「異色の超王道」という言葉は一種の反語だけど「バクマン。」で似た言葉が使われたね、「邪道の王道」。
それはともかく、格闘技漫画があらたにスタート。
ブクマが3桁超えたのを見て、はてな界隈が格闘技に興味あるんだか無いんだか、またわかんなくなってきた。
[B! マンガ] 無敗のふたり - 遠藤浩輝 / 第1話 | 月マガ基地
ただ、最前線のジャンプで、兜首が討ち取られたばかりで……いや、それの復讐戦だ!!と思いたい。敗退したが集英社戦線、レッドブルーで小学館戦線、そして講談社でも戦線が開かれた!!秋田書店は、まあ完全に制圧して占領してるとみなしたい(笑)。 ばきらへん。
遠藤浩輝氏は、二つのSF作品をオールラウンダー廻以降連載していたな。片方の「元素を操る超能力者のバトル」って斬新だなーと思ったのだけど、これは自分に素養がなかっただけでけっこう他作品にも登場してた設定らしいね
愚者の星は、ほかの惑星を舞台にした作品だった。
comic-days.com
過去の「オールラウンダー廻」関連記事は多すぎて紹介できない。
この最終回直前の総括回に、主要記事へのリンクは貼ってある。
m-dojo.hatenadiary.com
しかし、今回「月刊マガジン」にて連載が始まったのかと思ったら、完全ネット連載で……このへんはどんな経緯だったのかはちょっと気になります。いまやそうやって、ネット連載に主流が動いていくんだ、とポジティブに見なすこともできるし、やはりいまだに「鳴り物入り」の連載は紙雑誌に載るが、社内的な判断で格闘技漫画は「鳴り物入り」にならなかったのかもしれない。
やっと作品に話が行くが、スポーツ漫画で「指揮官」「参謀」的な人を中心に置いた作劇も最近は多い。GIAINTKILLINGもいまやスポーツ漫画を代表する大河長期連載だし(ただし物語内の進行の遅さはおどろくほどだが(笑))。
格闘技漫画を、トレーナーの視点から描くとなると、かなり専門的な説得力ある蘊蓄が必要となるが、作者の実績的にはこの心配はいらないでしょう。
そして第一話の段階では、少し皮肉でピカレスクで、冷たい感じもする「勝利請負人」な感じのトレーナー。これがやや思慮は足りなそうだが、陽性のキャラクターを持つ若者と絡むことでどう別の面が描かれるか、或いは双方が変わっていくのか……という感じだろうか。
で、印象的だった、トレーナーが主人公の怪我を見破るシーンで、こんな話があった。
これが最近紹介した、落合博満を描いた「嫌われた監督」にも登場してたんです。
「ここから毎日バッターを見ててみな。同じ場所から、同じ人間を見るんだ。それを毎日続けてはじめて、昨日と今日、そのバッターがどう違うのか、わかるはずだ、そうしたら、俺に話なんか訊かなくても記事がかけるじゃねえか」
同じように、コンバートの話があった。
慣れない守備位置に変わることで
鉄壁と思われていた二遊間守備(特に遊撃手)の送球エラーが激増したそうです。
でもチームはその年に優勝してしまいます。
周囲の人たちは、
「鉄壁の守備位置をなぜわざわざ変えるんだ!それによってエラーが激増してるじゃないか!」
と非難轟々。
守備位置をコンバートされた本人たちすらもなぜ替えられたのかわからない。
しかし、周囲からは鉄壁と思われていても、
徐々にその守備範囲が狭くなっていっていることに、
定点観測をしていた落合監督だけが気が付いたそうです。守備位置を入れ替えることで守備範囲が広がり、
増えるエラー以上に、これまでヒットになっていた打球をアウトにできるようになっていた、
ということに後から気が付かされたとのことでした。
miraisouzou.jp
記録上のエラーは全く出ない。だが慣れと惰性により、ボールを足で追うより「目で追う」ようになり、これまでなら追いついていた球をあきらめるようになった。
コンバートで失策の記録数は格段に増えた(記録に残るほど)が、その一方で、以前ならヒットだった球に食らいついて止めた守備がいくつもある……
ということを、同じ場所でずっと見ている落合は気づいた、という話。
これらは純粋に格闘技でもどこでも同じだ、ということもあるだろう。
面白い第一話だった。
— atabashi (@atabashi1) April 9, 2024
バイクレーサーの片山敬済も似た様な事を言っていた。
人ではなくコースへの理解と言う意味で。
合わせて自分自身の技術向上にも効果が高いとか。 https://t.co/fIg0W9nJJs
その一方で…ひょっとして、トレーナーや指導者の名人談というのは、物語の中で別ジャンルから応用しても「らしく」なる、ということかもしれない。それもまた取材や知識の成果である。
そのへんもまた、連載中においおい明らかになっていくだろう。
ついでに、この機に遠藤氏も、Xへの投稿を復活させればいいのにな。