名のる名もない 2013/12/22 02:47
エントリと全く関係ないですが、gryphonさんが好きそうな話だと思いました。
既にご存知でしたら、すいません。ゲーマーがピュリツァー賞記者を否定する
http://t.co/dq99i4QSIm
・・・ハーシュさんの記事は、12月8日に公開された。
その翌日付けで、こんなタイトルの記事が「フォーリン・ポリシー」で公開された。「シーモア・ハーシュによる化学兵器の誤射――伝説的記者がシリアのサリン攻撃で間違えたこと」
ただの批判なら、いろいろとあるだろうが、それが「フォーリン・ポリシー」に載るというのがただごとじゃないね。
ただ「さもありなん」であります。
軍事問題で、ブロガーが専門的な評論家や記者に突っ込んで議論になるパターンは日本でもさんざん見たし(笑)
ようは「ビッグデータ」時代の必然だと思う。
・・・徹底的に動画をチェックし、信頼できる情報とそうでないものを見分ける時間がある。600ものユーチューブチャンネルを、毎日ひたすらチェックするだけの時間は、どんな専門家にもない。
そこがヒギンズさんの専門性だ。
情報の精度は評判を呼び、専門家筋の読者がつくようになる。
今までも「一人の天才より、数万人のアマチュアが追ったほうが確実に成果が出る」学問分野があった。
それは彗星の発見(コメットハンター)であり、言葉の初出を探る研究など。
古文書研究などもそういうところがたぶんあるだろう。
オープンデータが膨大になればなるほど、、専門家でも追いきれないし、蓄積しきれない。映像から軍事のディティールを追うのもそれに近い。長く見る、たくさん見ることで、専門家が気づかないことを発見する人がいてもぜんぜんおかしくない。
とくに軍事情報はどこかで秘密にぶちあたり、
周辺の膨大な、断片的な情報を、整理して推測する必要があるから、こういう傾向が強いのだろう。
今後はそういう発見を、たとえば大胆にもフォーリンポリシーが載せたように、どこが評価し、公開するかが鍵となるだろう。つまりはキュレーションってやつですな。
さらに、こういう形での基盤づくりがあると言う。
ヒギンズさんのような目利きの存在は貴重だ。
それでは生活ができない。
そこで、クラウドファンディングサイト「インディゴーゴー」などで資金提供を募り、1万7000ドルを集めたという。ヒューマン・ライツ・ウォッチなどからの発注の仕事も請け負っているようだ。
ヒギンズさんは、このようなオープンソースの調査報道のプラットフォームになる新しいサイトを、年明けに立ち上げる予定だという。
その新サイトでは、他のライターとともに、オープンソースの調査報道の手法などを解説したり、そのような情報のハブとしての機能を果たす構想のようだ。
ふうむ。ただ、日本でこういう小額寄付、クラウドファンディングが成功するかどうかは、税金の問題もあるし、上のUFCネット放送を気軽に払う「文化」があるかにも関係しているのだろう。