感想は大体、タイトルの一文で言い尽くしているよ。
特筆すべき2試合は、結果的にやはり高阪剛の引退試合となったマーク・ハントとの一戦、そしてジョシュ・バーネットvsエミリヤーネンコ・アレキサンダーだ。
高阪剛、すべてが報われたる花道
おつかれさまでしたの一言だろう。
花くまゆうさくが、まだ版が小さい「紙プロ」で書いた
「今度デビューした高阪剛は、浅草キッドだ。(共通点は)新人ではあるが、前に同じところからデビューした先輩たちより、段違いの実力がある」
という意味の一文で名前を覚えて、はや10年以上。
高阪とともに、われわれは日本人の逆襲を見た。
イーゲン井上を破ってのトーナメント・オブ・J優勝。
リングスに来たモーリス・スミスにみなしり込みする中、真っ先に手を上げ対戦。この一試合でモーリスは自分の寝技コーチに高阪を招聘。
金網に入ってキモを撃破、「世界のTK」へ。
バス・ルッテンとの伝説の死闘
高阪とともに、われわれはリングス最後の光芒を見た。
「合わせ鏡のTKとKT(田村潔司)」
「KOKでランディ・クートアに決めた払い腰」
「唯一ヒョードルに勝利した男」
高阪とともに、われわれは「格闘技日本代表チーム」を見た。
「僕は格闘家の友人少ないですけど、その一人がリングスのTKってのもすごいですよね」(高橋義生)
「尊敬する人−高阪剛さん」(まだU-File時代の長南亮が選手名鑑に)
「まあ、ツヨシがすでにこの世界にいたから回り道しないで学べたよね」(吉田秀彦)
「相手に一本勝ちして、リングに入ってきた高阪さんにそのまま抱きつく。そんな光景をイメージして、これを現実にしたいと強く願ったから勝てました」(アライケンジをフロントチョークで落とした関直喜選手)
「桜庭さんはつかみ所のない雲の強さ、高橋さんは物凄い風の強さ、そして高阪さんは底の測れない海の強さです」(藤田和之)
「僕、UFCでBJペンに秒殺されて泣いてたら、いつも優しい高阪さんがすごい顔で『泣くナなっ!こんなところで泣くんじゃない!!』って。KOされた日の夜は寝ないほうがいいって、その晩は付き合ってくれて。アメリカでは地平線がこんなふうだとか、そんな話を一晩してくれました」(宇野薫)
そして最後の試合。
正直、やはり高阪は無差別級GPじゃ厳しいと思っていたから、最後には美しく散ってもらえればという非常に控えめな希望を持っていた。そしたら、マーク・ハント流の美学や技術的な穴もあり、これ以上ないほどの作品を残すことができた。というか、PRIDE史上でも屈指の名勝負といっていいではないか。
(でも、ああなっちゃうと贅沢ながら「あそこで、ああすれば勝てたかもしれんなあ」、という悔いも逆に残っちゃうね)。
そして「美しく散る」とは別に一斉にぱっと散ることではない。あと一枚の花びら、残り一枚の葉ですらも枝に残し、そこに命と意味を見出し続けて最後に力尽きるのも、また美だ。
この歌と一見矛盾しているようでいて、そうではないと思う。
http://www.hippo.gr.jp/~gokken/rel/20040705.htm
散りぬべきとき知りてこそ
世の中の
花も花なれ 人も人なれ細川ガラシア 1563〜1600(永禄6〜慶長5)
何にせよ、「プロ格闘家」高阪剛の描いた絵は最後の一筆が加わり、完結した。おそらくはもっと壮大なる連作の、一編として。
あと、やっぱあれかなあ。
いかなる問題を抱えているとしても、PRIDEという場は、やっぱり存在しなければいけないのかもしれないねえ。
天下無双の〜強さを供に〜ジョシュ・バーネットが 天下見物に 参って候〜
と、まあジョシュ・バーネットの試合に関してはたっぷりと論じたいが、
まずはこれであらためて彼に興味を持ったという、あまり詳しくない人向けに資料?をリバイバル。
格闘選手としてはまたおいといて(笑)、煽りVTRでも紹介された「日本アニメ好き」とは何か?
紹介する3つのリンクはいずれも同じことについての話なので
http://www20.tok2.com/home/gryphon/JAPANESE/UG/joshUG.htm
↓
↓
http://www20.tok2.com/home/gryphon/JAPANESE/UG/Joshmanga.htm
と読んでいくといいのではないでしょうか。