http://yasutoku443116.seesaa.net/article/424284174.html
宣伝です!
2015年08月16日
漫画家の徳光康之です!
宣伝させていただきます!
拡散を希望しております!手元にある自分の漫画の生原稿を
全部!電子書籍化し!
amazon.co.jp
kindleから配信作戦決行中です!
その第一弾!
「最狂 超プロレスファン烈伝 1」
を
現在配信中です!1990年代前半、日本のプロレス団体が分裂に分裂を繰り返し、新日本プロレス、全日本プロレス、リングス、Uインター、藤原組、FMW、SWS、ユニバーサル・レスリング同盟、パイオニア戦志、全日本女子プロレス、JWP、LLPWが群雄割拠し、さらに、W☆ING、みちのくプロレス、パンクラス、オリエンタルプロレス、NOW、PWC、SPWP、WAR、大日本プロレス、DDTが次々と旗揚げしてゆく熱い熱い多団体時代が到来した。この「最狂 超プロレスファン烈伝」はその熱い時代をリアルタイムで生きた漢達の物語である。好きなモノに対し無限の熱情を燃やし続ける生き方を実践した漢達の物語である。プロレスファンの貴方には勿論のこと、他のジャンルで熱情を燃やし続けている貴方に読んでいただきたい物語である。あの燃えに燃えた熱情の嵐を、御堪能ください。講談社版第1話から第5話を完全収録。まんだらけ版の巻末付録である第5.5話「怒りの獣神」を第16.1話として収録。1994年6月18日リングス有明大会のパンフレットに寄稿した漫画「最狂超リングスファン烈伝」をkindle版付録、第16.2話として収録。
- 作者: 徳光康之
- 発売日: 2015/08/03
- メディア: Kindle版
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おー、これは!!
実のところ、一番理想的な形態なのだと思う。
・「ファン烈伝」は漫画史的にも大きな意味を持つ作品(後述)ではあるが
・当時の時事ネタをベースにした時評作品的な意味も持ち
・2015年に、一般的な書籍の形で再刊するのは正直リスクが高い(すでに2000年代に一回復刊していることもある)
・しかし、ニッチでコアなマニア層からの需要は間違いなくある。
……というときに、「アマゾンで電子書籍化して復刊する」というのは作者よし、版元よし、読者よしの三方よし、WIN−WIN-WINすぎる。
スタン・ハンセン風にいえば「WIIIIIIIIIIIIN」という感じだ(なんだよそれ)。
そして手元に生原稿があったので、そのまま個人として電子書籍を制作し、そのまま個人として販売を開始した!!ってすごいじゃねえか!!!
「どうせなら旗揚げ資金は5万円で、それで事務所に電話を一本引いてスタートした」ぐらいに盛っていただきたい(笑)。
これはすでに鈴木みそ先生がやりはじめて、しかもなかなかの成功を収めており、その苦労や紆余曲折は「ナナのリテラシー」の第一巻で(ストーリー仕立てで)語られている。
これもけっこう面白い。これも電子書籍と紙で出ているか。
- 作者: 鈴木みそ
- 出版社/メーカー: KADOKAWA/エンターブレイン
- 発売日: 2014/01/25
- メディア: コミック
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その他、いろいろとインタビューなども書いているな
電子書籍で年間1000万円稼げちゃいました ── 「月刊群雛 (GunSu) 2014年12月号」掲載の漫画家・鈴木みそさんへのインタビュー(前編) :NPO法人日本独立作家同盟 http://www.allianceindependentauthors.jp/2014/11/GunSu-201412-promotion-Miso-Suzuki.html
漫画家・鈴木みそさん、電子書籍の収支をブログで報告 9作品の売り上げは…… - ねとらぼ http://nlab.itmedia.co.jp/nl/articles/1402/10/news117.html
もちろん、これはそれを最初に始めて、宣伝したという物珍しさによる先駆者利益、なんぞも含んでいるだろうし、彼の活躍したフィールドがパソコン・ゲーム誌で、電子書籍に敏感な層とかぶっていたこともあるかと思う。
このように利益を生むかは分からないが、それでも貴重な試みで、そして最終的には、発刊されたほぼすべての著作が電子の海の中で場所を持つ、となってくれれば理想だ。(それがamazonの管理下にあるかはともかく)
「ファン烈伝」の歴史的意義。「何かに熱狂してるファンの愛すべき滑稽さ」を描き…、そのジャンルはいまや確立された
この作品は「ファンがファンという立場で、あるジャンルを熱狂的に愛するさまは、それだけでギャグになる」
「どんなふうに好きか、を、ある種の工夫を凝らして面白おかしく語れば、それもギャグになる」
ということを、メジャー雑誌の連載で形にした、といえるのではないか。
そしてこれには、相当の普遍性があった。
その後、作者自身も「ガンダムマニア」をネタにして
- 作者: 徳光康之
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2000/12
- メディア: コミック
- クリック: 22回
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などとジャンルを広げ、また今、その「直系の子孫」といっていい形で
これは、プロレスなんて、と思っている全ての人への挑戦状だ! !俺のプロレスネタ、誰も食いつかないんだが。 1 (BUNCH COMICS)
- 作者: さかなこうじ,柴田惣一
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2015/08/08
- メディア: コミック
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時は1993年。それは誰もが何かに夢中になった時代。
その情熱をプロレスに捧げていた中学生 虎山仁は、周りがアイドルや他のスポーツにうつつを抜かしている事を嘆いていた。
しかし、そんな彼に鮮やかなプロレス技を決めたのは、クラスで目立たない女子で――!?
プロレスファンあるある満載! 猪木、天龍、長州、ハンセン、ブロディ…往年の名レスラーたちを熱く語る! ! 期待の新鋭が圧倒的熱量で贈る、80~90年代プロレスネタ満載のハイテンションコメディー! !
が生まれた。
作者・さかなこうじ氏は当然のようにファン烈伝をリスペクトしており、両者のtwitterを通じた交流を、ここにまとめさせてもらっている。
「俺のプロレスネタ、誰も食いつかないんだが。」が遂に単行本化。ファンに届くか?世間に届くか? - 見えない道場本舗 (id:gryphon / @gryphonjapan) http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20150809/p2
そして…、この源流から、大河は広がっていき
- 作者: 小島アジコ
- 出版社/メーカー: 宙出版
- 発売日: 2014/11/28
- メディア: コミック
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- 作者: 小島アジコ
- 出版社/メーカー: 宙出版
- 発売日: 2006/12/14
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- 作者: はるな檸檬
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2011/07/22
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球場ラヴァーズ ―私が野球に行く理由― (1) (ヤングキングコミックス)
- 作者: 石田敦子
- 出版社/メーカー: 少年画報社
- 発売日: 2014/08/29
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こいコイ! ?球場ラヴァーズ? 2巻 (ヤングキングコミックス)
- 作者: 石田敦子
- 出版社/メーカー: 少年画報社
- 発売日: 2015/06/30
- メディア: コミック
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と、なっているのですよ。たぶん。少なくとも背景の一端に「烈伝」の存在はあるような、ないような(笑)
まあ、こういう系譜論は観測範囲以外は観測できないので抜けはあしからず。
実際の話、ファン烈伝とほぼ同時代か、あるいはやや先んじて
商品の紹介
- 作者: 押川雲太朗
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時は1991年。 タイガース暗黒時代。 万年最下位の阪神タイガースと、 それを応援するファンの2年間の物語。 単行本未収録の2話を追加してデジタル版で堂々完結!
なんちゅう怪作が出ていたもんな。自分は阪神ファンに当時見せられたから知ったけど、ふつうはしらんわ。そしてこれもキンドルで出ていた、とはとはとは。
徳光氏も熱心な阪神ファンで知られるから、この作品を当時呼んだりしていたのだろうか。
さらにいうと、いしいひさいちが「がんばれ!タブチくん」の中で、サブ主人公を張れるような存在として
「おどりおーどるなーーーら、チョイト東京オーンドー」
とヤクルト応援のスタンドで熱狂する(だがチームは大抵負ける(笑))、実在のヤクルト私設応援団の名物おじさん(たしか、もはや故人でいらっしゃるはずだ)を描いていたっけ。
へえ、こんなひとだったのか…
wikipedia:岡田正泰
……国鉄ファンの余りの少なさ、巨人ファンからの野次の酷さを見かねて国鉄を応援しはじめる。ファンの少ない国鉄を応援するにはなんとか音を大きく響かせねばならないと、家庭のフライパンを叩いて応援。当時は今と違い、鳴り物の応援はほとんど無かったため相当な奇異のまなざしで見られたという。
1960年代から1970年代になり、徐々に仲間も増えると「誰でも知っている」東京音頭を唄い、いつの間にか「ヤクルトおじさん」と呼ばれるようになり一躍人気者になる。1978年にヤクルトが念願の初優勝を果たすと、テレビや雑誌からひっぱりだこに
これがワシらのプロ野球 (双葉文庫 い 17-36 ひさいち文庫)
- 作者: いしいひさいち
- 出版社/メーカー: 双葉社
- 発売日: 2008/06/12
- メディア: 文庫
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そしてファンが、自分の大好きなものを声高に、半分は芸を用いて、半分はガチで語る…ことの面白さは、今は「アメトーーク!!」の「○○好き芸人」でひとつのコンセプトに進化した。
この「○○好き芸人」のブレイクのきっかけが、まさにファン烈伝的にニッチかつコアな「越中詩郎芸人」だったことも思い起こしていただきたい。
とまれ、ともあれ…そんな「ファンの熱狂」を題材としたギャグ作品の嚆矢のひとつである徳光康之氏の「最狂超プロレスファン烈伝 」、電子書籍という形になったのは本当に喜ばしい。
合わせて、他の多くのプロレスコンテンツも、続けてのキンドル化を希望したい。
猛然と売れるわけではないが着実にマニア、購買層が存在し、長く存在し続ける…というタイプの筆頭なのだろうから。
togetterまとめました
徳光康之先生「最狂超プロレスファン烈伝 」が、本人の手により電子書籍化!〜その反響 - Togetterまとめ http://togetter.com/li/861685
さらにその後、上記「ファン漫画」の歴史を年表に
「ファン漫画」の歴史を年表化してたどってみる【創作系譜論】 - http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20151004/p2