはないはずだ。この後、所に仕事は頼めないなぁというプロモーターがいるだろうか?
単にいい試合だったというだけでなく、高谷を2倍も3倍も巨大に育て、自分の存在価値も保つ。プロモーターほくほく(笑)。
勝利した今までの試合以上に、所英男の恐ろしさは、今回の負け試合で見られたと思う。
高谷裕之の「武勇伝」について
実はこのDREAM前から 「高谷 武勇伝」で検索に来る人が相当多かった。
しかし今回の準優勝でそれはいっきに加速し、昨日は148人ぐらい、それで来たようだ(笑)
kamiproやその他で、そこにクローズアップしたインタビューがいくつかあり、ピックアップも可能かもしれないけど、一番その手の話が多く載っていたのは高須Jr氏の「バトルトーク」だろうね。
その辺から抜粋した一覧を作っておくと、けっこう来訪者がいると思うので、持っている人にお勧めします。
高谷のその辺の話といえば、私は直接的な武勇伝エピソードより、高谷がリングの試合の魅力を
「人が死なないからいいですね。レフェリーもいるし。相手は素手だし。」とかさらっと言っているのが印象に残っている。
宮田和幸vsDJ.taikiは後回しにした。
構成ミスで最初の分量が多かったのでさ。一言だけいうと、高谷との日本人の対戦相手というと、相性的には最高かもしれない、だが・・・という話