昨日、エントリに書いた
■禁断の「全ガチ」相撲が遂に実現?夏場所が開く未知の扉は…
http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20110406/p1
は意外なほど多くのブックマークを頂き、相撲に国民が寄せる関心の深さをあらためて感じた。ついでに「ああっ、こんなに普通の人が読むならバッドニュース・アレンとかアンドレイ・コピィロフとか馴染みのない喩えを、注釈無しに持ってくるんじゃ無かった!」と思いました(笑)。
というか俺のブログがいまいちブレイクしないのは、いつもトップ記事が総合格闘技だからじゃないだろうか…。と思ったり。
なので柳の下にドジョウを狙い、もう一回夏場所全ガチ論を。
読みにくいシステムに絶賛更新中のはてブで頂いた中に「魁皇関」の名前が何度か出てくる。
魁皇は八百長問題でいろいろささやかれている一人だ。
八百長問題に揺れる大相撲に、さらに衝撃的な疑惑が浮上した。
大麻取締法違反で逮捕され、2008年8月に日本相撲協会から解雇されたロシア人の元幕内若ノ鵬(22) 本名ガグロエフ・ソスラン=が、きょう21日発売の「週刊現代」で現役時代に21人の力士と八百長を行ったと実名をあげて告発した。
若ノ鵬の告発は「流れでお願い」メール発覚前にもあり、またそれを撤回したりと自らぶれを起こしたりしたので、おのずから信用性が失われた部分がある。結局魁皇だって八百長認定や処分はされなかった。
しかしそれを前提として、なお若ノ鵬の告発記事を見ると、その内容にうーんと考えさせられるものがあった。
(※以下、彼のインタビュー記事はあちこちにあったので、特定できない&記憶による大意です)
【告発の大意】
自分は八百長は本来したくなかったが「これがしきたりなんだ」「やらないと”かわいがり”だ」と半ば強引に脅され、八百長グループに入った。
あいつと、
あいつと、
あいつは…云々(以下、憎しみのこもった口調での告発が続く)
しかし!そんな中で魁皇さんは本当にいい人だった。
男の中の男だった。
何しろ僕が、どうしても勝ちたい場所があった時…八百長仲間から「魁皇さんなら分かってくれる。正直に言って甘えなさいよ」とアドバイスされ、思い切ってお願いした。「この場所は親父も見ているんです。どうしても勝ちたいんです。何とか負けてくれませんか?」
そうしたら遥かに格上の魁皇関が「そうか!よしわかった!」と二つ返事でOKしてもらい、「星は返せるときに返してくれればいいから」とまで言ってくれた。
魁皇関は、他の力士に対しても、自分の都合ではなく相手の都合を最優先してくれて、時には損もかぶってくれた。力士間の星のやりとりは非常に複雑で利害も衝突するが、魁皇関のような人がその利害の衝突を(自分が負けの損害を時に多めにかぶることで)やわらげてくれた。
魁皇関のような人がいるから星のやり取りが成り立つ。
みんな、本当に魁皇関を慕い、尊敬していた。本当にすばらしい方だった
細部はところどころ不正確ながら、まあそんなストーリーがつづられていたのよ(ほんの数週間前の週刊現代?か何かだから調べられると思うけど、敢えて調べん)。
私、これを読んでまさに文字通り、というか顔文字通り、というか・・・
ぽかーん (゜Д゜) ・・・・
でしたよ。
いや分かる。目下のものを道具扱いせず最大限に尊重。自分の利益は2の次。揉め事、利害の衝突は自分がかぶって仲裁する。マイクが来たなら微笑んで おはこをひとつ 歌うだけ。
・・・なんか河島英五が入っちゃったが、八百長告発力士が、その立場を忘れて「彼は快く八百長をOKしてくれた!」と絶賛する、という流れも分からなくはないんだ。
「正義って、なんだ?」
と中二病的な青臭い疑問をぶつけたくなる、そんな話でした。
そんな魁皇の…
「1976年のアントニオ猪木」ならぬ「2009年の魁皇」
http://blog.livedoor.jp/purasoku/archives/2278925.html
09年の魁皇
09九 ☆ 8− 7 ○●○●●○○○○○●●●●○
09秋 ☆ 8− 7 ○●○●○●○○○○●●●●○
09名 ☆ 8− 7 ●○○●●○○○●●○●○○●
09夏 ☆ 8− 7 ○○●○○○○○●○●●●●●
09春 ☆ 8− 7 ●○○○○○○●○●○●●●●
09初 ☆ 8− 7 ○○○●○●○●○○●○●●●
「スポーツ見るもの語るもの」内で「魁皇」を検索してみた
http://blog.livedoor.jp/vitaminw/search?q=%B3%A1%B9%C4
まぁまず読むべし。
とくに
は必読。
【追記】コメント欄より
Poet 2011/04/07 17:17 週刊文春だったかに、1972年初場所は、まさに「禁断のガチンコ場所」だったとありましたね。前場所優勝していた横綱北の富士が7敗で途中休場、優勝は前頭5枚目という。うーん、面白そう。
gryphon 2011/04/07 20:59 ああ、昨日のエントリへのはてブで、その文春記事の紹介エントリを教えてくれた方がいました。
id:betelgeuse 「 1972年の http://d.hatena.ne.jp/warabidani/20110220/ がどのように再現されるのか、楽しみ」