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John 8:32 Then you will know the truth, and the truth will set you free."  複数ブログの過去記事を移管し、管理の委託を受けています 

ボブ・サップ「野獣の怒り」/宝島編集部「実録プロレス裁判」発売された

野獣の怒り

野獣の怒り

03年大晦日ボブ・サップが曙をノックアウトしたTBS「K-1 Dynamite!!」は紅白を超える瞬間最高視聴率43%を記録した。
これほどまでに注目を集めた格闘技人気は、なぜ呆気なく消え去ってしまったのか。
00年代中盤まで、K-1、PRIDE、プロレスとさまざまなリングで活躍したサップ。
その舞台裏では、業界崩壊を暗示するかような幾多のトラブルが頻出していた。
無能だったK-1谷川体制、搾取されるファイターたち、ファイトマネーの未払い、
試合で繰り出された“禁じ手攻撃"、ヤクザと格闘技……
日本格闘技界の暗部を野獣が初めて明かす!

まだ両方とも読めていませんが、ボブ・サップ本は週刊大衆でパブリシティ記事が載っていた。4月1日から、週刊大衆とは長いお付き合いになる(漫画版「木村政彦はなぜ力道山を殺さなかったのか」載るので)と思うが、読むのには少し社会的地位を失う覚悟がいる表紙だ(笑)。
サップ記事は単行本の興趣をそがないように斜め読みしただけだが、オランダのホースト戦ドタキャンなど・・・たぶん一般的には面白い。我々は必要以上に知りすぎていて新鮮味がない、という本になる可能性もあるようだ。
興味深いのは・・・週刊大衆だからその独自記事かもしれないけど(笑)サップは「K-1・PRIDE全盛時代、いかに俺を含めて選手はモテたか」についても語ってるらしい。ま、世の興味はひくよね、そこんところは(笑)。
もうひとつは・・・
サップがいま「引退して肉体的な障害と金銭上の困難に苦しんでいるファイター」の支援活動をしている、らしいことで・・・それは大変立派だが・・・いまの「健康のためすぐタップしてギャラだけもらいましょう」「呼ばれて、とび出てパパパパーン(マットをタップする音)」なファイトを見ていると・・・なんかもやもや感もあるよなぁ(笑)。
あ、細野不二彦「いとしのバットマン」には「野球界の選手に冷たい仕打ちへの抗議、レジスタンスとして、敢えて二軍にとどまる実力者」がいた。

「スポーツ界のチャイルドポルノ」と米国の議員が罵倒したMMA・・・格闘技界そのものへの抗議として、いまのボブサップは敢えてそういう試合をお客に見せている、かもかもかもしれない・・・。これに(笑)で締めようと思ったが、それを考えるとちょっと笑いもしぼんで、シリアスに思いを致してしまう。

実録 プロレス裁判

実録 プロレス裁判

別冊宝島が報じてきた近年のプロレス業界をめぐる「法廷闘争」約15本を掲載。リング上のアングルとは一線を画す迫力満点の「リアルファイト」、その一部始終を収録します。PRIDE崩壊の引き金を引いた「猪木ボンバイエ訴訟」、全日本プロレスを襲った「株式返還訴訟」、ノアを舞台に繰り広げられた「大型詐欺事件」ほか、スキャンダルの核心をえぐる法廷リポート集。
内容(「BOOK」データベースより)
別冊宝島』が報じた「ガチンコ法廷リポート」全収録!リング上より熱く面白い「金銭バトル」15連発。

再録本かな?これもまだ未読ですが・・・・これは単行本にしてみると、実にアイデア賞ものだなあと思わざるをえない。というのは「実に簡単、楽に(最低限は)作れる」本だからだ。
わたしはそう、言える資格があると思うよ。
だって自分も・・・もとはこの「別冊宝島」記事を読んでだけど、興味をもった事件の法廷記録を法務局で調べてここで発表したことがある。

■「1試合4千万円」の時代〜藤田和之vsWVRの民事訴訟、詳細を調べました。
http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20111125/p1

そう、藤田vs戦極の裁判闘争・・・に至る前にはやめに和解したんだけそね。
それなりにリンクも張られ、読者の興味を引いたことだけは間違いない。


そのほかにも、自分の興味のおもむくままに法廷記録を閲覧したリポートを書いている。
こういうのには「調査報道」のタグをつけているけど

■「幸福の科学」教祖と妻の民事訴訟は、お互いどんな言い分があるのか(「霊言」をだれが裁くのか)?〜訴状から
http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20121110/p5

■「ドキュメンタリー映画に勝手に登場させられた」ことを争う民事訴訟が展開中…これが問題の本丸だ!途中経過がどっかにないか?
http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20100617/p4
■9月27日、映画「靖国」裁判の口頭弁論がある。これこそあの事件の「言論の自由」の本丸なのに…
http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20100920/p2
■映画「靖国 YASUKUNI」の「無断撮影され、映画に登場させられた。肖像権侵害だ」訴訟、原告実質勝訴で和解??
http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20110217/p2

いずれも「宗教における見なしの自由」や「ドキュメンタリーにおける当事者の意思の限界(「撮る」というパワー)」など、ずっと関連のテーマを追う中で「この裁判、興味あるなあ」と思ったものを知るために、法廷記録を見たのだ。


で、これは基本、才能がいらない(笑)。おれはやはりタダで書いてるブログでもあり、記録の筆写はテキトーに手を抜いてぞんざいにしたのだが(裁判記録はメモは自由だが、手書きに限定される)、仕事となれば一字一句正確に写しますよ。で、その記録を基にすれば一丁あがり。ふつうは秘密中の秘密である契約の詳細や、具体的な報酬額まであきらかなんだ。夫婦・・・というか、再臨の仏陀と美の女神アフロディーテの夫婦仲が冷え込んでいくさままであきらかになる(笑)

もちろん、「こんな民事訴訟が始まっている!」ということをキャッチすること自体がスクープだし、それをどう味つけしていくか、周辺取材をしていくかが取材力であることは重々承知(記録を持っていると「インタビューに応じていただけないと、記録をそのまま載せるしかないですが…もっと言い分がおありになるかと」というアプローチもしやすい)。だが「最低限」の内容は「法務局にいって記録をひたすら筆写する」ことで担保できるのも間違いない。

で、何がいいたいかというと・・・宝島社はこのシリーズの続刊・・・あるいは有象無象の出版社が企画、アイデアをぱくっとおいしく頂いて

「実録 XXXX裁判」

というのを定番化してほしい、と思うのです。初出・・・こんな裁判があるよー、という情報のキャッチは週刊誌に任せてもいい。週刊誌はページの制約上、どんなにやっても十数ページどまりだし、最初から最後までフォローはされない。
単行本、ムックではもっとどーんとスペースをとって、細部まで追えばそれだけでオリジナリティが出来る。
「実録 マンガ裁判」
「実録 プロ野球裁判」
「実録 映画裁判」
「実録 アイドル裁判」
・・・・・・・・・どれもそれなりに、一定部数が見込めるような気がするんだよな。
何か、核になる裁判があったときに、それに対応して出せばいいかもだし。

てか、これをやっているのが安藤健二氏で・・・キャンディキャンディ裁判、円谷プロvsチャイヨーの詳細なルポ(封印作品の憂鬱)なんてのは、それだけで面白かったじゃない。

封印作品の憂鬱

封印作品の憂鬱

で、たとえば彼の2年前のルポ。
この裁判がその後どういうふうに展開したかって知りたくない?

本多猪四郎監督の遺族「ゴジラの権利」で東宝と紛争(取材:安藤健二
http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20111201/p3

安藤健二氏が今後の単行本にまとめるかもしれないけど、パクリ企画で、おいしく裁判記録を拝見したどこかが
「実録 特撮裁判」
を出しても、それは喝采したいのであります。