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遠藤浩輝 @hiroki_endo
増田俊也著「木村政彦はなぜ力道山を殺さなかったのか」新潮社 ようやく読了。マッシブ。自分はフィクションでよかった。物凄い取材量。柔道家として木村政彦に寄りつつも力道山とプロレスの魅力も否定出来ず、誰も断罪しないが為に増田氏自身が追い詰められていく。
ハイライトは力道山がブック破りをしなければ、ガチなら木村が勝っていた筈だ、と証言を集めようとするも尽く否定的意見をうけ、誰のせいにもしなかった、できなかった木村政彦と同調してアイデンティティが揺らぐ増田氏の独白。これは皮肉か。
それでも誰も断罪せずに、破天荒かつチャーミングな二人の昭和の男に讃歌を捧げる筆致のラストは感傷的ではあるが極上の感傷だと思う。この厚さで七万部を超えた事も素晴らしい。
しかし何かな、体のデカイ破天荒かつチャーミングな男が四角四面な競技の世界に殴り込んで暴れ回る姿をみるのは皆好きなんだなあ…。
- 作者: 増田俊也
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2011/09/30
- メディア: 単行本
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(続く)(続き)などの表記を除いて、一つながりの文にまとめさせてもらいました。
「オールラウンダー廻」最新刊は来月。
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8発売予定:2012年03月23日
予価:570円(税込)