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John 8:32 Then you will know the truth, and the truth will set you free."  複数ブログの過去記事を移管し、管理の委託を受けています/※場合により、語る対象の「ネタバレ」も在ります。ご了承ください 

町山智浩氏「テレビの『洋画劇場』が消えれば洋画ファンは衰退する。配給会社が番組作れ」…TVの「紹介番組」の影響力とは?

http://togetter.com/li/622442
から、町山智浩氏の言葉を抜粋する。

洋画の日本での動員が落ちた理由のひとつはテレビ洋画劇場がほとんど全滅したので観客が育たなくなったから。配給&宣伝会社はみんなで共同出資して毎週木曜日の夜にその週末公開の映画を紹介するテレビ番組を放送させてはどうか。ただ面白く紹介しないと意味ないけど。
  
DVDや有料放送は「入口」にはなりません。まず偶然テレビで映画を観てしまって映画ファンに自然になっていくというベースがないと。
  
スピルバーグやリンチやバートンもテレビから映画に入ったそうです。消費者を育てるにはテレビでの映画放送が必要なんですよ。
 
思春期までに洋画に慣れなかった人はその後、あまり洋画は観ないだろう。洋楽や文学もそう。思春期までにテレビから流れるJPOPとアニメの外側に出なかった人はその後もあまり出ないだろう。英語教育を強化するといっても外国の文化に興味ないのに英語だけ勉強しても身に着くわけがない
 
日本人が洋楽や洋画、外国文学をだんだん消費しなくなって、外国人が言っていることに興味なくなっているのに、英語だけ勉強しろと言っても無理な話だよ

自分が、このtogetterのコメント欄につけた言葉

90年代末からゼロ年代前半の総合格闘技ブームには無料の紹介番組、フジテレビの「SRS」が果たした役割はたしかに大きかった。こういう無料紹介、やって成功するものと、やっても無駄なものの違いってなんだろう??なんでもやれば効果はあるのかな?

あ、いま気づいたけど「ただで、何気なく見てもらうのがファン作りの第一歩。それ単独の採算は度外視して、まずはテレビの枠確保を」って、要は「韓流戦略」だよね。「国が補助金を出してでも、まずは外国でコンテンツを放送させよう」ってやっぱり正解なんだよ。

韓流戦略を見習おうシリーズ

■韓流ドラマ「朱蒙」がイランで超大人気。日本人にも「ヘイ、チュモン!」…
http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20101014/p3
  
■「韓流が裏技・表技どっちにしろ輸出に成功してるなら、怒る前に真似したい」
http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20110804/p5
 
中国嫁日記の井上氏、中国のいまを語る(※中国の韓流人気に触れられています)
http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20130322/p7

 
関連した日本の戦略シリーズ

Jリーグを海外で無料放送し、ファンを増やす?
http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20121231/p4
 
■「パシフィック・リム」雑感
http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20130821/p2
から孫引き

http://togetter.com/li/530680
①ギレルモ「1960−70年代、メキシコに日本のポップカルチャーが一気に入ってきたんだ。僕らの娯楽の5-6割は日本発のものだったと思うよ。なぜかは分からないが、たぶん映画やTVの権利料が安かったんじゃないかな。理由はさておき、こうして僕らはウルトラマンウルトラセブンウルトラQなどの円谷英二の特撮TVシリーズ、コメットさんやマグマ大使キャプテンウルトラなどの実写ファンタジー、そして鉄人28号藤子不二雄パーマン狼少年ケン、スカイヤーズ5、そして黄金バットといったアニメを見れたんだ」


もうひとつの「格闘技番組」の話。
思えば、「さすがに20億円の損はしゃれにならん。もうUFCはやめよう」と言ってきたオーナーに、デイナ・ホワイトが頼み込んで最後の挑戦を行い、それが大逆転ホームランとなったのが、無料で見られる(※米国のケーブルテレビはセットで、実質無料感覚である)総合格闘技の”紹介番組”「TUF」でありました。

地位が揺らいでいるものまた事実であろうが、それでもテレビはなお「影響力の王様」であることもまた事実だ。
ただ、「昼の気軽な洋画放送が洋画ファンを育てた」「配給会社が金を出し合って洋画紹介番組を作るのが復活の一歩」というのが正しいとして、ならほかのあらゆるジャンルで、テレビの放送、紹介番組が復活や人気爆発の導火線となるだろうか?
洋楽。
演歌。
洋画。
韓流映画。
インド映画。
フランス映画。
総合格闘技
キックボクシング。
卓球。
カバディ
漫画。
テレビゲーム。
ボードゲーム
盆栽。
ゲートボール。
代数幾何
微分積分


何かは、たしかにテレビで紹介番組があれば爆発的に人気が出そうだし、何かは、いくらやっても無駄金になりそうな気もする(笑)。実際に「紹介番組」が生まれるかどうかは、面白い需要と供給のバランスがあるのだろう。あるいはふといスポンサー…「リキちゃんがやるなら、オレ、カネ出すよ!!」な人がいるかいないかだろうな。

これはあるいは、最近出てきた無料漫画サイト、あるいは無料のケロリン桶、あるいはわずか200円の月刊HERO'Sにつながるのかもしれないっす。

「怪盗ルパン伝アバンチュリエ」移籍連載の「月刊ヒーローズ」がわずか200円で笑った/漫画は「スポンサー時代」かも。
http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20130307/p4
 
テレビと、地上波と、CSと、スポンサーと、あれこれと・・・
http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20130322/p4