『ルリドラゴン』休載に関して
— ルリドラゴン公式@LINEスタンプ発売中▲▲ (@SHINDO_MASAOKI) July 31, 2022
本日発売の週刊少年ジャンプ35号におしらせを掲載しております。
重ねて、楽しみにしていただいている読者の皆さまには大変申し訳ありません。#週刊少年ジャンプ#ルリドラゴン pic.twitter.com/wOUt2YaZpb
作者と担当編集者の残念さ、部外者からは察しようもない。
しかし、こういう作者の体調を第一に考えた措置なんてなかなかに昭和の御世ではできなかった。
「バクマン。」などでの啓蒙もあるんだろうか。
呪術廻戦休載
— オタコン(ˆωˆ)改二乙 (@404_m9) June 10, 2021
バクマンとか見てたら下書きでいいから載せて欲しいなんて言えないはず pic.twitter.com/OwRsAFhTXo
連載序盤で人気ある作品でも、いきなり休載になっちゃうと再開後も人気が伸び悩んでそのまま打ち切られちゃうっていう展開がバクマンにあったから、ルリドラゴンはその展開を破壊してほしい。眞藤先生がんばって~
— そんごくう (@59_kakarot_59) July 29, 2022
まず連載冒頭としては、かなり人気と勢いがあったようで。
shonenjumpplus.com
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ん?1ページ抜き出すと、なんとなく「ジェネリックよつばと!」っぽいな(笑)。
まあ、台詞のやり取り、リアクションであまり動きを見せず、短文でコマを幾つも使うとそれだけでよつばと!っぽくなるもんではあるが(笑)
どれぐらい勢いがあったというと、開始6話目で「ロボコ」がパロをするぐらいに勢いがある。それ通常営業?かもな…
ロボコ、1話丸々使ってルリドラゴンしてるの草#僕とロボコ #ルリドラゴン pic.twitter.com/Tpm2WaXr81
— カンタリス@愛犬ベルちゃん (@cantharis00) July 24, 2022
ルリドラゴンもうロボコに目付けられてるの草 pic.twitter.com/fBMdciAyZN
— ゴメス (@anmjmayyas) July 24, 2022
こっから、すっげー浅いレベルで単純なジャンル分けします。
この作品のテイストとしては
A・日常の中の非日常な存在として「異形の者」が出てくる。
B・当然その「異形の者」は、通常一般の人間とは違う能力や外見があり、それを巡っていささかの冒険も、葛藤も、悩みもある。
C・しかし、それもひとつの「個性」として、周囲にも社会にも何となく受け入れられる。
D・BとCをめぐって、小さい、だけど通常は起きない非日常的な小ドラマがあり、しかし、それが淡々と繰り返されるなかで「日常」となっていく。
E・それがなんかふわっと、現実のダイバーシティ(多様性)…たとえば少数民族や外国人、LGBTなどの暗喩となっている
みたいな?うわ、われながらすっげー表層的な部分でまとめたな。
しかし、実際のところ・・・・・巨人・藤子不二雄氏らが半世紀かけて啓蒙し続けた結果、「非日常の存在がポンと日常に登場し、生活に溶け込むこともある。そういうものなのです、以上」という展開にすることを力技で認めさせた(笑)
その藤子先生も時々、興に乗ると、その非日常的存在が日常に受け入れられるか?で、たしかに冒頭1,2話ぐらいは使う(「チンプイ」とかがそうだったかな。)けど、ぶっちゃけ「拾ってきた猫をペットにするのをお母さんが許してくれるか」ぐらいのレベルだしね(笑)
だから、「非日常の存在を日常のなかに受け入れてもらう」という話の構造自体は珍しくない。ただ前述のように、マンガの古典文法として、藤子先生らによって「そこは説明不要、省略して『いつのまにか非日常は日常の中に溶け込んでます、以上』で終わらせていい」というのが成立した結果、「逆にこの部分を丁寧に描写していったら面白いんじゃないかな?」と考えるものがいた。
藤子Fの系譜を正統に継ぐ「ウィッチウォッチ」でも、魔女や鬼といった異形の存在が普通の高校生活を送れるか?という部分で、さらっと受け入れる周囲、が描かれている一方、学校で魔法や異能を危険視する教師もいたり、生徒会がその間に入ったり…なんて展開もある。
最新刊が今月出る
そして、それはやはりLGBTという言葉が生まれたり、どの地方都市でも1学年に外国籍の親がいる児童生徒がいる学校が普通に存在する(と思う、肌感覚にて統計は調べず)時代となって、そういう非日常的な異形の存在を、マイノリティの比喩にすることがひとつの読まれるテーマになった、ということでありましょう。
もともそSFは、アシモフやブラッドベリの時代から、そうやってロボットやエスパーや異星人をマイノリティの比喩とし、そこに寄り添っていた。
「ポリコレ」論でもあるが、ポリコレ的な題材を利用して面白い作品ができるなら、それはそれですばらしいことなのである。白猫でも黒猫でもネズミを取ればよい猫なのである。
実際に、「ミステリと言う勿れ」は1巻100万部ペースの大ヒットではないか。
そんな中で、今回は華々しくデビューを飾りつつも、まことに残念な体調理由の休載となった「ルリドラゴン」だが、上にかいたような浅いカテゴリー分けで(笑)、あ、「似たような感じだな、両作品は同時代の戦友、そしてライバルになっていくんだろうな」と思った作品がある。
それが、月刊アクション連載中の「月出づる街の人々」であります。作者は…酢豚ゆうき先生。
おお、ニコニコ静画に、連載1-3話が公開されているじゃん!!
ピクシブ…にもUPされているのだけど、ピクシブはよくわからん。
個別の作品をあれこれ紹介する必要は無いし、深くは語り切れないので、さっきの項目を再掲載します。
A・日常の中の非日常な存在として「異形の者」が出てくる。
B・当然その「異形の者」は、通常一般の人間とは違う能力や外見があり、それを巡っていささかの冒険も、葛藤も、悩みもある。
C・しかし、それもひとつの「個性」として、周囲にも社会にも何となく受け入れられる。
D・BとCをめぐって、小さい、だけど通常は起きない非日常的な小ドラマがあり、しかし、それが淡々と繰り返されるなかで「日常」となっていく。
E・それがなんかふわっと、現実のダイバーシティ(多様性)…たとえば少数民族や外国人、LGBTなどの暗喩となっている
そういう作品群なんです。
こんな感じ、ということは引用画像でわかりますでしょうか。
やっぱり長ながしい言葉にする必要はなく、上にリンクを張った実際の作品があるのだから、それを読んでもらえればいいと思うし「ルリドラゴン」からこの作品を連想した経緯もわかってもらえると思う。
ただ、作者さんのペンネームって何かおいしそうなアレですね(笑)。サルまんの忠告を聞くべきだった…(例のPNの話)
この単行本は9月に発売が決定しているそうです。