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John 8:32 Then you will know the truth, and the truth will set you free."  複数ブログの過去記事を移管し、管理の委託を受けています/※場合により、語る対象の「ネタバレ」も在ります。ご了承ください 

地獄の大技「仏壇返し(呼び戻し)」の封印、白鵬が16年ぶりに解く。前回の使い手は貴乃花…しかも「観客論」も意識?

これはぜひとも、まず動画をご覧ください。
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130922/k10014730851000.html

呼び戻しのまたの名は『仏壇がえし』
つまり禅の公案にある
「仏に逢ふては仏を殺し、祖に逢ふては祖を殺し、生死岸頭に於ては大自在を得、六道四生の中に向って遊戯三昧ならん」
というその精神を体現した技なのであります。
うそつけ。というか上の意味分からんし。しとしとぴっちゃん。
でまあ、
それはいいんだけど、取り組み後のヨコヅナのコメント。

…呼び戻しは別名・仏壇返しとも呼ばれ、幕内では1997年春場所貴乃花(元横綱)が決めて以来、16年ぶり。「土俵の鬼」と呼ばれた初代・若乃花(元横綱)の得意技でもあり、ファンだった白鵬は「どうしてこんな技が出せるのか」と当時の映像を見て興味を持ち、稽古(けいこ)場や花相撲で何度も取り組んできた

 先月下旬のインドネシアジャカルタ巡業でも多彩な技で観客を沸かした白鵬は今場所前、「豪快な相撲があれば『やっぱり横綱は強かった』とお客さんも喜ぶ」と再認識。相撲人気を広げたいという一種のパフォーマンスだが、柔軟で強靱(きょうじん)な下半身があればこそ。
http://mainichi.jp/sports/news/20130923k0000m050045000c.html

綱の心得を授けられた。そして、この技を知った。花田さんの葬儀後、再現を決めた。どうすれば決まるか。研究し、何度か挑む。それでもできず、1度は興味も薄れかけた。そんな曲折を経て、やっとかなえた。それは同時に、土俵の鬼をよみがえらせもした。

 「ファンですから。豪快な映像ほどはいかなかったけど、同じように決まってね」。中日勝ち越しの話題は1度も口にしない。この日だけは、純粋な相撲少年がいるだけだった。【今村健人】
http://number.bunshun.jp/articles/-/692967

 ◆呼び戻し 四つに組み、相手を上手の方から下手側の懐へ呼び込むようにして、相手の体を浮かせる。その時に差し手を返しながら前に突き出すようにしてひねり倒す大技。反動を利用して反対方向に倒すので、この名がついた。突き出した差し手を抜き、相手の胸に当てて裏返すと「仏壇返し」と呼ばれる大技になるが、決まり手は「呼び戻し」で統一。初代若乃花は15度も決めた。平成以降、幕内では93年秋場所2日目に貴ノ浪が寺尾に、97年春場所9日目に貴乃花が剣晃に決めて以来3度目。

 この日は「上手を取るまで全然考えていなかった。ダメもとというかダメだったら寄り切る、という流れ。時間がかかったから、たたきつけてやろうという気持ちがあったのかな」と狙ったわけではなく、勝負に徹する中で自然とできた。
 「一時、いろいろ勉強した。上手投げのふりをする。相手は投げられたくなくて腰を引く。その瞬間にパッと返す」
 4場所連続29度目の8日目勝ち越しを、念願の荒技で決めてみせた。
http://www.chunichi.co.jp/chuspo/article/sumo/news/CK2013092302000168.html

「寄り切って勝つ」という安全策がありながら「豪快な技のほうがお客さんも喜ぶ」「昔の、この技の使い手のファンだった」という理由で派手な投げ技を選ぶ…実力に裏打ちされたギミック!!
かつて鉄人ルー・テーズは、自分とカール・ゴッチがタッグを組んだ映像を久しぶりに見たとき、キーロックをかけたアントニオ猪木を持ち上げるゴッチを指して、「わたしが認める『ギミック』とは、こういうのを言うんだ!顔にペイントするとか霧を吹くなんてギミックじゃない!」
と言っていた。すでにそのルー・テーズの境地に達した感もある白鵬のこの「ギミック」、なら、鉄人も満足されただろうか。