原田久仁信氏追悼、補遺。
カール・ゴッチを最初に「プロレスの神様」と讃えたのは、櫻井康雄さんや、竹内宏介さんなのだろうが、何よりもゴッチを神格化して超大物に見せたのは、「プロレススーパースター列伝」だったと確信する! pic.twitter.com/JD0KgbKww5
— イエデビ【黄色い悪魔】 (@yelldevi) May 18, 2025
これに関して、こうリプを書いた。
後に猪木自身が、当時の状況は正反対(ゴッチは日プロとの絶縁に見合う多額のお金を要求した)だった…と明かすが、むしろその種の事実と梶原ファンタジーの差は「日本人の心の琴線に、何が触れるか」の、この上ない一覧表なのではないか。それを梶原は肌感覚で知っていた。https://t.co/sNLcNawDxT
— Gryphon(INVISIBLE暫定的再起動 m-dojo) (@gryphonjapan) 2025年5月18日
まず、事実関係を述べる・・・・猪木の自伝本に間違いなく記述があるんだが、原文をそのまま抜き出したような資料がネット上で見つからないな…猪木の自伝は何種も出ているし(笑)
@famimimix 嘘みたいだろ、この一連のやりとり、梶原一騎の完全創作なんだぜ…… 当時ゴッチがかなりの額のギャラを要求したってのを猪木自伝で読んだときの俺のショックといったらw
— 大関東 (@daikantou) October 21, 2010
この程度しかないけど、
・新日プロ旗揚げにオファーした
・ゴッチは日本プロレスと縁が切れるリスク料込みの、目ん玉飛び出るギャラを要求、新日はそれを支払った
・現金払いだったそれをゴッチは1枚1枚確認。その様子を見た猪木はゴッチにかなり幻滅、その後も時々愚痴っていた…らしい。
他の例でいえば…たとえば牛島辰熊警察の話
という「牛島辰熊警察」を作ったわけだが。
はっきりいって何の反響もないことを覚悟していたのですが、弓道警察ブームに乗って、牛島辰熊警察をやってみたが、だれも反響しようがないな…
— Gryphon(INVISIBLE暫定的再起動 m-dojo) (@gryphonjapan) 2015年2月5日
(画像は「男の星座」より) pic.twitter.com/V0bc8URauP
感謝より、失礼ながら「お前ら何考えてリツイートしてんの」といいたくなるようなRT数をいただきました(笑)。
ここにある、ファクトとしては牛島が担架を呼ぼうとしてたのに、その人こそが「彼ほどの柔道家を担架に乗せては断じていかん!歩いて退場させなさい」と命じた、という話に変換している。
ほかにも、タイガーマスクが「梶原一騎を護るために」大事なチャンピオンベルトを武器にして突進するブラックタイガーをやっつけた、という挿話。
ひとよんで、「いいやつタイガーマスク」…

「梶原も空手5段柔道2段にせよ、体重100キロもある豪の者ブラック・タイガーと正面衝突なんてゴメンだ!そうさせぬためいつもなら軽く飛びのいてかわすはずのタイガーが、とっさに大事なチャンピオンベルトを凶器とし守ってくれた…いいやつタイガーマスク!!」【梶原一騎 #kajiwara
— 劇画王梶原一騎BOT (@kajiwara_bot) March 21, 2023
「プロレススーパースター列伝」で有名な試合後のシーン。
— イエデビ【黄色い悪魔】 (@yelldevi) February 12, 2022
梶原一騎「いいやつ!タイガーマスク!」
でもこれブラックは襲ってないし、梶原先生嬉しそう。自ら漫画の登場人物になりたがる手塚&梶原スタイルか(笑) pic.twitter.com/UcvbzzpEXJ
考えてみればあたりまえの話で…事実がドラマチックなら、そのまま事実を描けばいい。
だからこそ、事実とどこがどう違っているのか?どう変換されたのか?これはそのまま、「人を、日本人を、あるいは国外の人も含めた読者を感動させるテクニック」を示すことになるのだろう。

