INVISIBLE Dojo. ーQUIET & COLORFUL PLACE-

John 8:32 Then you will know the truth, and the truth will set you free."  複数ブログの過去記事を移管し、管理の委託を受けています/※場合により、語る対象の「ネタバレ」も在ります。ご了承ください 

議論呼んだ「不審者扱い(夜道・エレベーター等)」論、『鈴木先生』でこんな答えが語られてた。

えーと最近では……
このツイートに端を発した

はてブ
[B! 防犯] ai on Twitter: "「夜道で女性に避けられたんですよ〜、僕は無害なのに」って漫画時々見かけるけど、それは自虐ネタとか日常のトホホネタのつもりなのかもしれないけど、女性は割と真剣に命を守るためにやってる行動なんで、からかうような真似はしないでほしい。"

それを受けて、こういう記事を書いたっけ。
m-dojo.hatenadiary.com



そんで「かまいたち」の話か


[B! 性犯罪] 🎄あずー🎅 on Twitter: "今かまいたちの山内さんが、エレベーター女性に譲られて、怪しまれたと思ったから腹立ってもう一回降りて脅かしてやろうと思った、ってエピソード話してたけど、それ笑い事じゃなくてそんなことする人がいるから安心してエレベーターも乗れないし、普段から警戒してないといけないっていうのが"


上の記事でも語っているが、自分はこれらをアウフヘーベンするものとして、語られがちな「男性」「女性」を外し「誰もが誰もを、警戒していい」というテーゼを考えた。

男性・女性・その他の性(※意識高い)関係なく『すべての人は、全ての他人を警戒する権利がある(米国西部保守派風)』と考えてみてはどうか。もちろんその警戒対象が『外国人』や『ホームレス』等もコミコミで。
https://b.hatena.ne.jp/entry/4718329621770409666/comment/gryphon


われながら、なかなかいい視点を提供している。

だが! ここで、こういう視点を追加すると、さらに完璧だと思う。わが議論と対立するのではなく、むしろ補足して一体になっているというか。

それは、評価の既に定まった名作「鈴木先生」の、こんな一節だ。

鈴木先生」が語る、不審者への警戒への在り方
鈴木先生」が語る、不審者への警戒への在り方

…これはー-ー-ちょっと怪しく見える人に やみくもに露骨な警戒をして 失礼な態度をとってもいいということじゃあないぞ!?
(略)
我々は自分の身を守ろうとする防御本能の未熟な発露によって―――
かえって無用の争いごとを招き自他を不幸にしてしまうことがある!

どんな時でも…
むしろ知らない人にこそ人間同士なんだという意識を忘れずにきちんとした対応を心がけること!いいな!


えーとこれは……10巻の最後の方のエピソードでした


ただ、この作品であるから一筋縄ではいかんのよ。
この、生徒に与えた忠告が、実際の所本当に正しい(犯罪抑制に効果があるか)については、ちょっと複雑な展開をこの後していくし、たとえばこのくだりが非常に正論だとしても、たとえば上の話では「かまいたち」のほうこそ失礼な態度とか、人間同士という意識を忘れたきちんとした対応に反する、という見方もできよう。

ただ、ご紹介するに有益なことは
間違いないと信じるので、ここでシェアする次第。


実は「鈴木先生」はもちょっと別の話題で資料となるかと探したのだが、該当回が少々見当たらないので、そちらのほうは後日として、まずは。