話題になっている、ブクマもついてるこれ。
飲食店経営に手を出したら、その先には「地獄」が待っている #現代ビジネス http://gendai.ismedia.jp/articles/-/52348
内容全体というより、自分が衝撃的だったのはこの箇所。
…外食は箱ビジネスであり、立地に左右され、簡単に動くことができないのも、戦いを厳しくする大きな理由の1つである。隣に新しい競合店ができても、その場で戦い続けなければならない。また、その界隈に同様の店が乱立してしまえば、新しいもの好きの人々はそちらに行ってしまうだろう。
一度流行りのイタリアンが出来れば、「この地域はイタリアンが流行る」と評判がたち、似たような店が乱立する…これも思い当たるところがあるだろう。飲食店を作ってしまえば消耗戦が余儀なくされる。
実は、欧州などはこうした過当競争を避けるため、厳格にライセンスビジネス制を敷くなど、行政が参入障壁を作っている。たとえば、ストリートごとにアルコールを提供できる店舗数を決めており、その提供時間なども22時までとか、0時までとか取り決めがある。また、火を使っていい店舗やダメな店舗というライセンスも店舗ごとに付与されている。
飲食店としては、アルコールの提供ができなければ利幅が小さくなるし、火を使えないとメニューの幅が狭くなるので、これらのライセンスが付与されたストリートの場所取りが激しく行われている。
ロンドンやパリでは、この営業権と呼ばれるライセンスの争奪戦が過熱していて、人が集まる繁華街で飲食店を開設しようとすると、数億円を超える営業権を購入しなければならなかったりする。善し悪しあるが、相応の体力がなければ始められないということは、「やってみようかな」という程度の考えの人の参入を防ぐことにつながっている。
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一方日本は、このような参入障壁がない上に、コンビニやスーパーの惣菜など、他業界との競合も多いことから、利用者が飲食店に求める味のレベルは高くなり、提供価格は驚くほどに安い。いや、利用者にとってはいいことなのだが、飲食業者にとっては、厳しい
なるほど、「昔ながらの商店街」を守るには、実に効果的な手段だ。
というか、酒類販売の免許で規制緩和がされなかった時代には、昔ながらの「サザエさんの三河屋さん」の酒屋がどこでも元気で、町内会の寄り合い、夏祭りの中心だったではないか。
そのかわり、そういう店は「うちはキリンビールしか置いてないよ。ドイツワインのシュタインベルガ―? うちにはないというか、何それ?(実話)」なお店だった。
どっちがどっちかわからん笑🏍
— 🎄kohe1🌲 (@iwadekohei) 2016年11月6日
サザエさんの三河屋さんのバイク笑 pic.twitter.com/ULnZ4ilIMJ
田舎、地方都市の、「小さな個人経営の飲食店」は確実に、大手外食チェーン店によって減っていった。
先の記事では、「田舎の中華料理は、夫婦でやってて店と住居も一致してるから人件費がいらず競争力が案外高い」とも言ってるけど、それはそうだがそれは「自分で自分を搾取してる」ともいえる(笑)。
togetter用に再紹介 @kichi_gcomic 暴言にも程があるだろwwwwwww pic.twitter.com/qNywm9NTk5
— gryphon(まとめ用RT多) (@gryphonjapan) 2013年11月4日
というか、楽市楽座だよな。
あの時は市や座が、かなりの中間搾取をしていたならば、それを潰せば、どこも潤ったのかもしれない。
でも、「市や座が新規参入業者を制限していたころは、うちもホワイトだった。いまや、自由市場の過当競争らから、うちもブラックにいないとやっていけん」みたいなお店もあったのかもなあ。「せめて福利厚生として、お店のものたちにね、私の義太夫を聴かせてあげますかね……」いやいや。
楽市楽座って、
いまイベント名で使われていて検索に困る(笑)。出店料、とってないだろうな。
*ぎふ信長まつり*
— 岐阜綴 (@gifutsuzuri) 2016年9月29日
10月1日〜2日 岐阜市中心市街地一帯 https://t.co/WTgCAyHBS8
信長公騎馬武者行列、市民勝手カーニバル、ディズニーパレード、歩行者天国、楽市楽座など。#岐阜 #岐阜イベント pic.twitter.com/BOd9OJ8eX4
記事を読んで思い出したのは、自由と正義について大屋雄裕氏が紹介した事例。
ざっくりいうと、古代ローマのローマ法では、土地の売買において「不当に安い価格」での売買が成立した場合、皇帝が命令して「正当な価格で売買しなさい」とその契約に介入できたんだそうだ。
森友学園に介入可(笑)
それに対して…
19世紀初頭に活躍した偉大な法学者カール・フォン・サヴィニーを中心に形成されたドイツ民法学は、契約が成立する根拠を個人同士の一致にのみもとめ、それを制約する外的基準を認めなかった。
その背景にあったのは、理性的存在者である個人の意思は根本的に自由であり、同様に理性的存在者である他者を人格的に尊重しなければならないという形式的要請にのみ従う必要があると考えたイマニュエル・カントの哲学だと、筏津は指摘している。
(P36)自由か、さもなくば幸福か?: 二一世紀の〈あり得べき社会〉を問う (筑摩選書)
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で、だ。
あなたがちょっとした小規模国家の独裁者、王様で、この政策を、完全に自分の意思で決められるとする。
両方から陳情が出ている。
・わしら、小さなレストランや酒場を営むものたち(これを、穏やかで理知的なな街のまとめ役とイメージするか、町内会で我が物顔でふんぞり返る老害とイメージするかはご自由)のささやかな願いですじゃ。地域のかなめ、交流の場になっているこういう店を残すため、新規参入にはべらぼうな額の勅許状が必要な「ライセンス制度」を維持してくれませんかのう…
・私たち、これからおいしくて斬新な料理の店を出したいと思いつつ、古臭い店があぐらをかく「ライセンス制度」に新規出店を阻まれている者たち(これをカネは無くても若くやる気に満ちたイケメンシェフとイメージするか、粗製乱造のチェーン店を展開しよう鳥栖津赤ら顔の資本者とイメージするかはご自由)のささやかな願いです。この古臭い規制を撤廃してください!
一国家の独裁者や王様が想像しにくいなら、ささやかな町自治体の条例としてこの制度があり、このライセンス制度の改正・廃止案が議題となり、賛成反対まっぷたつ。あなたの一票で、廃止か存続か決まるとする。これなら想像しやすくないかな?さて、あなたの一票は。
おれだったら…どっちかねえ。
アンケートをやってみます
https://t.co/GkEFanJjCm
— gryphon(まとめ用RT多) (@gryphonjapan) 2017年7月26日
の記事を受けてアンケート。
「欧州は、街の飲食店の新規出店に数億円規模の厳しいライセンスがある。昔ながらの店が残る分、味や値段の競争も激しくない」
「日本は、飲食店の新規参入にほぼ規制がない分、競争が激しい」
どっちがいい?
さっきアンケートをhttps://t.co/HKf9n0KAar
— gryphon(まとめ用RT多) (@gryphonjapan) 2017年7月26日
で行ったきっかけはhttps://t.co/wlRzj8RKXy
のここね。
昔ながらの、家族でやってた食堂や酒場を残すには、実に効果的な制度。だが、大手チェーン飲食店なかった時代がいい時代かい?…と。 pic.twitter.com/RPEpaERCZ5