2012年9月9日、読売新聞日曜版「オンリーワン」。
初めてこの技を使ったのはキャリア3、4年の若手時代。当時、はるかに格上の・・・チャボ・ゲレロ戦だった。(略)「勝ち負け以前に、チャボをビックリさせて俺のことを覚えてもらおう」と、プロレス界では掟破りとも言える「相手の持ち技」をアドリブでお見舞いした。それが歴史的な1発目となった。
「そしたらチャボがものすごく怒っちゃってね。ボコボコにやられちゃいました」と苦笑する。
珍しくない話というか、越中のヒップドロップの話ならこれが初公開の秘話ってことはないと思うが、自分は知らなかったこと・・・あと、「先輩、格上のレスラーのもち技を『掟やぶり』で使うと、ボコボコにされる」という話は、当時も厳然としてあったんだなあ、という証言として。
もっとも『掟破り』は藤波のさそり固めも猪木の逆ラリアットも、おそらくは観客を大ヒートさせるために練りに練って放ったムーブだったろうし・・・「大技の連携をやめて、一撃必殺の決め技でフィニッシュ!」というふうに日本のプロレスもかわりつつあるから、逆に「必殺技のマネ」は昔以上にタブーかもしれない。
どこが変わって、どこが昔と同じになっているのだろう。