「ヤバいことなら銭（ゼニ）になる」…UFCが「TUF 日本vs韓国」を検討中

■マーク・フィッシャー「TUF: 日本 vs. 韓国も検討している」
http://sadironman.seesaa.net/article/390373756.html
　UFCアジア・マネージング・ディレクターのマーク・フィッシャーがアジア戦略について……、TUFについては『TUF China』は来年も計画しているとのこと。東南アジア版TUFや日本 vs. 韓国版のTUFも検討しており、東南アジア版の方が先になるだろうとコメントしています。日本 vs. 韓国だと言葉の問題がありますが、どうするつもりでしょうか。

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レインメーカー……ゼニの雨が降る予感がするゼ。
何しろ、両国の大統領と首相、国会議員団が率先してプロモーションに協力してくれているではないか（笑）。
まさにアメリカ本国と同じく、TUFがUFCの代名詞となり、ヒット商品となるに違いない。

昨日書いたように、RoadFCでいま、小見川道大や大塚隆一、川村亮、久米鷹介といったトップ級演習を送り込んでは返り討ちにあい、実に日韓戦４勝15敗！！
DEEPでは逆に乗り込んできたチェ・ドゥホをどの日本人もストップできず、チェはラスベガスでUFCデビュー！！
UFCでは韓国人選手は大幅勝ち越し状態……

な、有様だが。しかしRoadFCだと招聘ルートもまたひとつの偏りがあるので、本当に「TUF」のカタチで両国から選手を集めたときはまた違うと思われる。

さて…気になるコーチ役だが、要は同階級に、最後に闘ったらワクワクするような選手が両陣営にバランスよくいるか、が決めてである。
幸いというか、迷う必要もなく、今現在の状態ではフェザー級一択。
川尻達也vsジョン・チャンソン、日沖発vｓチェ・ドゥホ…だろう。或いは組み合わせを入れ替えてもいい。

ただ、これって韓国選手側から見たらずいぶんとおいしくない話よ。
あくまでもＵＦＣ内でいえば
http://www.ufc.com/rankings
チャンソンｖ川尻は５位ｖｓ14位、下克上マッチだ。いくら川尻が他団体、ライト級ではジョシュ・トムソンに勝ってるといっても。
チェ・ドゥホも、いきなりベガスデビューの選手である。この前日沖が一本勝ち、あるいは全局面圧倒での判定だったら、まだしも……。

ただ、実際に試合があったらなかなかに面白いマッチメークにはなりそうだとは思うのだが。

もう一つ「日韓対抗ＴＵＦ」に期待する点がある。
以前、「グレート東郷」本の批判的紹介で述べたのだが……。

http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20060122/p2
プロレスがナショナリズムに関して−−少なくとも21世紀の日本において−−何がしかの意義があるとしたら、それはそのフェイク性そのものが、ナショナリズムを高揚させる一方で無効化、相対化、そしてパロディ化しているという一点にある。そしてそれは、同時に行われているのだ。

だって、森氏が大いに怒り、懸念する「日本人レスラーｖｓ中国人拳法家　イン靖国神社」で、本当にチャンコロやっつけろ、日本万歳、うちてしやまん、一億玉砕、八紘一宇・・・・となるだろうか。とてもそうは思えない。

これ、実はあらためて考察するに、フェイクなプロレスだけじゃなく、ガチなシュートファイトであっても本質的には変わらないと思うぞ。
実際のところ、ドゥホを迎えた後楽園のDEEPも、久米を迎えたRoadFCも、ナショナリズム的な効用が薄い薄い。両国の議員団に見せたいぐらい、紳士的にリングや金網の中の試合を見守り、両国の選手に敬意を表していたのである。
ほら、見直してみ。

2013,6,15DEEP　CAGE 昇侍vsチェ・ドゥホを見た人の感想、など - Togetterまとめ
http://togetter.com/li/518909

むしろ、コーチの川尻、日沖が（珍しく）常識人なことも含めて、TUFのスタッフが頭を抱える可能性がある（笑）。「TUFは非常識な練習が合宿所でとんでもない大暴れしなくちゃ盛り上がらねーんだよ！！」

うーん、そういう候補はそれなりにいたりするっちゃするんですが…
これを書いた時、コメント欄で「もめごとを起こして盛り上げてくれそうな選手」が名指しされてたっけ（笑）

シミュレーション「UFCが軽量級日本人を一気に引き抜き『TUFジャパン』を放映する日」 - 見えない道場本舗 (id:gryphon / @gryphonjapan) http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20101106/p1