INVISIBLE D. ーQUIET & COLORFUL PLACE-

John 8:32 Then you will know the truth, and the truth will set you free."  複数ブログの過去記事を移管し、管理の委託を受けています 

シュウ・ヒラタ氏「海外ではどんな小団体も、映像の権利は手放さない。日本もそうしないと今後は…」(格闘秘宝館メルマガ)

昨日、格闘秘宝館のメルマガでシュウ・ヒラタ氏が、UFCジャパンの話に関連しておもろいことを言っている、という話の続き。
それは・・・自分も興味を持ってずっと注目していて、でもやっぱり秘密情報が多くてわからない「映像権」の話。

・・・つまり興行は1日ですからチケット収入はその1日だけのもので、それ以上の収益はないわけです。となると、残りはやっぱりいろんな国で映像を流すことで得る放映権料・・・(略)映像を売るというのがキーとなってくると思うんです。
 となると、これは最初に戻りますが、やっぱり、何カ国で流すの? それともネットで有料でやるの? など・・・(略)ご存知の通り、ズッファは自分のクルーで撮影し、映像は100%ズッファの持ち物なので、この映像から発生する収入はすべてズッファ・・・(略)。実を言うと、これは欧米ではどの団体でも同じです。映像は自前で撮り、コントロールし、それを売るのも団体側がやる(ベラトールはバイアコムの傘下に入る前までは自前のクルーで撮影してました)。
 でも日本の団体は自前のクルーで撮影せずに、テレビ局のクルーに撮影させて、そのかわり権利の半分とかをTV局に譲渡しているわけなんですよね。けどそれだと、常にTV局の承認をもらわないと、国外で映像を流すことができないということなんです。

事実として、そうだろうということはなんとなく聞いているし、知っている。
地上波放送がつくようなメジャー団体はいうにおよばずだが、インディ的な団体も、「サムライTV」に撮影のコストとノウハウを任せて、その分サムライTVが権利を持つ、と。

問題は、そうすることの「収支」だ。イベントを撮影してコンテンツにする、というのは、それなりにお高いし、放送してくれるサムライTVとのこの持ちつ持たれつの関係は有意義ではないか、と思いきや、シュウ・ヒラタ氏はそれは明白に良くない、と断ずる。

 これは欧米の団体からすればクレージーなことなんですよ。
 映像は団体の大切な資産・・・(略)何で映像の権利を他の人とシェアしないといけないの!?という考えなんです。映像というのは、大会の後も団体側に収入を産んでくれるものですし、例えば今後その団体が他の団体に買収される時があったとしても、これは資産となるわけなんですよね。
 でもそれを初めからギプアップするというこの日本の格闘技業界の古いスタイル・・・(略)修斗、DEEP、パンクラスなどの大会でも素晴らしい試合がたくさんあるんですよね。でもその映像が海外で流れていますか!?ということになると、いま海外でオンエアされているのは、DEEPとJEWELSだけです。
 パンクラスK-1アーカイブものはオンエアされていますが、現在のもの、つまり大会後一週間以内に海外でオンエアされているのは、DEEPとJEWELSだけなんです。
 ベラトールとかは70カ国以上でオンエアされていますし、例えば中国のレジェンドだって、シンガポールのONE FCだって映像はそれなりの数の国でオンエアされているんですよね。
 何で日本の団体の映像は海外でオンエアされないの!?と・・・ つまり、ちゃんと海外市場を視野に入れて映像での収益を・・・本当の意味で独立しないといけない、と・・・・・
http://www.mag2.com/m/0001270430.html

まず、DEEP・ジュエルスがちゃんと海外に販売している、というのがすごいものだと思った。DEEPはもちろん、けっこう昔は海外の強豪は出ていたけど今はほぼドメスチック。ボスの佐伯繁さんは海外売り込みのメールが英語だと、「俺が読めんわ!日本の試合に出たいなら日本後のメール送るのが当然だろう?」というぐらいのドメスチックだ。
それでも「ドイツに熱心なDEEPファンがいる」とも聞くし、やはり日本の中で今は実質トップだという、そのレベルも伝わるのだろうか。女子格闘技のパッケージで団体として撃っているのは、この前米国で旗揚げした団体を除けば日本が唯一の発信国だったし、珍しさもあるだろうから結構納得する。それでも売れる団体は、それなりの工夫や努力があったからだろうな。

さて、本当に団体が全部の映像権利をコントロールできるようになったときに、それは制作をしてもらうかわりに権利を分ける今の方式よりお得なのかどうか?
「持ってても売れなきゃ、ねえ」とも思うし、でも「レジェンドFCが売れるなら、うちのはましじゃね?」とも思うし。
それにあっちの「外国に売る」「外国で放送される」てのは、例の香港をキーとした衛星ネットワークに売る、ということの言いかえだったりする。その場合、実況なりコールなりが英語や中国語であることひとつだけで有利だろうしね。
さらに言えば、全団体が自前の団体映像権利を持って「どこに売ろうか?どこかに買い手がいないか?」と目をぎらぎらさせてきたら「ぼく、選手のマネジメントだけじゃなくて映像の売買の仲介もはじめたんですよねえ」と、そういう職業の人のビジネスチャンスがひろがるという深謀遠慮もあるのではないか、と(笑)

サムライと団体の映像権利も、まちがいなく変わって来ている、らしいが。

以前も書いたけど、パンクラスでは「この前の大会」の映像をDVDにして、会場で販売するようになった。試合数が増え、通常の放送枠では収まらないこともあるだろうし、また徐々にサムライが「映像のコントロール権」を手放しているんじゃないか、というのが俺の推測です。
サムライTVも開局15年とかそこら。
あまりに多数の団体の映像権利をもっていても、それをたてに団体自身が商売するのを妨げるほどでもないだろうし、自分で持ってても金にならない。それに出版社の権利のように、一定期間が過ぎたら無くなるものもあるのだろう。

そんな中、最新号のDropkickでは、伝説のDEEP第6回大会がDVD付録になった。

Dropkick(ドロップキック) Vol.7 (晋遊舎ムック)

Dropkick(ドロップキック) Vol.7 (晋遊舎ムック)

この大会は出場選手が今でも人気のある人たちの目白押しで、今でも決して古びてはいない、と思う。
だけどたとえば一枚かんでいたスカパー、サムライが自分でこの映像権利を2012年のいま、お金にかえる、というのも難しくはありましょう。そのちょうどバランスを取ったアイデアが「専門誌ムックの付録に添付」なのだろうな。
新日本プロレスのDVDつき雑誌も大ヒットしたし、今後はこういう例も増えていくのだろう。
映像の権利がどうなっていくのかは注目したい。

その一方で、権利問題での「お蔵入り」も増える??

戦極
K-1
ケージフォース。
MARS。

まあ「単に再放送やDVD化などの需要がない」のか「出したい、流したい人はいるのだが権利問題でできない」かどうかは外野が知るすべはない。戦極はちょっと、ややこしいといううわさを聞かないではないが・・・・。これらは今、どうなっていくのだろう。