http://www.nikkansports.com/general/news/p-gn-tp0-20101216-714285.html
西湖「幻の魚」クニマス 三平も釣った
すでに三平がクニマスを釣っていた! 絶滅したと思われていた秋田県田沢湖固有の陸封型淡水魚「クニマス」が、約70年ぶりに山梨県西湖で確認されたことで15日、人気漫画「釣りキチ三平」の作者、矢口高雄さん(71)は「これはスゴい」と声を震わせた。2000年に復活した“平成版三平”で最初に描いたのがクニマスだった。将来的には「田沢湖に里帰りさせることが大きなロマンだ」と興奮を隠せなかった。矢口さんの自宅の電話は朝から鳴りっ放しだった。「みんなに『おめでとう』と言われました。本当に本当ならスゴイことで、大変うれしい。ロマンを感じる」と顔をほころばせた。世界で田沢湖だけに生息していたクニマスが、富士五湖の西湖で約70年ぶりに発見された。秋田県生まれの矢口さんは特別な思いを抱いていたという。
田沢湖は戦時下の1940年、発電所建設で水量を保つため、強烈な酸性水で「毒水」と呼ばれた玉川温泉の水をひいた。魚は死滅し、固有のクニマスも絶滅したとされていた。しかし、1935年に山梨県の西湖、本栖湖にクニマスの受精卵約10万粒がそれぞれ移植されていた。今回発見されたのは、その時のクニマスと思われ、矢口さんが感じる「ロマン」は、放流から75年の歳月に対してのものだった。
2000年に「絶対に描かない」と誓っていた名作「釣りキチ三平」を18年ぶりに「平成版」として復活させた。その初回のテーマにクニマスを取り上げた。生きていると信じていたから描けた。「漫画にしたけれど、うそっぱちじゃなかったでしょ? 思い通りですよ」と口元を引き締めた。漫画では三平の亡き祖父が、田沢湖が“死の湖”になる前にクニマスの受精卵500粒を秋田の山奥に勝手に放流し、自然繁殖した設定になっている。矢口さんは「西湖は透明度が高くて、深い湖(最深73・2メートル)なのでクニマスが暮らすには絶好だったのだろう」と推測する・・・(略)
酸性の水が流れ込んで・・・という報道で気づくべきだったな。
新作「平成版」、ついに漫画文庫化! 三平が帰ってきた! 少年マガジンでの連載終了後18年ぶりに描き下ろしされた「地底湖のキノシリマス」が登場。第2巻「天狗森の巨大魚」も同時発売。
- 作者: 矢口高雄
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2009/02/06
- メディア: 文庫
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