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John 8:32 Then you will know the truth, and the truth will set you free."  複数ブログの過去記事を移管し、管理の委託を受けています/※場合により、語る対象の「ネタバレ」も在ります。ご了承ください 

筑紫哲也の番組で、国民投票法案論じたそうだ

1、2日前に。見逃して残念でした。
ここに今井一氏が出ていたそうだ。発言の詳細は知らないが、この人は賛否は別にして一本筋の通った信念と芸風を持ち続けていた人。
もともとの著作が「大事なことは住民投票で決めよう!」ってやつで、実に分かりやすく愚直。その分話題に広がりがなく、討論会に出るとあまり面白くないんだが、いいたいことはストレートに伝わる。

で、昔は産廃だとか基地だとか治水だとかが「住民投票」のテーマで、むしろ国と対立するために、こぞって進歩派は直接投票を礼賛していたが、いよいよ憲法に明記された「改正の際の国民投票」に関し「憲法にそう書いてあるのに、実務的な仕組みがきまってないでしょ? じゃあ決めなきゃ」という実に反対しにくい論理を振りかざし、改憲派が声を上げた。

このとき、多くの進歩派がアレコレと言葉を弄し、これには反対やら慎重な方針を見せた。
これは政局論、状況論としては分かる、というかまっとうな情勢判断だ。だが論理的一貫性、知的誠実性の面からはとても正当化できない。(もともと、その股割きを狙っての仕掛けだろう)


その分かれ道で今井一氏は完全と「一貫性」と「知的誠実」の立場に立った。
国民投票の手続きを決めたら改憲に近づくから反対、というのは、ゲームに勝てないからグラウンドに出てこない、というのと同じだ」「護憲したいなら、国民投票で否決すればいいだけじゃないか」。


人脈や世間づきあい的にはこれ、非常につらいんだよ、彼の立場にたてば。それでも言う今井氏。
なんとも愚直な話だ。たぶん、彼は本当に憲法改正案が出たらいわゆる「(現行の)護憲」の立場に立って一票を投じるのではないか。

http://www.magazine9.jp/interv/imai/index.html

ところが9条護憲派の中には「たとえどんなに真っ当なものであっても、国民投票法の制定には絶対反対」と主張する方がいます。国民投票法作りは、「改憲の一里塚作り」「9条を刺し殺すための包丁研ぎ」というわけですが、国民投票は「護憲の防波堤」「9条を蘇生するための特効薬」になる可能性もあるんですよ。つまり、国民投票は制度として価値中立であり、真っ当なルール設定がなされれば「護憲のための国民投票」とか「改憲のための国民投票」などというものはなく、あるのは「主権者に改憲の是非を問う国民投票」だけです。

だから、9条を護りたいという人は「改正の発議」がなされないように努めるとか、国民投票で「改正反対票」が多数を占めるように努めるべきであって、私たちの主権行使を保障する国民投票法の制定に反対するという主張は、多くの国民の理解や共感を得られるとは思えません。

この今井氏の紹介話、ずっと書こうと思っていたのに、怠けていたらテレビの後追いになっちゃったかな? やはり思いついたら書かないとね。
今井氏らがやっている [国民投票住民投票]情報室
http://www.ref-info.net/