【漫画小ネタ集】一記事一コメントぐらいで、短く書いていきます。
ゆうきまさみ「新九郎、奔る!」は、北条早雲物語ではあるが、関東獲りに乗り出す前…京都の政界を中堅武家官僚、中堅領主として奮闘していた若き日(最近の研究によるのです!北条早雲=素浪人は伝説です)を描いているので、時代も応仁の乱の前後になる。
この時期の情勢…特に関東とかは、関東公方という軸も在ったり、中央の承認や官位が意味を持ったりでややこしい、とにかく!!
まだ戦国時代のほうが、攻めた守ったでその分単純なのだ。
ゆうきまさみはさすがの技量で、これまでわかりやすくそれを叙述していたが…・この辺の時期は匙を投げたというか、敢えて複雑な情勢をだああー----っと語って、「寿限無寿限無」のような、そのややこしさ、冗長でめんどくさいこと自体をギャグにしようともくろんだようなのだ。
これは変化球で、その後はやっぱりできる限り解りやすく描こうとの努力は欠かしてないと思うけど、とにかく上の画像のように関東情勢は複雑怪奇、ってわけです。
だからこそ後年、彼が割り込む余地が生まれるのだけれど。
最新刊『新九郎、奔る!』10集、発売中!物語の始まりと同時に幕を明けた応仁の乱がいよいよ終幕。今川お家騒動も「交渉編」がひと段落⁉︎ 新九郎の人生における、ひとつの節目が描かれています!間近に迫る戦乱の世を見据えるような眼差しが印象的なカバーです!ぜひ!#ゆうきまさみ #新九郎奔る pic.twitter.com/8gKz5k0qSM
— ゆうきまさみスピリッツ公式 (@yuuki_spirits) May 13, 2022
『新九郎〜」を描きながら『鎌倉殿〜』を観てて思うのは、なんだかんだ言いながら室町時代にもなると、上級の武士は「文明化」というか、刃を背中に隠すようになるよね。これは武士たちに間に序列が確立していたことと、将軍とその直臣たちが京都住まいだったのが大きいか。そのかわり関東は……
— ゆうき まさみ (@masyuuki) August 28, 2022
外国の宣教師が「侍は心の中で『いつか殺してやる』と思っていても、顔には出さずにその相手と笑顔で酒飲んでる」(意訳)みたいなことを本国に書き送っているらしい。恐ろしくてとてもそんな時代にはいられない。
— ゆうき まさみ (@masyuuki) 2022年8月28日
なので「鎌倉時代は抜き身をぶら下げて歩いていたのが、室町時代以後はそれを背中に隠すようになった」程度の文明化ですけどね。
— ゆうき まさみ (@masyuuki) 2022年8月28日
【明日9/10発売!】『新九郎、奔る!』最新8集!カバーを飾るのは新九郎の義兄(姉・伊都の旦那さん)今川義忠です。憎めないラテン系の彼が巻き起こす波乱が新九郎の運命を大きく動かします!ぜひ!未読の方は秋の読書に1〜8集、まとめ買いなんていかがでしょうか?巻数以上の満足度をお約束します! pic.twitter.com/Oto6Hj4RTB
— ゆうきまさみスピリッツ公式 (@yuuki_spirits) 2021年9月9日