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John 8:32 Then you will know the truth, and the truth will set you free."  複数ブログの過去記事を移管し、管理の委託を受けています 

米国の「殺人ピエロ」騒動で、悲しいことが1つ、うれしいことが1つある。

「ピエロ」が男性刺す スウェーデン、いたずら横行に警告 写真1枚 国際ニュース:AFPBB News http://www.afpbb.com/articles/-/3104441

アメリカのピエロ騒動について、これまでに分かっていること https://www.buzzfeed.com/mamikonakano/clown-hysteria

米国の「不気味なピエロ」騒動、ハロウィーン控え警察が警戒 http://reut.rs/2dYVjFH

マクドナルド、マスコットの使用自粛 「恐怖のピエロ」現象で 写真3枚 国際ニュース:AFPBB News http://www.afpbb.com/articles/-/3104133
 
全米に広がるピエロ騒動に政府も介入 「ピエロ恐怖症」との指摘も(AFP=時事) - Yahoo!ニュース http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20161012-00000020-jij_afp-int

悲しいこと。「犯罪じゃないけど人騒がせ」なことが、やっぱり批判されそうなこと。

それは「人騒がせ」が拡大すると、なかなか「人騒がせ」というそれだけではやっぱり収まらず、実際の「犯罪」を行うものが末端では登場してしまい、その結果として「人騒がせ」自体も規制されてしまうのだなあ……ということだ。

「赤羽UFOおじさん」の話…人に害を与えない「人騒がせ」って、やっちゃだめかな?-http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20131019/p4

……なんのことはない、ただ単に電飾のついた凧を夜に揚げた、というだけの話で、初登場のときは大騒ぎになったのだが、いまや赤羽のまちには完全にとけこみ、地元民は見向きもしないとか。おじさんは「蜘蛛型の電飾にして掲げようと思う」といってるらしい(笑)。

「人騒がせ」再考――のび太職務質問から -http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20140617/p4


ケンタッキーで無人機「ドロゥーン」に骸骨とフードを取り付け、飛ばして人を驚かせる人がいた……http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20140108/p6


例外的に「チバットマン」だけは、警察からお墨付きをもらったらしいのだが(笑)


それでもおしなべていえば、ただ単に「奇妙奇天烈」な恰好、さらに一歩進んで「不気味でコワイ」恰好をしていると…それ自体の違法性を問えなくても、社会的圧力もふくめて包囲網が縮まるというか居場所がなくなるというか……
そういう感じになっちゃうんだよ!でしょ??

日本でも

鹿児島の笹貫公園で『殺人ピエロ』が現る! ガチでなんなんだこの奇怪な事件は - Togetterまとめ http://togetter.com/li/861681 @togetter_jpさんから

があったのはつい最近か。

ヤングキングアワーズ」でのエッセイ漫画「ソレミテ」は、心霊スポットめぐっりがテーマ。タイトルは「それでも霊が見てみたい」の略称。

実際に漫画を書く人だけでなく、総合プロデューサーというあやしげな役職で、「それでも町は廻っている」の石黒正数氏も参加しているのだが……

数号前?いやもう少しさらに遡るのかな。主人公の彼らが編集部スタッフと一緒にスポットを回ったとき、少しスタッフと離れた主人公グループは「何かを見て、怖がって一目散に逃げるところを演じましょう!」と衆議一決、「とっても楽しく」、「うわっ出たー」「助けてーーーー!!」と逃げだし、目論見どおり編集スタッフはびびりまくったそうな。


これも「合法的人騒がせ」のひとつとしてはよく出来てると思う。いま、公園や墓地で白いスーツをかぶって「おばけだぞう」とやったら、何かの罪に問われるか、警察から少なくとも法的根拠なしでひっぱっていかれてギャワー、というファーザー状態になりそうな気がする。
しかし、なんとも雰囲気ありそうな、怖そうなところで「ギャー!!」「出たー!」というのは、まあ合法性がもうちょっと高いし、何か言われたら、「あ、勘違いでした」とでもいえばいい。繰り返していけば簡単に「心霊スポット」のできあがり。


こういう、日常を一瞬にして非日常にする、ちょっといたいたずら心が…あくまでも殺人ピエロは本当に犯罪を起こす阿呆どものせいではあるけど、なんかそのいたずら心まで否定されたようで悲しいものだ。

あ、机9の字騒動ってあったっけ。

wikipedia:机「9」文字事件
1988年2月21日午前1時頃、東京都世田谷区鎌田の区立砧南中学校[1]に、ストッキングで覆面をし、軍手をはめた男達が[2]校門を乗り越えて侵入。宿直室にいた警備員(当時38歳)を粘着テープとビニールひもで椅子に縛り付けた上、トイレに監禁した[3]。
3時間後、人の気配がなくなったところで警備員は自力で脱出し、警察に通報。警備員が校舎外に出てみたところ、校庭中央に大量の机と椅子が置かれていた。初めはそれが何か分からなかったが、屋上から見ると校庭に「9」の形状に机が整然と並べられ、更にその右下脇には椅子9個が丁度「.(ピリオド)」のような円形に並べられていた。犯行に用いられた机447個と椅子9個は、宿直室がある校舎とは別棟の3階建ての南校舎から運び出されたもので、犯人は作業を大人数で行ったのは間違いなかったが、目的も動機も全く見当のつかない犯行であった[1]。
 
事件が起きたのが日曜日の未明だったことや、警察の現場検証があったため、机は一晩、校庭に置かれた。22日午前8時20分、登校してきた生徒が自分の机を探して教室に持ち帰り、授業は平常通り行われた。[4]
報道と推理[編集]
捜査当局は10人から30人による犯行と推定し[1]、「9」の意味について推理小説の題名や9人グループの意、もしくは現場となった中学校の前年卒業の第9期生を意味するといった憶測をし、同校の卒業生を重点的に聞き込みをした[1]。
また事件をめぐり週刊誌などは「9」の文字の謎を巡って様々な推理が行われた。2月24日には砧南中に犯行声明文が届き、9は少年隊と光GENJIを合わせた十人から一を引いたものの意味だと解説、メンバーの意図を表明した[5]。
 
事件の真相と犯人[編集]
4月末になって事の真相が明らかとなった。捜査に当たった警視庁成城警察署は4月30日までに、犯行を呼びかけた同中学3期生の園芸リース販売業・A(当時22歳)ほか実際に校舎に侵入し机と椅子を並べた8名と、文字デザイン・設計担当の信州大学農学部3年生・B(当時22歳)の計9名を警備員に対する逮捕監禁容疑で逮捕した[1]。主犯のAほか8名のうち、Aら4名は同中学の卒業生、1人は同中学在校後他校に転校した者、3人は同中学との関係はないAの知人など。またBも卒業生であった。Aは同中学在学中「多摩川ブラックエンペラー」なる暴走族に属していた非行少年であった。またAは逮捕前、毎日新聞の取材を受けていた[6]。
 
逮捕直後は「宇宙人に対しての呼びかけ」・「1999年に日本のトップに居るという宣言」などと供述していたが[7]、真の犯行の動機は「世間を騒がせたい」「久しぶりに沢山の仲間とワイワイやるのが楽しかった」というもので、単なるいたずら・愉快犯であった。「9」の文字の意味も、グループの人数を示すほか、A個人が「1桁では最大で一番好きな数字だから」という、さしたる意味もない単純なものだった[1]。
刑事裁判では主犯のAに懲役1年6か月、Bら主犯格2名に懲役1年(共に執行猶予3年)の有罪判決[8]、他6名には罰金1万円の略式命令が下された[1]。これは建造物侵入、逮捕・監禁罪のもので、校庭に「9」の字を作った罪ではない。

あー、あれ警備員を逮捕監禁したのか。
だとしたら、僕基準でもそりゃ裁かれるのが当然ではあるが、もっとスマートに、合法的に・・・・こういう人騒がせをする人がいたら、世界は面白くなるのだが。

読んだのだが細部をあまり覚えていない「ハルヒ」シリーズにあったな
いま、検索で見つかる限りの情報だ…たしかこんな展開で…

7月7日
●退屈(笹の葉ラプソディ
・3年後の7月7日より、朝比奈みくる(小)とキョン(a)がタイムスリップしてくる。
朝比奈みくる(大)の指示により、キョン(a)は東中学校へ向かう。
・(この時代の)涼宮ハルヒキョン(a)、東中学校の校庭に白線で「私は、ここにいる」の宇宙文字を記す。
キョン(a)、「ジョン・スミス」という偽名と、自分が北高に通っていることを涼宮ハルヒに伝える。
http://www.syu-ta.com/haruhi/haruhi-chrono.shtml

たしかこれも「退屈な日常を面白くしたい」「世界を盛り上げたい」みたいな動機で、まあ不法侵入や校内備品の勝手な使用はあるけど、それほど罪のない形で、校庭にでっかい何かを書いて、だけどタイムパラドックスの伏線で……


きちんと覚えてないのは申し訳ないが、とにかくそういう行為と
「殺人ピエロの恰好をする→人々がおどろく」
は、一緒の仲間がやっていることだ。だが、世界的大問題になり、官憲が出張るとなれば、やはりアカンのだろうな。

それが「悲しいこと」だ。

うれしいこと。サブカルチャーが「下剋上」を起こし、ピエロは「怖い」がファースト・イメージになった!!(※元から?)

スティーブン・キングでさえピエロの支持を表明し、以下の様にツイートしています。「ねえ、みなさん、そろそろピエロ・ヒステリーを鎮静化させましょう。彼らのほとんどは善良で、ちびっこを励ましたり、人々を笑わせたりするのですから」

スティーブン・キングが「ピエロ・ヒステリーはやめろ」とか「ほとんどのピエロは善良だ」というのは、「中国大陸の泥沼にはまってはいかん!」と石原莞爾が説くようなもの気がするが…(笑)


そう、本来的にはピエロはこっけいで善良で間抜けなこどものみかただ。
しかし、いまやピエロは、恐怖と殺戮と血と地獄の象徴だ。
これは、ピエロを「敢えて逆張り」でサブカルチャーが、「ピエロだけどわるーい、こわーいやつ」を創作し、それが受けに受けて、いまやメインのイメージになったんだと、そうざっくり言って過言ではないと思う。

そういう、「イメージの下剋上」「革命成れり!!」というのが、楽しくないかい??


こういう「革命」はここらへんでもある。

高度に発達した「テンプレ破り」は、ポリコレと区別がつかない(俺は)。女性、民族キャラクターなどを例に…… - http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20160508/p3
キャラクターの「パターンを破る」のと「偏見の打破」の関係について(再論)〜「進撃の巨人」を例に - http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20160603/p1
シン・ゴジラで女性性を強調しない登場人物(尾頭課長補佐)が人気に見えるのは、ポリコレ的に大変いいこと…なのかしら? - http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20160810/p2

やはりいろいろな問題があるものの、典型的な淑女お嬢様、良妻賢母でなく、武力的にも強い女性や、ややマッドサイエンティストが入った女性が「ヒロイン」になるのは、プチ革命、イメージの革命なのではないか。

善良でやさしく間抜けなピエロが、最初は「あえての逆張り」なのに、いまや世界的に恐怖のイメージがついたことが、サブカルチャーの勝利!として俺はうれしい。
ひょっとして俺だけか?

もちろん、「ピエロは元から怖かった」という実感もあるけど。

これ事実だよ!当たり前だよ!ピエロって怖いよね?「ピエロ恐怖症」が存在している - http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20150416/p3

からも思っているが、自分の肌実感としては、ピエロは・・というか「アイツ」が怖かったんだよ!!

【10月13日 AFP】米ファストフード大手マクドナルド(McDonald's)は、全米各地で「不気味なピエロ」が目撃され人々を恐怖に陥れている問題を受け、混同を避けるためにマスコットの「ロナルド・マクドナルド(Ronald McDonald)」(日本名「ドナルド」)の使用を一部自粛することを明らかにした。

こわいよ! ふつうに!!
実際、なぜこれがマスコットキャラクター足り得るかわからん。アメリカの美意識とは何か?


と、同時に。
江戸川乱歩の昔から、見世物やサーカス、旅芸人は「ひとさらい」イメージがついて回っていた…
山本七平も、「昭和東京ものがたり」でそういう噂やイメージの存在を証言している。

これはなんだろう。
芸人修業が厳しいもので、人材育成は前近代においてはかなり厳しいスパルタであっただろうことや、移動していく漂泊の民にはどうしても「ひとさらい」的なデマがつきがちなこと、旅ぐらしは自分の身を守るために暴力団的ネットワークともかかわる…などなどがあるのだろうか。

まあ、そんなイメージも含めて、この世界的な「ピエロ騒動」には感慨が深かったのDEATH。