河井案里前参院議員(47)の当選無効を受けた4月25日投開票の参院広島選挙区再選挙を巡り、立憲民主党内で擁立論が出ていた元東京地検特捜部検事の郷原信郎弁護士(66)が9日、オンラインで記者会見を開き、出馬しないと明言した。立民などが目指す野党統一候補は、告示まで1カ月を切っても決まらず、混迷している。
郷原氏は不出馬の理由を「政治とカネの問題が再選挙で重要な争点になるのか、十分な確信が持てなかった」と述べた。
ありゃりゃのりゃ、である。第一報が報じられた時は大いに期待したのだが。
m-dojo.hatenadiary.com
が…一方で、ちょっと面白い指摘をしている
……「公正な選挙」をやり直すために再選挙が行われるのであるから、その再選挙の告示前に、当選無効の原因となった案里氏の買収の公選法違反事件に関して、被買収者の処分も含めて、同じ公選法違反事件のすべての刑事処分が行われるのが当然だ。それによって、問題となった公選法違反の違反者を排除した「公正な選挙」が可能となるからだ。被買収者の公選法違反事件について刑事処分が行われず、被買収者が公民権停止にもならず、選挙期間中も選挙運動をやりたい放題の状況で、やり直しの再選挙を行うことなど、公選法は全く想定していない。
もし、このまま再選挙が行われるとすれば、実際に、「選挙の公正」に関して重大な不都合が発生する。
上記のとおり、被買収者の首長・議員らは、調書どおりの証言をすれば起訴されることはないと考えて公判証言したのであろうが、実際には、検察審査会での議決も含めれば、2019年参院選での公選法違反による処罰を最終的に免れることはできない。その被買収者らが、今回の再選挙でさらに公選法違反を犯しても、2019年参院選の違反と「併合罪」として一回の処罰を受けるだけで済む。つまり、今回の再選挙では、彼らは違反をやってもほとんど変わらず、選挙違反は「やり得」なのである。
「前回選挙における買収」という公選法違反の有罪確定で案里氏が当選無効となったことを受けて行われる再選挙で、その事件についての確定判決で被買収の事実が認められた者が投票もでき、選挙運動もやりたい放題というのは、公選法の目的に反する「著しく不公正な選挙」である。
断片的に報じられる「公正な選挙が期待できない」というコメント、なんのこっちゃかと思ったが、こういう話か。
これは面白いもので、これによって新しいイッシュー、争点が生まれる。いわゆるアジェンダセッティングだ。
「お金をもらった側、被買収された地方議員や首長が、補選で選挙活動をしている光景」そのものがニュースになるわけで、カメラはしつこく彼らを追い回すことになるだろう(笑)こういうアジェンダセッティングを思いつき、広めるところが郷原氏の手腕だ(※おそらく、彼が言わなければメディアも野党もこの争点に気づかなかったのではないか)
【西田英範氏に、参院広島再選挙で、「不正選挙」を正す意思はあるのか?】と題して、ブログ「郷原信郎が斬る」を更新しました。➡https://t.co/yxP9BqCns5
— 郷原信郎【長いものには巻かれない・権力と戦う弁護士】 (@nobuogohara) March 10, 2021
最後に希望ふたつ。
昨日9日にオンラインであった「郷原会見」の動画か文字起こしは無いか
自分の探し方が足りないだけかな?あったら教えてください。
メディアの記事は「不出馬」だからいまいち盛り上がらずに、分量が少なく食い足りない。