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John 8:32 Then you will know the truth, and the truth will set you free."  複数ブログの過去記事を移管し、管理の委託を受けています/※場合により、語る対象の「ネタバレ」も在ります。ご了承ください 

「車中泊」は、決して全否定すべき選択肢ではないと思う。何かより良くする工夫がないだろうか…

熊本地震:「車中泊」続ける、その理由とは - 毎日新聞 http://mainichi.jp/articles/20160426/k00/00m/040/075000c


 毎日新聞熊本地震の被災地で車中泊をする避難者50人にアンケートしたところ、車中泊を続ける理由(複数回答)について、最多の19人が「屋内が怖いから」と余震への恐怖を挙げた。プライバシーのない避難所のストレスを挙げる人も15人おり、子どもやペットがいるために避難所の利用を遠慮している人も14人いた。また、避難中に体調が悪化したと訴える人が過半数の27人に上った。被災地では車中泊中に亡くなる人が相次いでおり、早急な対策が求められる。

車中泊の車にトラブル相次ぐ JAFが無料点検 http://www3.nhk.or.jp/news/html/20160424/k10010496541000.html


熊本地震で大勢の人が車での寝泊まりを余儀なくされるなか、バッテリーが上がるなど車のトラブルが相次いでいて、JAF=日本自動車連盟熊本県益城町で緊急の無料点検を行っています。
緊急の無料点検は、多いときにはおよそ2000台の車が集まり、今も大勢の人が車で寝泊まりしている益城町の「グランメッセ熊本」の駐車場で、JAFの職員6人が行いました。
JAFによりますと、熊本県内では地震のあと、バッテリーが上がるなど車のトラブルが相次ぎ、緊急の出動件数はおよそ370件とふだんの5倍に増えたということです。具体的には、夜間、エンジンをかけずにスマートフォンを充電したり、テレビを見たりしてバッテリーが上がったとか、車の荷物の重みでタイヤの空気圧が低下したといったトラブルが多いということです。

長く続くこの地震東日本大震災の被害も、新潟などほかの地震も含めてだが、あらためてお見舞いもうしあげます。
そして「エコノミークラス症候群」の被害も、無視できないほど多い。この対策に対して、公共団体や医学関係の型も努力されている。


ただ、根本の根本でいえば、たしかに普通の自動車で長期間の寝泊りをするのは無理がある。
だけど、やはりこう日常的に辺りを見回してみると…テントなりを持って、野外の泊まりに備えられる人は実に立派で頼もしいし、体育館などの避難場所に長期間生活できる人立派だとは思うが…ぐるりと見まわして、家が倒壊し、あるいはその危険で入れないというときに、手近なもので雨露、暑さ寒さをしのいで、またプライバシーを含めてホッとできる、家から独立した「シェルター」として、自動車というものがよくできた構造物であることは間違いないんじゃなかろうかしら…これはやっぱりそう思うのですよ。


エコノミークラス症候群への防止、警戒は必要だけれども、
また避難所を仕切りの設置やマットの敷設などで少しでも快適性を持たせる工夫も必要だけれども、

「大きな災害後は、公共機関が指定した大型の避難所での生活ではなく、車中泊を選択する人も一定数いる」というのは、いい悪いの評価とか、改善、解消を要する「問題」というよりは、ひとつの「所与の前提」としたうえで、「ではどのような車中泊なら、避難生活に比較的耐えやすいのか」という考察や、それへの誘導も必要なのではないか…と、いまの状況に対応するというより、今後の課題として考えるべきかもしれないと思います。
関東大震災の時代や戦後空襲や伊勢湾台風のときは考える必要もない話であったろうけど、今の日本ならそうでしょう。

大規模な駐車場を「災害時車中泊拠点」とするとか。

そこに個々の車では対応できない仮設トイレ、給油(充電)設備、水などの供給の設備をおく。
お医者さんや保健師も常駐、巡回させて、エコノミークラス症候群を徹底的にふせぐ。
車中泊で災害をしのぐとしても、それがばらばらの状態だったらやはり救援の手は廻りにくい。そういう拠点を、決めておくとか・・・


車メーカーに「足を延ばして眠れる、ベッド的シート」を開発してもらい、それには優遇措置があるとか。

今のリクライニングはたいへん横になる可動性がたかく、寝やすいと自分の車でもおもう。そこは進歩している。
ただし、やっぱり車で運転しやすいシートと、横になって寝やすいシートは別なんでしょうね。だが、そこを、優秀な日本メーカーの技術でなんとかしてもらってさあ。(こういうぼやっとした要求も何ですけど)。少なくとも一番の敵である「エコノミークラス症候群になりにくい」構造ってなんとかできないのですかね。要はヒザを曲げた状態なのがよくないのでしょうか?

もし、今の車で、ほかの性能はいろいろ劣っていても「シートがいざというときはガチャガチャのガッチャーン(なんとも曖昧だな、ゲッターロボの変形かよ…)で、非常に寝やすいベッドになりまーす」というのが売りの車がでたら、それってかなりのセールスポイントにならないだろうか。少なくとも自分はスピードや馬力より、そっちのほうにマジで商品的魅力を感じるのだが。これは「箱庭」、「秘密基地」に感じるロマンということもあるのかもしれない。

あるいはキャンピングカーには優遇税制があるとか…

むかしはキャンピングカーがほしかったなあ。こどもの「くるまずかん」で、圧倒的にそれが大好きだった。
おとなになって、キャンピングカーはおたかいことを知ったのだが(笑)。
しかし、震災をはなれても、やはりキャンピングカーのロマンは確かに存在する。


そういえば「こち亀」にひとこまだけ「グロリアおじさん」というのが登場する。
ハチマキグロリアなる名車?があるらしく、そこに家財道具一式積み込んで生活をしている老年の人だった。
なぜかすごく印象に残っている。その後、この人はどうなったのだろうか。

グロリアおじさん(ぐろりあおじさん)【25-10】
埠頭でカーキチ達がゼロヨンレースを繰り広げた際、メンバーの中にいた老人。退職金で68年型のグロリアを買い、年金を改造費に回すなどしつつ車の中で生活しているらしい(ホットロッドの前田談)。<01.7.27>
http://www.maxaydar.net/kame/chara/ku.html


そういえば、
自分にはまったく縁のなかった「GTO」という漫画があるが、今年初めぐらいに読み切りだがスピンオフらしいのがあって、そのエピソードでの主人公は

という感じで、気ままに旅を続ける…らしい。この冒頭部分だけが楽しかったので、このあとどうなったかチェックしてない(笑)。
これはこういう車があるのではなく、軽の商用バンを自分で改造した、ということなのかな?



まず「クラウンを売った金で」というの自体が、ちょっと庶民には難しいシチュエーションだし(この人は定年退職した教頭か校長だっけ?)、それで得られるスペースは、たとえば家族の避難所には程遠い「一人分の寝床」だ。
たしか家族との折り合いがよくないので、こういうふうに自分から離れている、という状況もあった。


まあそういう、経済的、家庭的な制約やしがらみがない稀有な環境でないと「軽キャンピングカーで気ままに車を生活拠点にする」なんてことはできるわけがない。
だからこそ「大人のおとぎばなし」として描かれているのだろう。



だけれども、、さっき言った『車中泊』(の人もいる)は、いい悪いの善悪の判断とか、解決すべき『問題』ではなく『所与の前提』とみるべき

・・・・・という視点から見ると、災害時のシェルターとしても使い得るキャンピングカーは、公の視点から推奨する、ということもできるのではないでしょうか。お上得意の「補助金」もそうだけど、これまた得意の減税、免税。「キャンピングカー免税」ですよ。
それによって防災力が高まる?なら一検討の余地などあるのではないでしょうか。またキャンピングカーでなくとも、上に書いたような、車内で横になりやすい工夫などをしてある車は、何かしらの高い評価、有利な評価を行うとか……

車中泊を趣味的に楽しむ人もいる。災害時避難の参考に全部はならないが、学べる個所も当然ある。

http://www.ne.jp/asahi/modern/autocamping/

学生時代から子育てを通じて、団体旅行をある程度経験してきた中高年にとって、行きたいところだけを選び、自分たちの都合に合わせて出かけることができる「個人旅行」は、「憧れ」と同時に「成熟の証」であると筆者は思う。

そして日本には、老若男女を問わず
既にそれをクルマ旅という方法で実現している人たちがいる。

「個人旅行」には、飛行機や電車あるいは高速バスといった「公共交通機関」を利用する方法もあるが、マイカーなら乗車時間や乗場に拘束されることなく、自由に移動ができる。確かに運転は面倒かもしれないが、ある時は効率的に、またある時はマイペースに移動ができるというのは、気まぐれな旅を楽しみたい時には最適だ。

車中泊」はそのクルマ旅の宿泊手段のひとつである。
サービスエリアや道の駅、あるいは観光駐車場などで一夜を明かすことができれば、チェックイン・アウト、さらに食事時間からも開放され、クルマ旅の自由度は飛躍的にアップする。

なんともリア充なことで(笑)、あまり縁がないようにも思えるが、楽しみや趣味のキャンプ、ボーイスカウトなどを経験した人ほど、本当に災害時に家の外で暮らすときもそれが生かせるのと同様。
こういところで車中泊の知識や準備を身に着けておくのも有益かもしれない。

車のトランクには「携帯トイレ」「水2リットル」「ビスケット缶」などの設置を義務付けるとか。免許講習で車中泊の危険も学ぶとか。

義務じゃなくても、たとえば車購入のサービス品としてそういうセットがあってもいいやね。車中泊ではトイレの問題も重要だしさ。
そして、役に立つかどうかわからないけど運転免許講習の一環で「災害時(遠出とか、酔い覚ましとかもあるだろう)に車で寝泊りすると、血栓ができる可能性が…防ぐには水分をとり、体操をして…」などは基礎の基礎知識として教えてもいいのではないでしょうか。





ではないか、と思うのです。


自分は車(キャンピングカー、オートキャンプ)の現状とかにはまったく詳しくない。
いろいろと詳しい人から教えて頂ければ幸いです。


今回の話は、結局再度抜粋・要約すると
こういう議論です。

「大災害後の避難は、公共機関が指定した大型避難所の生活ではなく、車中泊を選択する人も一定数いる」は、改善、解消を要する「問題」というより。ひとつの「所与の前提」としたうえで、「では車中泊を、どう効果的に防災体制に組み込むか」という方向性も必要なのではないか?

と。
現状、どうなっているのでしょうか。