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John 8:32 Then you will know the truth, and the truth will set you free."  複数ブログの過去記事を移管し、管理の委託を受けています/※場合により、語る対象の「ネタバレ」も在ります。ご了承ください 

唐沢俊一日記より

日本オタク大賞」05年の開催が決定したからというわけではないが、昨日の岡田斗司夫に続き、更新されたばかりの唐沢日記を紹介。
エピソード、知識、教訓が渾然一体となった小味なコラムだったからだ。なんとなく、中学高校の教科書に載せてもいいような感の。


http://www.tobunken.com/diary/diary.html

感動的(私にとっての)エピソードがあった。
昨日の新人二人、今日も現場で一生懸命やっていたが、江原さんが現場入りした時点で、二人とも自分がいまかかっている作業に一生懸命で挨拶をつい、していなかった。すぐ、T浦さんの注意が入る。
「おい、おまえらなんで江原さんに挨拶せんのや!」
と、まあ、これも普通の語調よりちょっと強い程度の叱責なのだが、それに続く言葉に膝を叩いた。
「挨拶ちゅうのはな、“自分がここにいてスタンバっとる”ちゅうサインなんやで。指示出す人間に自分の存在を認識してもらわんと、向こうが用を言いつけることも出来へんやろ。せっかく現場に入っていることが無駄になってしまうんや。能率が悪いやないか」
先輩に対する礼儀だの上下の格式だのといった精神的問題ではなく、“仕事上の能率を上げる”現実的手続きとして挨拶は必要。これは目からウロコの指摘であった。
そう、ここ(撮影現場)では、全てが“作業の能率を上げる”ことを最優先に機能している。
昨日のクランク・イン前にTさんから俳優さんたちにあった指示。
「我慢をしないでください」
かつらが痛い、トイレに行きたい、無理な姿勢での演技を強いられている、これら全てに対し、
「我慢して頑張られて怪我をされたり倒れられたりしてはこちら(スタッフ)が困ります」
無理な頑張りは決してグループ作業においては褒められたことではない。さらに言えば撮影現場では“走らない”がディフォルトになっている。着慣れない時代物衣装を着て暗いスタジオ内で走られて、転んで怪我は言うまでもなく衣装を汚しでもされたら、それだけで大きなロスになってしまう。
オタク二枚目俳優で知られるKがロケ先でいいとこを見せようと張り切り過ぎて、落ちなくていい水に落ち、衣装を洗濯して乾かすまで、その日の撮影がパーになったエピソードなどを聞かされる。全ては能率、に通じるのだ。