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John 8:32 Then you will know the truth, and the truth will set you free."  複数ブログの過去記事を移管し、管理の委託を受けています/※場合により、語る対象の「ネタバレ」も在ります。ご了承ください 

イスラム国もアサドもエボラも海賊も…「日本が関わらないうちに、誰かがやってほしいなあ」と思う気持ちは確かに自分にもある。それが平和主義というならそうだろう。

ちょっとタイトル長し。

イスラム国を「敵」とするのか 分水嶺に立つ日本外交|山田厚史の「世界かわら版」|ダイヤモンド・オンライン http://diamond.jp/articles/-/65867

パックイン・ジャーナルで、氏の言論のほどは聞いておりましたから、あいかわらずだなーと思うことは思うし、基本的にはひっでーな、おい、と思うのだが…今回の氏の説は、その核の核だけを取り出せば、少なくともその「願望」「欲望」だけは分かるし、そういう願望はたしかに自分にもあるのだ。

日本政府はイスラム国を攻撃する有志連合には加わっていない。日本の国民もイスラム国を困りものと思ってはいても「敵」とは見ていない。そこはアメリカと違う。

 だがイスラム国は日本を「敵」とみなし始めている。すくなくとも「敵の仲間」と見ている。それは違う、誤解だ、と日本はいえるだろうか。

身代金や人質交換が目当てな以上、それだったら100%安全だったかどうかはいえないが、ただ、ダーイシュに対して敵対的な政治方針、言動をしなければより安全は高まったかもしれない。たとえばヤジディ教徒がダーイシュの兵士によって奴隷にされ、奴隷市場が出来た時に、その行為を非難すると、非難しないよりダーイシュから敵視されるかもしれない。周辺国への資金援助もしかりだろう。


そういうことをやらない、ダーイシュの蛮行も非難しないでいるうちに、どこかの誰か…って大体アンクル・サムとそのなかまたち、なんだけどさ。そういうところが出張って、手段はまぁ、なんか知らないや。プレデターかもしんないしシールズかもしれない。そういうふうに彼らが矢面に立って、そんで終わってくれればいいなあ、と思ったりはするんですわ。

これ、ぶっちゃけ、ほかのもろもろもさ…
クリミアでも
ウクライナ東部でも
南スーダンでも
シリア(対アサド)でも
リビアでも
ソマリア海賊でも
エボラでも・・・・・・・・、

日本が人的な犠牲を払ったり、リスクを負ったりするのは、嬉しいか/嫌かと二分するなら、いやだなー、と思うんですな。
また、イスラム国を攻撃するなら、結果的にアサドをサポートするのではないか、とかアサドとダーイシュ、どっちが悪なんだ、さらにはそもそもアメリカが悪ではないか、という議論がある。
それはそれで、確かにそうであろう。


ただ、そういう態度をとっていると、諸外国の視線も厳しくなるだろうし、たとえば人道支援でも南スーダンでの警備でもソマリアの海賊対策も、「やらないことで生まれる悪」というのも出てくる。

ただ、それを気にせずにフリーライド、あるいは「見ざる、聴かざる、言わざる」を徹底させれば、少なくとも手は汚れない。それは一種の「平和国家」なんだろう、と思う。

要は、山田厚史氏のいうことはそのような話なのだろう。
そうであればいいなあ、とは思うねん。

一昨年の「シリア討つべし」論プレイバック〜いまTVでお馴染みの内藤正典さんも。

http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20130920/p2
経由で。

同志社大大学院・内藤正典教授が語るシリア情勢〜氏が武力行使を支持する理由
http://togetter.com/li/556645
「シリア撃つべし!」主要な内戦介入賛成論のまとめ
http://togetter.com/li/561760

このときのシリアとは、アサド政権のことね。
世界がアサド政権と「戦う」ことを彼らは望んでいた。日本がそこに軍、武装集団を派遣するかどうかはともかく、支持するあるいは経済負担や周辺諸国の支援は望んでいただろう。
実際のところ、安倍政権はアサド政権攻撃に加わるどころか、実際ははっきり慎重姿勢をとり、空爆を望んだオバマノーベル平和賞受賞者)にブレーキをかけた。それが今も続く両首脳の不協和音につながる原因のひとつにもなっているそうな。

このへんのことも、今回の件の補助線となるような気がする。


災害・医療・難民支援でも「ジェシカ論法」(命じる貴方は行かないの?)の問題は変わらないよね?

正確には「ジェシカ・百田論法」と命名している(笑)
もういちいち説明するのも面倒なので、下のリンクに行け
http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20131013/p4

要は「危険なことをさせるというなら、それを命じる・支持するやつらがまずやってみろ」つう、私は警句としての意味は認めるものの支持しない(過去記事参照)が、一部では支持されている話です。


自分はタイトルに「エボラ」をかなり意識的に盛り込んだのだが、つまりエボラが世界のどこかで大流行のきざしを見せたと。そこに医療設備や人員を送り込まねばいけない…というとき、ただそれでも、「いざ日本が先頭に立って、危険なパンデミックゾーンに自衛隊医官を含めた人員を派遣しようず!!」と言う時、警句としての「ジェシカ・百田論法」は頭をよぎらないでもない。
 
できればぐずぐずとしているうちに、そういう危険なゾーンにアンクルサムなりジョンブルが突っ込んでいって、人的な犠牲を払って、日本が本格的な犠牲を出さないうちに解決しました…だったらいいなあ、というのは、そのエゴや自国びいきの醜悪さを自覚しながら本音では心のどこかで思っている。それは間違いない。
……これ、山田氏の対ダーイシュの態度とかわらんです、本質的には。


この写真とキャッチコピーは有名ですよね。糸井重里さんのコピーだ。
だけど、これって、「エボラウイルスの拡大を防ぐために、流行地帯へ向かえ!」と総理が命じたと言ったとしたら、迷彩服の自衛官ではなく白衣の医官
「まず、総理からエボラ流行地帯へ。」
と言うたかておかしくない。

同じ議論は
『フィリピン台風救援への自衛隊派遣』(オペレーション・サンカイ)
についても語ってたんで、まあその繰り返しですわ。

自分も家族も現地に行かない人の『フィリピン台風救援への自衛隊派遣』への支持・賛同…について。再考「ジェシカ・百田理論」 - http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20131115/p5

こういうのも正直、「日本の同胞にリスクを負わせる」のは申し訳ないので、より危険なところは日本以外がやってくれればいいなあ…とかは、2011年に我々が諸外国から受けた支援も忘れて罰当たりにも思う心が無いではない。


これを読んだ人で、
「何をいう、伝染病対策や災害救援や人道支援…そういうところには日本はどんどんヒトもモノも出すべきだ」
という方には↓

「昨日、現地から帰ったばかりですが何か?」と返せる方にはすいません&お疲れ様でした。
ま、作者本人も「創竜伝」ではそういうこと言ってましたけど(笑)

ヨシ=タナーニヒトの演説
http://www.tanautsu.net/kousatsu01_20.html

ちなみにカネのほうなら、
自分は国境無き医師団に自動的に毎月、スズメの微粒子(漱石2人ぶん)をふりこんどる、えへん。
俺より優位に立ちたい人はもうちょっと張り込んでどぞ。
https://www.msf.or.jp/donate_bin/monthly.php




イスラム国を『敵』とするのか」という山田氏の主張は、結局のところこういう話とつながっているので、ついでに思い出した次第だ。

追記 「エリア88」より

書いてる当時も念頭にあったが、その時は画像が無かったので紹介しなかった。

夜月蓮@単冠湾泊地 @ririkaru1997
https://twitter.com/ririkaru1997/status/615500699275694080

エリア88を読んで一番衝撃的だったのはやっぱこれだね、それまでの平和への考え方が変わった。