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この前ブクマしたまとめ。
「デスゲーム」の起源。この言葉の造語者は?
「カイジ」でも「バトルロワイヤル」でもないっ…!圧倒的…起源っ…!!bookroad @bookroad1
@kasuga391 この流れから逸れての質問ですけど、まとめ内でも例として収録された「デスゲーム」というのは、誰の造語で、概念としての初出は何でしょうかね?
「日本での最近のブーム」は「バトルロワイヤル」なんだろうとは認めざるを得ないのですが
2019-07-30 01:37:37
カスガ @kasuga391
@bookroad1 「デスゲーム」という名称の発祥はちょっと分からないです。
『バトル・ロワイアル』の宣伝で既に「デス・ゲーム」という言葉が使われているので、ブーム草創期からあるのは確かかと。
カスガ @kasuga391
@bookroad1 ただ、これ以前にも「デスゲーム」という題名を使った作品はいくつかありますが、内容はいわゆる「デスゲーム物」ではないので、ひょっとしたら現在の意味での「デスゲーム」は、これが初出かもしれません。
2019-07-30 06:40:55
カスガ @kasuga391
@bookroad1 それから概念としての初出の方ですが、いわゆるデスゲーム物というジャンルは一朝一夕に出来上がったものではなく、様々なデスゲーム物の要素を持つ作品が書かれる中で徐々に発展してきたものなので、「これがデスゲーム物の初出である」という一作を挙げるのは非常に困難です。
2019-07-30 06:41:34
カスガ @kasuga391
@bookroad1 その上で敢えていくつか重要な作品を挙げるなら、スティーブン・キング『死のロングウォーク』(1979年)
ウォルター・F・モウディ「生存者」(1965年)
ロバート・シェクリィ「危険の報酬」(1958年)
2019-07-30 06:42:00
カスガ @kasuga391
@bookroad1 フレドリック・ブラウン「闘技場」(1944年)
リチャード・コネル「最も危険なゲーム」(1924年)あたりが、現在のデスゲーム物の原型となった作品ではないかと思います。
このまとめに関して、自分はこうブクマコメントした。
「エネルギーの剣」「デスゲーム」「3分で描いた?いや40年と3分だ」…などの元ネタは?カスガ考証事件簿b.hatena.ne.jpデスゲーム、自分は元祖を遡って突き止めることは不可能なので、自分が接した個人史をあとで語りたい。
2019/08/07 01:27
以下、自分が知った「デスゲーム」個人史。
「個人史」なので、あとで気づいたり、定義がゆらゆらしたりするのは、本当にそういう感じだったから、ということで了承されたい。あと年月日、時系列も適当なので、あとから調べたりしてる
・藤子・F・不二雄「ひとりぼっちの宇宙戦争」で、「武力で全面戦争をしかけて侵略することは宇宙条約で禁じられているので…というルールで地球侵略を行う」という話が描かれる。海外SFに元ネタあり。当時はデスゲームなどと言うことは全然認識してなかった。
・筒井康隆など創世期の日本SFでは「未来のTVでは残酷な見世物として、人生を賭けたゲームを放送している」という作品が多数あったような気がする(海外も元ネタ多数…だろうな)
・「ジョジョの奇妙な冒険」第二部で、ワムウが、「相手と決闘したい」という意思の元、「毒をお前の体に仕込んだ。解毒剤が欲しいなら、闘技場でのチャリオット勝負に勝つんだな!」と主人公ジョゼフに強要する。
www.nicovideo.jp
・魁!男塾でも諸般をパクって「そのまま戦うのもつまらん、〇〇という趣向はどうだ?」「フッ、おもしろい」でゲームが始まるパターンもあったような気がするが、男塾でまともにストーリーを追うのもどうか、という意識で、個人的な体験としてはあまり系譜に入らない(笑)
・「幽遊白書」で「ガチンコで、そのまま殴り合ったり殺し合ったりたら絶対にかなわない相手が、『ある一定区間では<その場のルール>』に従ってバトルしなければならない』という制限の中で闘って、最強に近い状態になる」というのが、すごく具体的に示される。これで、「ああ、こういう形でのバトルもあるんだ」と強烈に印象に残る。
detail.chiebukuro.yahoo.co.jp
・「バトルロワイヤル」が新人賞かなんかで「内容が過激すぎる」と話題になった。小説自体は未読だったが、その後漫画化された作品と、深作欽ニの作った映画を見ている。
・ジョジョ第三部で「オービー君」じゃねえやダービー兄とジョジョ一行が、各種ギャンブル・ゲーム勝負をする。これも、普通に殴り合ったら勝ち負けは明白な相手が『<その場のルール>』に従ってバトルしなければならない』中で、最強に近くなる。
https://www.nicovideo.jp/watch/sm25864070www.nicovideo.jp
・「ハンター×ハンター」初期〜GI編に至るまで、『ハンター試験』や「グリードアイランドのゲーム」という名目で、幽遊白書からさらに拡大し、バラエティに富んた「ゲーム」を参加者に強いる展開を見せる。
・「カイジ」エスポワールの限定じゃんけんが盛り上がり、読み始める。
その後、こりゃ面白いということで、福本伸行の過去作品を読み始め、昔は人情噺だったことにも驚いたが(笑)、めーじゃんも含めてギミック、特殊ルール満載の「ゲーム」を描いているとわかる。このへんで、「ああ、こういうジャンルがあるんだな」と考えるようになり、ジョジョや幽遊白書のような過去作品も、ああ、あれはそういうことか、と連想するようになる。
・ラーメン屋に「奴隷区」という作品が置いてあり、これは面白いと思わなかったが「ああ、ジャンルになってきたんだな」とわかる。
・ゲーム系雑誌(というか「電撃大王」か?)で、なんか名前も覚えられないようなペースで、こういうジャンルが出てくる。オリジナル漫画なのか、小説などをコミカライズしたものかもわからない。
・「極道一直線」などのショートギャグマンガが得意だった作者さんが「クリムゾンの迷宮」という典型的なデスゲームもの(なんかタイトルぐらい聞いたことあった)を月刊スピリッツ!だったかな、そこで連載。
・米澤穂信「インシテミル」がデスゲームものだと聞いて、買っているのだが積ん読状態。いまはどこにあるかもわからん(笑)
・完全に「デスゲームものがある」「そこにはいろんな『あるある』『お約束』が存在する」を前提にしたパロディ漫画「次回のデスゲームにご期待ください!」が開始。ジャンルそのものをパロディにするような作品が出てくれば、もう完成形だよな…
ううむ、「個人史」を書いて個人史以上になればと思ったが、ならなかったな。
もっと詳しいどこかのだれか、ちょっとこう、もっとまとめた年表とか、歴史や創作パターンの考察とか、できませんか。あとを託します。
後日追加 映画「CUBE」1997年作品
【メモ】邦キチ!映子さんで触れられた映画「CUBE」が1997年作品なら1999年の小説「バトル・ロワイアル」より早く、デスゲーム全般への影響は大変大きかったのではないか。もっとも「賭博黙示録カイジ」は1996年スタートだが。https://t.co/mskWoX0j26 pic.twitter.com/QKiFCFYd6u
— Gryphon(INVISIBLE暫定的再起動 m-dojo) (@gryphonjapan) February 16, 2024