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John 8:32 Then you will know the truth, and the truth will set you free."  複数ブログの過去記事を移管し、管理の委託を受けています/※場合により、語る対象の「ネタバレ」も在ります。ご了承ください 

ネットのイベント中継・音声中継が予想通りに花盛り。今後、競争は激化するか【全文革命】

昨日、
http://www.ustream.tv/channel/fight-hiho-kan
において格闘技のトークイベント「格闘秘宝館」の第三部が生中継された。
格闘技以外では既におなじみだったが、格闘技の有料イベントとしては、把握する限りでは初めての試みでしょう。
この前は5月に、出演者の一人でもある橋本宗洋氏が主催して、だれでも見られる「地上波放送のUFN(五味隆典デビュー)」を見ながらトーク・批評し、それが「自主副音声」になるというこれもまた格闘技では初の試みが行われました(技術的には、2、3秒ほどテレビ放送とはズレが生じ、本当の意味での副音声とするには課題が残ったようだ。)。ちなみに会場は主催者の知り合いの飲み屋(笑)。会場費安っ。
そしてストライクフォースの直前、直後には国境も日付変更線も超え、アメリカの秘境ナッシュビルからのトーク中継なんてのもあった。


ロフトプラスワンから、ネットを通じて催しものは実況できるんじゃないか?と私がブログに書いたのは2007年。

このころ、店には光回線が入ったのだそうだ。
そういう有料イベントじゃなくても「…について、俺はこう思うんだけどねー」というようなオピニオンを語るトークが可能だろうとか、トークショーや討論会はコスト的に地上波でなくてもネットでも可能だろう、とか、このへんに関しては以前も書いたけど、とにかく「そんなことはあり得ない」という声がありつつもわたしがあえて予想したことが次々と現実化していってる。
当時書いた。
http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20071211

…システム構築にどれほどのコストが掛かるのか?

「ネット中継をやるには ○○○円掛かる」という技術的な費用は、もう1年、2年経過しただけで(安くなる方向で)劇的に変わるからなんとも推計しようが無い。

「数年で劇的に変わるだろうから推論できない」という推論を上回るスピードでインフラも機材も進歩しまくってしまいどうしましょう。おまけにネット討論会の司会を田原総一朗が務める時代が来るとは思わなかったよ。これって新日本やNOAHのレスラーが、インディ団体で小銭を稼ぐようになったのと同じ構図だな(笑)。

イベントを有料にしないで無料放送することの意味や主催者にとってはソンじゃないか、というのも、継続するイベントならば一部をスペシャル的に放送すれば”宣伝”の一環になるし、またこういう話は損得とはまた別の部分もあるし、実際にそういう世界が来たらあまり問題にならなかったようだ。

ふたを開けたら「kamipro系」が格闘技のネット音声・動画部門は独占?

ただし、予想と大きく異なったのは、「技術的な壁・コストが減っていくと、こういうトークを聞かせる分野はどっとアマチュアが参入、才能ある人はそこで頭角を現し、メジャーなネット系のDJ、トークホストが生まれるだろう」という見立て。

いまのところは、という前提だが、実際にそういう時代が来たら、名古屋を拠点に独立一大勢力を築く「公武堂TV」は別として、まず次々と参入したのはkamiproを主要な発表媒体とするライターや編集部だったという。他方の雄たるFIGHT&LIFEやゴン格は「まずtwitterを始めてください…」と要望するような現状やないか(笑)。
思えば「紙のプロレス」が、プロ格闘技も扱うから「kamipro」となったわけだが「kami」のほうも改名が必要になるかも。


これはたまたまそこにいたAさんBさんが新し物好きで、機材や扱うスキルがあった……という、ITにまつわる属人的な理由もすっごく大きい。
ただ、インターネットや格闘メディアというくくりの中で、結局のところ「顔出し」「声出し」可能で、当意即妙の機転とともに斬新な視点、オピニオンを語る・・・要は「べしゃり」を商品にできる人がいなかった、ということなのだろう。
例えば私が横の「はてなアンテナ」に登録している人間で、そういう喋りができる人がいるか。


いるかもしれないし、いないかもしれない。
しかしこれは考えるより、「実践なくんば証明されず!証明なくんば信用されず!」の話なんです。実際にいま、ネット上で音声を流して格闘技トークを語り、それを聴かせるというのをやっているのがkamipro系オンリーである以上、「彼らには才能があった。他には無かった」と結論付けるしかないのです。 結果的に褒めまくってしまったが、それほどに「実際にやってる」ことは偉いのだ。

新規参入はあるかどうか

上で褒めているのは、こういうふうに言ってると「俺も出来るよ!」とか言い出してやり始める人がいそうだからだ(笑)。
まあ、なんだかんだと言うてもそう簡単に実現(しかも継続的に)できるものかというとそうでもないと思う。2011年までに、そこそこ有名になる格闘技トークネットがあと1つか、2つか増えればいいなあとは思っています。



あ、そうだ。
実はいま、記憶の片隅にあったのを思い出して調べてみたらブログ「かかとおとし」で、音声ブログというのが2009年から始まっているわ。ネット格闘技トークの歴史はさかのぼってこれを嚆矢とするのが正しい歴史教育かもしれない。「まんがはじめて物語」だったらモグタンとおねえさんが彼らに会いに行くぐらいに。


ブロガー2人が対談するという試みも、昨年10月に行っている。
http://kakato24.exblog.jp/12507612/

前回比較的好評だった音声ブログ。
今回は、マニアックなK−1ブロガーである「Blacksniper」さんとK−1についてセキララに正直に語ってみました。
題して
「かかとおとし×Blacksniper 黄色のかかとおとし」

前編は「K−1WGPFianl8」の展望です…(略)


さてそんな折、4月末のディファ・パンクラス興行の帰りに会場で会った知り合い(左の「はてなアンテナ」に)と食事をしておるときにこの話題を語り…
「ここで君たちの話を聞くと新情報とかいろいろあって面白い。ICレコーダーひとつを置いて、それをUPするぐらいは俺(Gryphon)の技術でも可能は可能だ。だが『声』を出すのにはみな抵抗があるからそこがネックだろうな」という話をしたら、意外や
「あ、声だけならぜんぜんOKっすよ」
「私も問題なし」という声がほとんど。
「そうか、予想してなかったからICレコーダー持ってきてなかったな。じゃあ仮に、ICレコーダーがあり、これをポッドキャスティングするつもりで語ってもらおうか」


結果。
仮に録音機があってもUP不可能。
「・・・が・・・を断った話」「・・・がジムを移籍した真相」「  大会のファイトマネー」などは無しの方向で。

いったいいくつ、Ust中継は生まれ、それが定着するのか。

例えば毎週出ている漫画雑誌の漫画を「今週はこれがお勧め!」「この展開はどうだろう?」とか語るようなネット番組があったら面白いなー、と思う。
なぜか西口プロレスの関係者が「西口プロレス俺たちのマンガ道」」というのをやっているようだ。「BBStation」というサイトね。
http://bbst.tv/home/index.php


しかし、kamipro関係者がネット放送をやり始めた時にも思ったのだが、結局以前ラジオやテレビの数を制限していた、「電波の枠」のたぐいはいくらでも技術革新によって、代替するものが生まれていく、

しかし、1日24時間という割り当てはこれは増やしようが無い。
実際、昨日の格闘秘宝館中継は私が別のことに予定していた時間をかなり奪っていった(笑)。
これから本当に、コンテンツの競争が激しくなっていくのう。