「今回は言い方を間違えて反省しています。以後、気をつけます」
2021年8月15日「サンデーモーニング」の中で、往年の大打者・張本勲は、オンライン出演の画面から、こう声を張り上げた。
張本さん、何を反省しているのか全くわからないですねー。
— BByam (@eye_surfer) 2021年8月15日
これ、他人がやったら『こんなこと許されない‼️喝‼️』とか言って散々言うんだろうなぁ。
多少しおらしい表情だったけど…自分が咎められると言葉が出てこないのか、そもそも発言の何が問題だったのかわからないのかな?#サンデーモーニング pic.twitter.com/geXQaWgM0f
その翌週、同年8月22日。張本は、同じ番組で、自分のコーナーで同じように大いに語り、野球界の諸問題をぶったぎった。
張本勲氏が22日、TBS系テレビ「サンデーモーニング」にリモート出演。日本ハムから巨人に移籍した中田翔内野手についてコメントした。
張本氏は同じ広島出身の中田をかわいがっており、キャンプでは毎年のように指導する姿が見られた。張本氏も日本ハムから巨人に移籍。背番号も同じ10だった。
張本氏は「新天地で頑張ってほしいね」とエールを……(略)
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その後、「風をよむ」などのコーナーが続き、司会の関口宏は、「では最後に青木さんにひとこと」……別に決まりというわけではないが、最後に、このコメンテーター・青木理に話を振ることが多かった。
CMあけ。青木は、ひとりで語る時間を得た。しかし、そこで語られた言葉は、スタッフや関口の予想を超えるものだった。
「ちょっとすいません、どうしても言いたいことがあるんです。この番組でコーナーをお持ちの張本さんね、先週、謝罪らしきものをしたということになってますけど、ご本人は最後に一言だけで、メインはこの番組のプロデューサー、金富隆さんの名義での謝罪でしたよね。 そして『蔑視した』でなく『蔑視したと受け取られかねない部分』という言い方ですよね。自分はこの評価、認識に、まったく同意できないんです。」
張本勲氏の女子ボクシング蔑視発言をTBSが謝罪。「賛辞を贈り、称賛することが本意でした」(全文) | ハフポスト
場は、沈黙した。青木は、続ける。
「僕たちは五輪前、まことに不見識な女性蔑視発言をした森喜朗元首相に責任を取ることを…つまり辞職を求め、そして現実にそうなりました。なら、非常に残念ですけれども、この番組の、あのコーナーから…いかに余人をもって代えがたくとも、人気と視聴率を稼ぐコーナーであっても、問題発言の翌々週、謝罪のすぐ翌週に、同じコーナーに同じ人物が出て、同じように役割を演じたら、これはTBSが、問題を軽視・無視していると言われても仕方ないと思いますよ」
そして、最後にこう締めくくった。
「もしそれでも、そのコーナーを続け、同じように張本さんに出演していただく…とこの番組が決定するのなら、それはやむを得ません。ただ、ぼくもジャーナリストとしてノンフィクションを書き、雑誌やテレビやラジオでモノを言っている以上、その番組の姿勢に、目をつぶり知らないふりをするわけにはいきません。そういう決定があればそれを以て、番組の視聴者の皆様には申し訳ないが、お別れをすることになるでしょう。」
青木のことばに、その週のゲストコメンテーター、準レギュラーである大阪芸大の客員准教授・谷口真由美氏…かつては「全日本おばちゃん党」の代表代行を名乗っていた彼女が、続けた。
「わたしも、当然青木さんの意見に賛同です。アップデートが必要ですよ。アップデートとはこの場合、責任を進退の形で、張本さんにとってもらうことです」
その後も、番組のオンエアは終わったが、スタジオでは活発な議論が続いた、と言われる。その内容は、記録には残っていない(了)。
以上、IF小説です。 あ、そうそう、知識をアップデートした僕は、これを「ナマモノ二次創作」と呼ぶことも知っている。……まあ、別にIF小説と言っても、名誉を棄損するような内容でもあるまい。
こんなIF、世界線もあったろう、という、パラレルワールド妄想……。
パラレルワールドのわかりやすい説明笑笑 pic.twitter.com/YBZa4n5waT
— もえぴよす (@moe04031) 2013年12月7日
というか、これに似た展開の可能性があるんじゃないか、とは22日放送の番組最後まで、ほんのちょっと思ってた!!!!!