ハリルホジッチ氏を忘れる勿れ http://business.nikkeibp.co.jp/atcl/opinion/15/174784/062100148/
…前にも書いた記憶があるのだが、わたくしども日本人は、眼前の現実を宿命として甘受する傾向を強く持っている国民だ。それゆえ、現在進行形で動いている事態には、いつも甘い点をつけてしまう。
(略)
われわれが暮らしているこの国のこの社会は、個々の人間が自分のアタマで独自に思考すること自体を事実上禁じられている場所でもあるのだ。
(略)
「いまさらグダグダ言っても仕方がないじゃないか」
「過ぎたことを蒸し返してどうなるものでもないだろ?」
「とにかく今目の前で戦っている自分たちの代表を応援するのが、普通の日本人としての唯一の現実的な態度だとオレは思うわけだが」てな調子で、当初は不満を持っていた人々も、時間の経過とともに、順次わだかまりを水に流しつつある。こんなふうにすべてを水に流して忘れてしまうことが、善良な日本人としてのあらまほしき上品な振る舞い方だということを、われわれは、子供の頃からやんわりと教えられ、そうやって大人になっている。
気持ちはよくわかる。
(略)
この先、われらが日本代表チームが、順当に勝ち進んで決勝トーナメントに進むことになるのか、それとも敗退することになるのかは、誰にもわからない。いずれの結果が出るのであれ、私は彼らを応援する。
ただ、協会は祝福しない。仮にベスト4に進むようなことがあったのだとしても、その結果をもってチームの正当性を認めることもしない。
勝ち負けと正当性は別だ。
応援と愛国心も別だ。もし仮に、こういう言い方をしたことで、私が「サヨク」なり「反日」なりと呼ばれるのだとしたら、それはしかたのないことなのだろう。
ただ、自国のチームを心から応援しつつそのチームの来歴に不満を抱くことが、祖国への反逆だと本当にそう思う人がいるのだとしたら、その人間こそ「反日」ではないのだろうか。
というのも、真に日本サッカーを愛する愛国サッカーファンは、現状の体制や現状のチームを無条件に応援するよりは、日本サッカーの真の強化のために、協会に苦言を呈することを厭わない人間であるはずだからだ。
さて、亀の甲より年の功、こつこつ続けていると、当ブログから6年前の記事なんてのこっちゃったり。
「サッカーと愛国」…小田嶋隆氏「自国のサッカーを馬鹿にする態度」と猛烈な明石家さんま批判 - 見えない道場本舗 (id:gryphon / @gryphonjapan) http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20120707/p4
に、前後を合わせて収録していますが、明石家さんま氏を、小田嶋氏は罵倒していた。
自国のサッカーを馬鹿にする態度が神経にさわるということです。 QT @yonnma @tako_ashi とにかくさんまさんの人間性やお笑いの才能サッカーに対する愛は素晴らしいものがありますよ
— 小田嶋隆 (@tako_ashi) 2012年7月6日
よく知っている子供が出てる運動会はレベルが低くても見ててわくわくする。応援をするというのは、そういうことです。レベル云々でしか競技を見られないのはシャネルの店に行列してる田吾作と一緒。恥さらしですよ。
— 小田嶋隆 (@tako_ashi) 2012年7月6日
「田吾作」ですか。「反日」とどっちがよろしくない表現なんでしょうかね。
にしても、いやはや「明石家さんまは自国のサッカーを馬鹿にしている」とは、手厳しいお言葉である。