http://mmaplanet.jp/archives/1786262.html
http://d.hatena.ne.jp/lutalivre/20130707/1373166357
なかなか勝てないね。
「一子相伝」という武術が実際にどれぐらいあったのかは知らないけど、実際の話としてとある一族が長年、何代にもわたって一流であり続ける、というのは相当に難しい。例えば歌舞伎もかもだが、ある程度はその環境によって「幼少からの専門的な指導」を受けられる。それでカバーできるのかもしれないが、肉体的なこともセンスのこともある。
「名君」だって(一子相伝じゃないけど)、清国のヌルハチ〜乾隆帝の4代英傑、ローマの「五賢帝」が世界史上の奇跡として特筆されるぐらいだものね。
だがだが。
これはひねリン(堀内勇)氏が言ってたけど、ホイスやヒクソンの次の世代はとにかく体格的に恵まれた人が多く、まずは「デ、デケエッ」と驚かす恵まれた肉体とパワーを持っていたという。それに加えて柔術ではン百戦無敗、とはいかないけど、それぞれ十分といえる実績を残してMMAに転向(あるいは並行しての参戦)していった。
打撃やテイクダウン(レスリング)が必要なことも十分分かった上で。
しかし・・・・ああ、それでもグレイシー、ミレニアムを迎えてからのUFC勝利はいまだし。
かくも残酷に、競技性の進歩を見せ付けられる光景は無い。
逆にいえば・・・「グレイシー、寝技凄いけどその寝技前の攻防で勝てばいいんじゃね?テイクダウンをがっちりとレスリング技術で耐えて、打撃で上回ればいいんじゃね?」という”解”(高橋vsイズマイウだね)に気づく前、その解に偶然たどり着かれることなくきっちりとホイスやヒクソン、ヘンゾらのグレイシーがトーナメントで連勝してくれたことは本当によかった。
あの20年前、1993年のUFC幕開け直後、偶然にもそういう戦法の相手に不覚をとり、グレイシーのだれかが準決勝とかで敗れて「うーん、世界最強の格闘技なんてやっぱりどれがどれか分からないよね」とPPV視聴者が納得したら、そこでUFCは2、3年で終わっていたかもしれない。
MMAの発展には「底なしの神秘グレイシー柔術!!」「だれがグレイシーを倒せるんだ?」はやはり最初の”離陸”のエネルギーだったのだろう。
にしても、やっぱりグレイシーの名前は特別な意味を持つ。ホジャー・グレイシー、もう一度練り直して、UFCで連勝してほしいもの。
ただ、柔術全体でいうと今、その期待を担うのはジャカレイ。
彼は「マクー空間」なみにその国の国民が3倍強くなるというブラジルで、よりによって岡見勇信と戦う・・・
■岡見勇信が9.4UFCでホナウド・ジャカレイと対戦
http://sportsnavi.yahoo.co.jp/sports/fight/headlines/article/20130626-00000001-spnavi