上の話は「面白いネタが生まれる確率」「いい選手が育つ確率」の確率論と考えるなら、同じかもしれないし違うかもしれないしそもそもどういうことか分からないのだが、例の「囲碁コンピューターのモンテカルロ法」に関係するようなしないようなそもそも分からないような。
以前紹介だけしたときは時間が無かったのだが、あらためてあの記事を見ますと
http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20090409#p3
従来のプログラムは「一間トビ」「ケイマ」などの「知識」を大量に覚えさせるのが一般的だった。1960年代の開発初期以降、プログラマーたちの努力で棋力は向上したが、級位者のレベルは脱していなかった。
主なゲームの考え得る局面数はオセロ=10の60乗、チェス=10の120乗、将棋=10の220乗、囲碁=10の360乗といわれる。囲碁は最も変化が多くすべてを調べるのは不可能。また、将棋では飛車10点、歩1点などと駒を点数化して評価に役立てているが、囲碁は石に役割の差はなく、局面によって価値は頻繁に変動するため難しい。
そんな状況を一変させたのがモンテカルロ法だ。乱数を用い確率的な立場から数学を解こうという考え方で、名称はカジノで有名なモナコの地名に由来する。ランダムに膨大な終局図を作らせ(プレーアウト)、その結果から最も勝ちやすい手を選ぶことで強いプログラムを生んだ。コンピュータ囲碁フォーラム理事で、電気通信大情報工学科の伊藤毅志助教は「数十年にもわたるプログラマーの血と汗のにじむ方法が、駆逐されるほどのインパクトでした」と語る。
これを図解で分かりやすくした朝日新聞のイラストはこれ
お前は何を言っているんだ、という台詞を投げかけたくもなるんですが、とにかく節目節目で「これが一番確率的にいい」を選んでいくと、やっぱり最後にいい位置につく確率が高くなると。夢も希望も無い、「将来の夢はサラリーマン」と小学生が語るようなお話ですが、そういうものなのかな。
んですが、はてなキーワード「モンテカルロ法」でさがすと、逆に実にファンタジックというか、モンテカルロ法幻想あふれるお話が。
http://d.hatena.ne.jp/kuippa/20090408/1239202090
為替のような短いスパンでランダムウオークする金融工学系、そしてもっといってしまうと天気予報のような完全複雑系の予測制度をもあげることが可能だということだ。
天気予報で考えてみる。
従来の天気予報であれば季節による風の知識、気圧の配置状態などから「過去の天気図との類似」から未来を予測していた。
だが、明日の天気を「終局」とすると、気圧を変化させる要因を乱数で発生させて、
こちらは囲碁と違って勝ち負けがないので結果による%にはなるが、問題はそのぶれる帯域”雲”は見極めることができる。
あとはその乱数。その乱数の種の問題だ。
その乱数の種をテクニカルな学習型からひっぱれば結構すくない試行回数でいいパフォーマンスが出るのではないかと思う。
粒度替えればもっと絞り込めるだろうし…。
そしてそしてそして!!!
http://d.hatena.ne.jp/tihara/20090415#p1
モンテカルロ法を将棋にも応用したいなと思った。ただし、将棋の場合は細長い読みをしなければならないためモンテカルロ法が適用しづらいらしい。でもなんとかして将棋に適したモンテカルロ法を作りたいと思ったので作ってみた。
「作りたいと思ったので作ってみた」
て、なにをあっさりと。
「むしゃくしゃしていたのでやった」よりたちが悪い。
まずは3×4の「どうぶつしょうぎ」で実験をすることにした。
(略)
プレイアウトを数回おこなって、相手の玉(ライオン)をとることができたら勝ちである(自殺手も生成する)。その局面からの初手に対して勝率を計算し、最も勝率の高い初手を実際に指す。どうぶつしょうぎは探索空間が狭いので、1000回のプレイアウトで、全くのランダム指しに対して、100局中100勝することができた。ただし、棋譜を見てみると詰ましているわけではなく相手の自殺手に対して的確に対応しているだけであるということが分かる。
こっから先は(その前もだが)何を書いてあるのか分からないので引用しない。
ただまあ、すごいひみつけんきゅうをこっそり行っていることは間違いない。
ちきゅうはかいばくだんを作る前に、警察に密告したほうがいいかもしれない。