http://blog.livedoor.jp/nhbnews/archives/52316289.html
- 作者: 増田俊也
- 出版社/メーカー: 角川書店(角川グループパブリッシング)
- 発売日: 2013/03/01
- メディア: 単行本
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主人公は、高校時代に七帝柔道という寝技だけの特異な柔道が旧七帝大にあることを知り、それに憧れて2浪して遠く北海道大学柔道部に入部。そこにあったのは、15人のチーム総力を挙げての団体戦、一本勝ちのみ、場外なし、参ったなし、という壮絶な世界だった。しかし、かつて超弩級をそろえ、圧倒的な力を誇った北大柔道部は七帝戦連続最下位を続けるどん底の状態だった。そこから脱出し、なんとしても七帝柔道での優勝を目指し「練習量が必ず結果に出る。努力は必ず報われるはずだ」という言葉を信じて極限の練習量をこなしていく。
連覇を続ける常勝京都大学、それを追う東北大学、立ち技旋風を巻き起こす東京大学、緻密な寝技の名古屋大学、超弩級を揃える大阪大学、怪力軍団の九州大学、ライバルの他の七帝柔道の6校も、それぞれ全国各地で厳しい練習をこなして七帝戦優勝を目指している。そこで北大は浮上することができるのか……。
偏差値だけで生きてきた頭でっかちの青年たちが、それが通じない世界に飛び込み、今までのプライドをずたずたに破壊され、「強さ」「腕力」という新たなる世界で己の限界に挑んでいく。
個性あふれる先輩や同期たちに囲まれ、日本一広い北海道大学キャンパスで、吹雪の吹きすさぶなか、練習だけではなく、学問にも悩みながら、大学祭や恋愛、部の伝統行事などで、悩み、苦しみ、笑い、悲しみ、また泣き、笑う。そして涙のラストシーン……。
人間の苦悩。仲間との絆。恋愛。男性女性関係なく、また年齢も関係なく、あらゆる人間が共有し共感できる青春そのものが、北の果て札幌を舞台に描かれる。